彼女
200万PVを突破しました。
読者の皆様に感謝を。
そして、最近はリアルが忙しく更新が著しく落ちていますが、これからも見捨てずに読んで頂ければ嬉しいです。
「夜行さん、私は今、とても悲しい気持ちでいっぱいです。数年ぶりに幼馴染みのお兄さんに会えると嬉しく思っていたのに、そのお兄さんは私の事を忘れていたんです。その事について夜行さんはどう思いますか?」
美少女に連れられて近くの喫茶店に入り、彼女が前に達也との話にも出てきた明日香ちゃんだという驚愕の事実-綺麗になりすぎていて分からなかった-を知った現在。
俺は非常に追い詰められていた。
「それは……そのお兄さんが悪いな」
下手な言い訳は状況を悪化させる。
それは過去の祖父と祖母のやり取りから考えても明らか。
誠心誠意、正直な対応と真心を
幼気な幼子が、祖父の尊い犠牲から学んだ大切な事だ。
「そうですね。夜行さんもそう思いますよね。では夜行さん、何か私に言うことは有りませんか?」
何か言うこと?そんなものは決まっている。
「ごめんなさい。俺が悪かったです」
謝る以外に有りませんとも。
~少々、御待ちください~
「ふぅ、夜行さんも反省してくれていますし、もうこれ以上は怒りません。でも、これからは気をつけてくださいね?」
ハハハ、ヤットO・HA・NA・SHIガオワッタ。
ワタシハ、ニドト、カノジョヲ、ワスレマセン。
「夜行さん?」
はっ、俺は今まで何を。
いや、それより早く彼女に答えを返さなくては。
「はい、気をつけます」
「ふふふ、約束ですよ?」
「ッ!」
彼女が俺の答えを聞いて、少しだけ悪戯っぽく、嬉しそうに笑う。
これは、あれだ。
怒られたばかりでこんな事を思うのもなんだが、明日香ちゃんが綺麗になりすぎたのも、今回の原因ではないだろうか?
「そういえば明日香ちゃん。なんで達也はいないんだ?明日香ちゃんがいる事は置いておいても、俺は今日、達也と会う約束をしたからここに来たんだが」
俺は話が一段落したところで、彼女が明日香ちゃんだと分かってから心の隅で疑問に思っていた事を聞いてみた。
すると明日香ちゃんは申し訳なさそうな顔になる。
何か都合の悪い事を聞いてしまったのだろうか。
「それはですね、あの、さっきはつい怒ってしまったんですが、もともとは私が夜行さんに会いたくて、多少のサプライズもかねて兄さんに秘密にして会わせてくれるように頼んだんです。本当にすいません」
明日香ちゃんはそういって頭を下げる。
確かにそれは、申し訳なく思うかもしれない。
自分が秘密にしていたのに、その関係で相手に説教?をしてしまったのだから。
でも今回は、俺も明日香ちゃんの事が分からなかったので、その点を考えればしょうがないと思う。
俺は俺で酷いのだから。
「あー、そんなに謝らないでくれ。俺が明日香ちゃんだと分からなかったのも原因の一つだし、今回はおあいこって事で」
「いえ、いま考えても私の行動は間違っていましたし……」
俺がそういっても彼女の顔は晴れない。
う-ん、俺は怒られた事に関しては余り気にしていないし、これはどうしようか。
せっかく久しぶりに会えたのだから、いつまでも暗い話をしていたくはない。
ここは無理矢理にでも話を変えてみようか。
「でも、本当に明日香ちゃんは変わったな。昔から可愛いとは思っていたけど、今は凄く綺麗になっていて本当に驚いた。達也もモテるけど、明日香ちゃんも凄そうだ」
「なっ、か、可愛いなんて。それに綺麗って。それに私は女子校なのでモテるとかそういうのは余り…………」
明日香ちゃんは顔を赤くして恥ずかしがっている。
うん、可愛い。
でも思った以上に恥ずかしがっているな。
俺としては思った事をそのまま言ってみただけだが、女子校なので余りそういうことは言われないのかな?
…………ああ、そうか!
女子校なので男から言われる事が無いのか。
純粋なのはいいが、幼馴染みのお兄さんとしては悪い男に引っ掛からないか少し心配になる。
まぁ、彼女は頭もいいので、そこは余り心配しなくても大丈夫か。
「そ‥にモ…るのは夜……んだって、あと私…別……テなくても…行さんだけに…………」
うん?
明日香ちゃんの声が小さすぎて、余り上手く聞き取れなかった。
なんだが俺の事を言っていた気がするが、まぁ良いか。
それより、この後どうしようか。
いくら幼い頃からの知り合いで、昔から数えきれないほど遊んだ事があるといっても、ここ数年、俺は女子と二人きりで遊んだ事なんて一度もないんだが。
現実が終わらなかったorz
次話で現実の話は確実に終わってゲームに戻ります。
なるべく早く更新しようと思うので、ゲームの話が読みたい方はもう少しお待ちください。




