魔力付与(生産)
遅くなりました。
仕事が溜まっておりました。
俺は今、かなり悩んでいる。
そして、少し前の自分に言いたいことがある。
それは何かというと
自重しろ馬鹿野郎!
である。
なぜこのように言いたいのかというと、それはこのポーションを見てもらえれば分かると思う。
中級ポーション(魔)・Hpを84%回復する。魔力によって強化されている。
うん、回復量がぶっ飛んでいる。
今までのポーションの回復量の増加から考えると、おそらく上級ポーションより少し多いくらいの回復量だと思う。
それなのに名前は中級ポーション。
悪い方向ではないが、はっきり言って詐欺レベルである。
これで俺が最初に言っていたことは分かってくれたと思う。
でも仕方がなかったのだ、あの時の俺は試していると面白いように効果が上がっていくので限界を知りたくなってしまったのだから。
まあ、それで今出来上がったものについて悩んでいるのだが。
【魔力付与】を試してみて現在までに分かったことは、ポーションに限って考えると、上限までの強化で一つにつき10%の効果の上昇があるということだ。
さっき挙げたポーションも、材料の上薬草・蒸留水の時点と完成した後に強化したことで、それぞれ10%で合計30%の上昇ということになる。
これは上薬草だけを強化したり、材料を薬草に変えて下級ポーションでも試したことなので間違いないだろう。
他の物で試したり、【魔力付与】のスキルレベルが上がる事で変わるかもしれないが、物についての考え方としては一つの物に対して一回が限定で、上限までの強化で、その物が持つ性質を10%の強化ができるということだと思われる。
生物に対しての強化はあとでまた試してみるが、物に対しての強化はこれで一応の理解はできた。
そして俺が何について悩んでいるかというと、【魔力付与】のこれからの扱いである。
ポーションの効果を見ればわかると思うが、他のプレイヤーが知れば絶対に騒ぎになる。
なのでまず【魔力付与】を使ったアイテムは、店で売る事なしだ。
なら何を決めかねているかというと、自分や配下を強化したり、強化したアイテムを自分で使うのは当然として、誰になら【魔力付与】について教えて、アイテムを提供するかというところだ。
俺の知り合いはホルトさん達NPCを除けば、リュウとカオルさん、ハヅキしかいない。
リュウは現実でも友人であるし、話さないように頼めば俺の許可がなければ他人に話すようなことはしないので【魔力付与】について教えることはいい(それに黙っていてもいずればれると思う)。
問題はカオルさんとハヅキだ。
カオルさんも、頼めば他の人には話すことはしないだろう。
それにこれから使う装備にも【魔力付与】は使いたいから、話さないわけにもいかないのでカオルさんにも教えることになる。
ハヅキはいい人だとは思うが、まだ知り合ったばかりで、会ったのも一回だけなので判断ができない。
しかしそうすると、フレンドの中でハヅキにだけ話さないというのは自分がなんだか納得できない。
しばらく悩んだが、リュウとカオルさんには教えてハヅキにはまだ教えないことにした。
まだといったようにハヅキには、これからの付き合いで話しても大丈夫だと思ったときに話すことにした。
これは、これからフレンドになった者にもしようと考えている対応だ。
騒ぎになるのは好きではないからな。
実験や【魔力付与】の試しも終わったので、総合生産施設を出ることにする。
やる事は一通り終わったので次は何をしようか。
候補としては、生物に対して【魔力付与】をした効果を試しにどこかのフィールドに行くか、薬草や上薬草、魔力草などの栽培の為に畑を耕しに行くかだが…………。
決めた、【魔力付与】を試しに行くことにしよう。
店舗ができるまではまだ少し時間がかかるので、今のうちに試して、後でゆっくり畑についてはやっていこう。
そうと決まればどのフィールドで試すかだが、【魔力付与】を生物にするとどのような事になるか分からないので、人目は少ない方がいい。
ここは山脈のエリアがいいかもしれない。
今度は自重しよう
そう思いながら、俺は山脈エリアへ向かうことにした。
ヨルはもう目立ってるから諦めろ
byリュウ
決闘してたから手遅れよ
byカオル
(冗談です)




