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Eternity World Online  作者: 桐生紅牙
町と始まり
23/46

実験

更新が遅くなりました。

すいません。

 店の建設依頼を終え総合生産施設へと到着したので、もはや顔見知りとなった受付嬢に頼み場所と設備を借りることにする。

 この受付嬢には初めに思わぬ質問もされたが、ノーラさんの依頼でポーションを作るために毎日通っていたので、今では気軽に雑談できるほどになった。

 調合の受付だけあって、調合素材の相場やレシピについても教えてくれるときがあるのだ。

 やはり、俺からすればNPCは人と変わらず馬鹿にすることはできない。

 俺が店を持てたり、薙刀を作ることができたのも彼らの協力があってこそだしな。

 なので、今回も少しだけ話をしてから調合のスペースへと向かう。

 

 さて、まずはハヅキからの依頼のエーテル作りから始めよう。


 エーテルの作り方の手順はポーションの作り方と変わらない。

 ただ材料がポーションは薬草を材料にしているが、エーテルでは薬草が魔力草に変わるだけだ。

 なのでポーションを作った時のように最下級の物は作らず、とばして店売りの下級の物を作る手順で作る事にする。

 そうしてできた物はこれである。


 下級エーテル・Mpを20%回復する。


 俺の思った通りのものができた。

 ポーションは一部の危険物(俺の口の中を蹂躙したもの)を除いて透き通った黄緑色をしていたが、エーテルは透き通った水色である。

 イメージ的には、メロンソーダとブルーハワイの色だ。

 ハヅキからの依頼では店売りの品質でいいと言われていたので、この品質で十分なのだがせっかくフレンドになったので、ポーションと同じように少し手を加えて回復量を増やしておこう。

 設備の大鍋に水を張り、乾燥させてから粉末にした魔力草を水の量に合わせて投入する。

 そして混ぜ合わせながらしばらく煮て、そのあとは冷ましてから布でろ過してビンに詰めていく。


 下級エーテル・Mpを22%回復する。


 できた物はきちんと回復量が上がっている。

 大鍋で作ったので、あと一回か二回同じことをすれば、ハヅキの依頼は完了だ。

 そのあとは俺の思い付きの実験と【魔力付与】の試しである。


 まずは俺の思い付きだが、一つ目に思い付いたのは【錬金】の«上位変換»で素材をいいものに変える事だ。

 これはカオルさんの話を聞き実際に使ってみることで思いつくことができた。

 この方法でアイテムを作るのには必要な材料の数が多くなりそうであるが、確実により高い品質と効果を持ったものができるであろう。

 そして二つ目に思い付いたのは、水を蒸留して蒸留水にしてから調合に使ってみるというものだ。

 今まで俺は井戸水や総合生産施設の水を使っていたが、言うまでもなくこれらはただの水である。

 そしてただの水ということは、水の中に不純物が混ざっているということだ。

 しかし蒸留されたものは精製水として現実でも使われていることもあるし、アプを混ぜた時に回復量が下がったことも合わせて考えると、なるべく不純物は少ない方がいいと考えられる。

 この考えは玉鋼を作成したときや、昔学校でやった理科の実験を思い返したときに思い付いた。

 とりあえず【魔力付与】は置いておいて、この二つを試してみることにしよう。


 

 思い付きは成功した。

 そして、できた物はこれだ。


 中級ポーション・Hpを40%回復する。

 中級ポーション・Hpを44%回復する。


 下級ポーション・Hpを30%回復する。

 下級ポーション・Hpを32%回復する。


 中級ポーション・Hpを50%回復する。

 中級ポーション・Hpを54%回復する。


 まず一つ目と二つ目が«上位変換»で薬草を上薬草に変換してから作ったもので、薬草の品質が上がった分だけポーションの品質も上がり、中級ポーションとなった。

 一つ目と二つ目の回復量が異なるのは、煮たかどうかの違いだ。

 どうやら煮た際の回復量の増加も、上薬草だと増えている様だ。


 次に三つ目と四つ目が水の代わりに蒸留水を使用して作ったものだ。

 はっきり言ってこれだけの回復量の増加は予想していなかったが、うれしい誤算である。

 二つの違いはまた煮たかどうかだが、今までと比べても回復量に違いはなかった。


 最後に五つ目と六つ目が«上位変換»で作った上薬草と蒸留水の両方を使ったもので、両者を合わせた回復量となっている。


 思い付きで試した実験であったが、大成功となった。

 今はまだ中級ポーションやこれだけの回復量のポーションは珍しいので、店で売り出してもきちんと売れるだろう。

 しかしそうなると、畑で上薬草は量産すればいいが蒸留水は大量に作ることができる設備を用意するか、人でも雇わなければ量産することは俺一人では難しくなるだろう。

 これは今後の課題である。


 これで思いついた実験は終わり商品の確保にも目処が一応立ったので、次はいよいよ【魔力付与】の試しだ。

 それと、ティアも実験が終わったころに目を覚まして、今はアプの実を食べている。

 憲兵服で調薬をする俺が言うことではないが、手の平サイズの妖精がリンゴほどの大きさの果実にかじりついている姿は、なかなか不思議な光景である。

 配下に物を与えられることにも驚いたが、自分の体より大きいアプの実をもうすぐ食べ終えそうなティアに驚きを禁じ得ない。

 いったいどこにアプの実は消えてしまったのだろうか…………。

 話がそれたが【魔力付与】だ。


 ああ、何ができるのか楽しみだ。 

 


いつもより長くなりそうだったので、途中で区切りました。

ヨルがやらかすのを楽しみにしてくれていた方には、申し訳ありません。


それとまことに勝手ながら、しばらく落ち着くまで昨日や一昨日のように更新できない日があると思います。

楽しみに更新を待ってくれている方には申し訳ありません。

なるべく更新していきたいと思いますので、これからもEWOをよろしくお願いします。

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