冒険者組合
遅くなり申し訳ありません。
理由は活動報告にあげておきました。
上記の理由からリハビリ的な感じで、少なめになっています。
すいません。
レッドベアー狩りの次の日、俺はまず冒険者組合に行くことにした。
レッドベアーの素材を売り払って、店の資金を確保するためだ。
しばらくすると、冒険者組合の建物が見えてきた。
建物の外観はいかにもな酒場を大きくしたもので、入口の扉は両開きの扉だ。
そしてその扉は、クエストを受けるのか素材を売りに来ているのかはわからないが、さっきからずっと動きっぱなしだ。
見ていても仕方がないのでそろそろ俺も建物の中に入る事にしよう。
ティアが俺の頭の上にいるせいか、いつもより多くの視線も感じることだしな。
冒険者組合の建物の中には入口で見たようにたくさんの人がいた。
かなりの賑わいである。
特に、クエストが張り出されているボードの前や受付が混雑している。
これから俺もあの列に並ばなければいけないかと思うと、少しいやになるな。 しかしレッドベアーの素材を売らないと店の資金が用意できないので、覚悟をして並ぶことにしますか。
順番待ちは思っていたよりも短くすんだ。
クエストの受注や達成報告は簡単にできるようであるし、まだ朝なので素材の売却も少ないようだ。
俺の裏にも並んでいる人はいるので、俺もさっさとレッドベアーの素材を売る事にする。
「素材の売却をお願いします」
「分かりました。それで何をお売りになりますか?」
「これだけお願いします」
俺がそう言って大量のレッドベアーの素材を出し始めると、最初は感心している様な顔をしていたが、素材の量が増えると共にだんだんと顔がひきつっっていく。
ちなみにこの受付嬢は仕事のできる女性と言った感じの美人さんだ。
「分かりました。しばらくお待ちください」
そう言って受付嬢の女性は素材の数を確認していく。
確認が終わって素材の代金を聞いたが、俺の予想していた額よりも多かった。
これなら店を出す相場を軽く超えているので、思った通りの店ができるだろう。
素材の売却も終わったので、建物から出ようと振り返ると冒険者組合の建物の中が、いつの間にか静まり返っている。
さっきまでの喧騒がうその様だ。
なんでこうなったのか考えていると、近くにいた鬼の進化したと思われる種族の男性が声をかけてきた。
「ちょっと聞きたいいんだが、お前どうやってそれだけのレッドベアーを倒したんだ?もしよければ今後の為にも教えてくれないか?」
周りが静かになった理由がなんとなくわかった。
俺が大量のレッドベアーの素材を売っていたからか。
理由も分かったし質問されているので、答えることにする。
「特に何か特別なことはしていませんよ。しいて言うなら、急所を狙って一撃で倒すことです」
「特にないって………ああ、今思い出したがお前、前に決闘をしていた鬼か」
男性は俺の答えを聞いて絶句していたが、なぜか俺の素性が分かると納得した顔になった。
「いきなり質問して悪かったな。納得はいかないが、そういうこともあると理解はしたよ」
そう言って男性は俺が何かを言う前に去って行った。
俺の言葉を聞いて何に納得がいかず何を理解したかはわからないが、これだけは言っておきたい。
なぜ俺の素性が分かった途端そうなったのか、俺が納得いかない。
俺はそんなことを思いながらも店の建設を依頼するために、冒険者組合の建物を後にする。
建物から出る途中で、他のプレイヤーが俺を見て道を空けた事にも言いたいことはあるがスルーしよう。
俺は今日、やる事がたくさんあるのだから。




