防具
昨日は何の予告もなく更新できず、すいません。
仕事でハプニングが起こったため、報告する時間もありませんでした。
誠に申し訳ありません。
次の日になり、予定通り装備ができているとカオルさんから連絡があったので、待ち合わせの喫茶店へと受け取りに向かう。
喫茶店に着くとカオルさんだけではなく、なぜかリュウまで一緒にいた。
「なんでリュウまでいるんだ?」
「つれないこと言うなよ、ヨル。お前の初めての装備姿を見に来たに決まっているだろ」
「わざわざ見に来るようなものでもないだろ」
「そんなことはないぞ、お前の装備のデザイン案には俺も一枚かんでいるからな」
リュウの言葉を聞いて、昨日も感じた嫌な予感をまた感じる。
「変な格好にしてないだろうな」
「それは大丈夫よ、ヨル。私もヨルに似合うようなものができたと思っているから。それに、動き易さも要望通りに確保しているわ」
ここでカオルさんが笑顔を浮かべながら話に入ってきたが、その笑顔からは安心ではなくリュウから感じている嫌な予感が感じられる。
二人が似ているとは思っていたが、こんなところまで似ていなくてもてもいいだろうが!
そんなことを思ったが、できてしまった物はしょうがないし受け取らないわけにはいかないので、装備をもらうことにする。
「なんとなく不安だけど、とりあえず装備をもらっていいか?」
「ええ、何か不満があるといけないからここで着てくれるかしら」
「わかった」
そしてカオルさんから装備を受け取る。
受け取った時点でどのような格好になるのかは、なんとなく分かったが着てみることにする。
服の色は蓬色で詰襟の長袖に長ズボン、腰の上部分には上着の上からベルトが巻かれている。
胸にはポケットがあったり、詰襟や袖の部分には簡単な装飾がある。
はっきりと言えば、昔の憲兵の制服である。
「うんやっぱり似合っているわ、あと手甲と脚甲も着けてね。脚甲は足元を守るためって聞いていたから、服と合わせるために見た目はブーツになっているけどきちんと防御力も高いから」
手甲と脚甲は両方とも黒色、レッドベアーの素材を使っているので赤くなるかと予想していたが、色も服に合わせて変えている様だ。
手甲は肘までの長さがあり、これならうまく使えば攻撃を防御したり受け流すことができるし動きの邪魔にもならない。
脚甲はカオルさんが言っていたように、見た目はひざ下あたりまであるブーツである。
脚甲は別に攻撃を受け流したりもしないので、これで問題ない。
「あと、これもサービスでつけてあげるわ。髪をまとめるために使ってね」
そういってカオルさんから渡されたのは、赤い髪紐。
リュウに頼まれて髪を長くしたが、俺も少し髪が邪魔だと思っていたのでちょうどいい。
「これで全部ね。どう?何か不満があれば今のうちに言ってほしいわ」
確かに動くのに邪魔になることはないし、俺の要望通りにできている。
しかしどうしても言いたいことがある。
「機能については俺の要望通りになっているから、何の不満もない。だけど一つだけ言いたいことがある」
「あら、何かしら?」
「なんで憲兵服!それも詰襟や袖に入った装飾がゲームっぽくなっているんだけど!」
「それはほら、やっぱりそういうのが入っている方が普通の物よりかっこよく見えそうでしょ?憲兵服に関してはリュウとの相談の結果よ」
確かに装飾が入っていることでなんとなく引き締まって見えるような気がする。
そう考えれば装飾については納得できるが、そもそも憲兵服にした理由を我が幼馴染から聞かなければならない。
「何か言うことはあるかリュウ?」
「面白そうだから提案した、後悔はしていない!」
「よし、表に出ろ。その性格を叩き直してやる」
俺がそう言うと、力強くそんなことを言っていたのに急に慌てだす。
「ちょっ!ただの冗談だ。お前に似合うと思って提案したし、お前の要望通りだろ」
「ヨル、リュウはきちんと考えていたわ。私は着流しがいいかと思ったけれど、リュウが、それだとヨルが動きづらくなると言って変えたんだから。最終的に私も憲兵服にしたんだから、その辺にしてあげて。それにしっかり似合っているわよ」
カオルさんの言葉を聞いて、少しだけ落ち着いてきた。
リュウの意見のお蔭で動き易いものにはなったし、俺も似合わないことはないと思う。
ここは許してやるべきだろう。
「カオルさんに感謝するんだな、さっきの冗談はなかったことにしてやろう」
「そうしてくれるとありがたいぜ。ゲームの中だろうとお前と戦うのはごめんだ」
「話も付いたところで、防具に不満はないということでいいわね?それなら、お代をもらえるかしら」
見た目に言いたいことはあったが、理由が分かればそれも納得できる。
なのでカオルさんに防具の代金を払った。
「確かに支払ってもらったわ。それと防具はできたけど、武器についてはどうするの?なんなら私の知り合いを紹介する?」
「武器に関しては、自分で作ろうと考えているんだ。【鍛冶】スキルも持っているから」
「そうなの。ヨルもお店を開くと言ってるけど、武器も売るの?」
「いや、武器を商品にするつもりはないな。武器まで売り出そうとしても時間が足りないと思うからな。売り物はポーションとかの消費アイテムにして、武器に関しては自分が使う分だけ作るつもりだ。他の人に武器を作ってもらってもいいけど、それだと【鍛冶】を取った意味がなくなるからな」
「わかったわ。それじゃあ、武器作り頑張ってね。私ももうすぐお店を開くだけのお金がたまりそうだから、頑張るから」
そう言ってカオルさんは喫茶店を出ていった。
カオルさんも当たり前だが店を開くのか、次に防具を頼むときはいつになるか分からないが、その時には店を開いているだろう。
そんなことを考えていると今度はリュウが席を立つ。
「俺も行くぜ。お前の姿もきっちり見ることができたからな。それと何か聞きたいことがあればいつでも聞いてくれよ」
「分かった。攻略がんばれよ」
「ヨルも武器作りと店の準備頑張れよ。店が開いたら顔を出すからな」
リュウも喫茶店を出ていった。
それじゃあ、俺も武器作りを頑張りますか。
それにしても、店を開くのがどんどん遠くなっているな。
着物もテンプレでいいかと思いましたが、ここは憲兵服で
そのうち、某国の国家憲兵服のカラビ○エリや皇○警察の制服みたいにできればいいな。
お店と生産が遠のいていますが、もう少し待っていただけるとありがたいです。
感想であったヨルの口調や誤字は時間が取れないので、まだ修正できていません。
この件も、もう少し待っていただけるとありがたいです。




