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サツキとダンの新しい世界  作者: 手絞り薬味
続・サツキとダンの新しい世界
64/101

続ー7ダン編      世界はドーナツ

 愛するサツキ、そして仲間達と別れた俺は、チャマに乗ってひたすら北西へと走った。


 目指すは『絶望の地・タアズ』。


 タアズとの境までは、チャマならば三日もあれば着くだろう。しかし問題はそこからだ。

 手綱を強く握り、前を見据える。


 円形の新世界、それはまるでドーナツのようだ。


 ドーナツの生地の部分、そこに大小さまざまな国があり、そしてその真ん中、ドーナツで言えば穴に当たる部分に『タアズ』がある。

 タアズは国ではない。そこは人ならざる者の支配する地だ。荒れ狂う空とひび割れた大地――邪獣が生まれる場所。


 チャマをはじめとする人間との共存を選んだ『聖獣』。

 人間を嫌い、対立する道を選んだ『邪獣』。


 古い文献によると、もともと同じ種族だった聖獣と邪獣だったが、ある日何らかの事情で仲たがいし、二つに分かれてそれぞれ別の進化を遂げたらしい。『何らかの事情』というあやふやな部分が多少気になるが、まあいいだろう。

 邪獣は人間や聖獣を見つけると、容赦なく襲ってくる。タアズからトーラへも入って来ようとするのだ。

 それを食い止める為の結界を張るのが魔法師であり、時にその結界を破って国に侵入する邪獣を倒し、国民の安全を守るのが騎士である。邪獣が王都まで来ることは滅多にないが、それでもたまに俺も邪獣討伐をしている。

 そしてタアズの真ん中、ドーナツの空洞の中心に、サツキが欲しがっているタマゴがある。

 きっと険しい旅になるだろう。少しでも気を抜けば、命の危険に晒される場所だと伝え聞いている。

 だが愛するサツキの為に、必ずタマゴを手に入れて帰る。そして俺は今、無性にドーナツが食べたい。

 屋敷に帰ったらドーナツを沢山作ってもらい、腹一杯食べよう。うむ。サツキに『あーん』と食べさせてもらうのだ。

 固く誓って、俺はチャマにもっと速く走るよう命じた。


「サツキとダンの新しい世界」が同人ゲームになりました。


・ゲーム紹介特設ページ

   http://fox.hanagasumi.net/game/dan/dantop.htm

(ゲーム版作成サークルさんのサイトです。※販売サイトが決めた振り分けで、女性向けサイトでの販売となっているそうです。ご了承ください)


本編+小話という内容で、販売価格は105円です。

読んでくださっている皆様、そしてゲーム版作成サークル様に感謝。ありがとうございます。




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