表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
トラウマ女神のやり直し〜 隷属の女神の伝説/王国編〜 ♡♡♡TSして最強美少女になったはいいけど、心まで女になるなんて聞いてない!♡♡♡  作者: トンブタ
第8章 水の精霊のイニシエーション

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

169/358

168-8-35_精霊の磐座(挿絵あり)

 磐座へと続く通路の先は暗く、まるで、そのまま闇に繋がっているかのようだ。


 通路の真ん中に立ち、真っ直ぐに進行方向に向かう。


「行くわよっ!」


 一度、気合を入れて、石畳みの通路へと足を踏み出す。


 胸を張って、凛々しく……。


 自分の足音以外には、何も聞こえない。


 それにしても、何で、水の精霊のイニシエーションは、こう言う暗い洞窟が多いんだろう? 少しくらい明るくしてもいいのにね。そもそも、もっと、綺麗な泉とかだったら、テンションだって上がるんだけど。


 五十メートル程進んだところで、前方の暗闇が少しずつ大きくなっているのに気がついた。壁に埋め込まれている光る石は、そこで途切れている。 


「ん? あそこで、行き止まり?」


 しかし、近づくと、それは、真っ暗な空間の、扉の無い入り口だという事が分かった。


「何かの部屋のようね……」


 ここが磐座だろうか? それにしても、生物の気配が全くしない。それに、精霊の雰囲気だって感じられない。


 通路の端まで進み、真っ暗な空間を覗く。しかし、何があるのか分からないほど暗く、中の様子は分からない。


 磐座を守るガーディアンとかいたら、どうしょうかと思っちゃったけど、そんな存在もいないようね。


 とりあえず、入ってみるしかなさそうだ。


「ふぅ~」


 息を一つ吐き、一歩、足を踏み入れた。その途端!


「うわぁ!?」


 突然、青く美しい光が灯った。


「えっ! 眩しいっ!」


 部屋の中央に煌めく光。


「何っ、あの大きな岩!?」


 何だか異様な光景だ。ドーム状に丸くなっている天井は、中央のところで、その根元の直径が五メートルくらいあるような巨大なトゲ状になって、尖った先端を、真っ直ぐ地面に向けている。そして、岩の先っぽに輝く透明な青い光が、空間全体を照らし出していた。

 

「凄く綺麗〜っ!」


 どうやらここは、円形のドーム状になっている部屋のようだ。中は結構広く、百人が一度に入っても問題なさそうな広さがある。天井の一番中央は、床から四、五メートルくらいの高さはあるだろうか。そして、床には一面、美しく磨かれた黒い石が敷き詰められていて、裸足で走り回っても、安全そうだ。周囲を見渡すと、ドームの壁際に、高さ一メートル程の白い石柱が、等間隔で据えられているのが見えた。そして、その石柱の上には、それぞれ、小さな像が設置されている。中央に吊り下がった岩の青い光は、ドーム中を、真っ青に照らし、それぞれの石像の影が、ドームの壁に映し出されている。


 なんて神々しい光……。


 さっきまでは、何にも感じなかったけれど、あの光が輝き出すと、ドーム内が、一気に神気で満たされた。


 周囲にも注意を向けながら、ゆっくりと中に入り、一番手前にある石柱の前に立つ。


 石柱は、直径が三十センチくらいで高さが一メートルくらいの円柱だ。表面の色は白く、大理石のような光沢のある石材で出来ている。そして、その石柱を土台に、高さ五十センチほどの、舞を踊る女性の石像が設置されていた。その像は、アクアブルーの透明な石で出来ており、ゆったりとしたドレスを纏っている。そして、両腕を水平に遠くへと伸ばし、何かを押し流そうとする動きをしているようだ。


「これ、踊りのポーズだよね」


 女性像の顔を覗き込んでみると、その表情は幼く、少女がモデルになっている事が明白だ。そして、とても喜びに満ちたような表情をしており、小さい像にも関わらず、瞳まで細かく表現されている。それに、細い腕と小さな手、しなやかな足とその指の爪、揺れているドレスの皺に至るまで、ディティールが見事に掘り込まれていた。


「凄い彫刻ね。きっと、名のある芸術家が作ったんだわ」


 隣の像を見てみると、その二番目の像は、一番目と、また異なるポーズをしている。


「へぇ~、みんな違うんだ……」


 二番目の石柱の前にくると、そこに設置された像も、やはり、少女の姿をしていた。その少女像は、最初の像の続きの動きをしているように、両手で何か押し上げているような姿勢をしている。その像は、身体をグッと上に伸ばし、左足は、少し地面から浮いていた。


 グルっと周囲を見渡し、石柱の数を数えると、全部で八本ある。どうやら、少女像は、踊り型をそれぞれに表している様だ。順番に、石像を一つずつ見て回る。どの像も、とっても力強く躍動感があって、豊かな表情をしていた。 

 そして、八番目の石像の所にやってきた。

 その石像のポーズは、しゃがみ込んで、小さく丸まったようなポーズだ。左足つま先で身体を支え、右足と両腕を前に伸ばして上体を前屈みにし、目は閉じられている。


 八体の少女像は、ポーズこそ違うけれど、どれもみなよく似ている。そして、それらには見覚えがある。そう、あの時の……。


「……エリアと……そっくりだ」


 このイニシエーションの最初の洞窟で、瞼の裏に見えたエリアの姿。水の精霊への感謝を捧げる舞を踊っていたエリアと、とても雰囲気が似ている。


「やっぱり、そういうことね。間違いないわ。雰囲気だけじゃない。この像が身にまとっているドレスだって、エリアが着ていたものとよく似ている。ん? と言うか、今、私が着ているものともそっくりね。じゃぁ、これは、どれもみんな、水への感謝の踊り……」


 広い空間に踊りの型を示す女性像だ。そして、この場所は、踊りを踊るのに十分な広さがある。


「もしかすると、ここは、水の精霊様に、踊りを捧げる場所?」


 そして、中央に垂れ下がった大岩が、恐らく磐座だろう。さらに、その真下にあるのは……。


「あの像……?」


 この部屋の真ん中には、磐座と思しき天井から突き出た岩のちょうど真下に、等身大と思われる裸婦像が置かれていた。こちらの像も、遠目から見ただけで、かなり精巧に作られたものと分かる。


 部屋の中央へと進み、像に近づくと正面に立った。真っ先に目に留まったのが、首に表現された輪の飾り。


「……あぁ、首輪を嵌めているんだ。ローズ男爵領の教会にあった女神像とそっくりね。じゃぁ、これは、女神ガイアの像?」


 女神像の身長は、私とほぼ同じだ。そして、舞を踊る少女像と同じアクアブルーの透明な石で出来ている。


「布切れ一つ身に付けてないわ。でも、とっても綺麗。それに、これもかなり精巧に彫られているわね」

 

 女神ガイアの像は、杯を両手に持ち、上から落ちてくる何かを、その杯で受けようとする姿をしているようだ。女神像をグルっと回り込んで観察した。よく見ると、杯を顔よりも上に掲げ、背中を伸ばしてつま先立ちをし、後ろ足は、指が僅かに床に触れて身体を支えている。後ろには、背中まで伸びる長い髪。腰が細く、小さめのお尻からしなやかに伸びる太ももと、長く清楚な膝下から小さな足。


 指で、像の背中を背骨に沿ってそっと撫でる。


 美しい身体だ……。


 正面に戻って一歩下がり、表情を見つめる。意思の強さを示す凛とした瞳。あどけなく細い顎。


 視線を下げて、前面の姿を見る。


 細い腕に細身の身体。そして、その身体とバランスの取れた大きすぎない胸の膨らみ。


 掌で、そっと胸に触れてみた。


 とても滑らかな手触り。


 思わず、左の手を、自分の右胸に当てた。


「同じだね……。フフフ」


 まだ、大人の女性に成長する前の身体だ。


 腕を組んでしみじみと見る。


「まるで、自分を見ているみたい……」


 へぇ〜、ちょっと親近感が湧いちゃった〜。


 ほんのさっきまでは、女神ガイアとして見ていた像に、今度は自分の姿を見る。


「何だか、私にそっくりって気がしてきたよ」


 そう思ったら、もっとじっくり見たくなり、ベタベタと女神像に触れて細かなところまでチェックした。やはりこの女神像もディティールがとんでもない!


「こんな所まで……ちょっとこだわりすぎでしょ」


 女神像の前にしゃがみ込む。おへその形まで詳細だ。


「こ、ここも……こ、細かい……。それにしても、こんなの、一体誰が作ったのかな? 当然、モデルさんがいたんだよね。恥ずかし過ぎるでしょ! それとも、イメージだけで彫れちゃうものなの?」


 顔を近づけて、さらに細部を確認した。


「ほら、こんなところに、ホクロみたいにしてなんか付いてるよ」


 それは、右太もも付け根近くの内側に赤い点になっているため、小さいながらも、目を引いた。


 ……。


 ん? これって……。


「いや、そんな事あるはずないよ」


 しかし、それが気になり出したら止まらない。


「もう〜、確認すればいいだけでしょ。誰もいないから平気よ」


 ドレスを捲り上げ、自分の右太ももを見る。ショーツをずらす必要はない。今は何も履いていないのだ。


「いくらなんでもそんな事ある訳が……えっ! 嘘っ……?」


 全く……同じ……位置に、ホクロがある……。


 女神像の赤い点を指で触っても、取れるようなものでは無い。


「いや、マジで? でも、そんなのおかしいって!」


 こうなったらとことん確認しないと気が済まない。そして、もう一度、顔から順番に女神像を見ていく。


「どれどれ、ん? あっ、瞳の中に……何か……光ってる……鼻筋が通ってて、顎が幼い……」


 ふ〜む。


 次は、華奢な肩から、胸、お腹、お尻、足の先まで自分の身体を触りながら、女神像を触り比べる。サイズが、ピッタリ瓜二つ!


 ……ふ〜む。


「これは、私に似ているんじゃないよ……」


 頭が、やけに冴えてくる。


「……紛れもなく、私だな」


ーーーー

挿絵(By みてみん)

なんて神々しい光……。

AI生成画像

「面白いかも!」


「続きが気になるぞ!」


「この後どうなるのっ……!」


と思ったら


下の ☆☆☆☆☆ から、作品への応援お願い申し上げます。


面白かったら星5つ、つまらない時は星1つ、正直に感じたお気持ちで、もちろん大丈夫です!


ブックマークもいただけると本当に励みになります。


重ねて、何卒よろしくお願い申し上げます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ