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トラウマ女神のやり直し〜 隷属の女神の伝説/王国編〜 ♡♡♡TSして最強美少女になったはいいけど、心まで女になるなんて聞いてない!♡♡♡  作者: トンブタ
第8章 水の精霊のイニシエーション

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150-8-17_プライド(挿絵あり)

「……まぁ、逃げたきゃ逃げるがいいさ。その代わり、どこへ行っても、この俺、ラケルタの戦士、クータム様の嫁だ。まぁ、お嬢ちゃんにその気が無くても、世間はそうはいかねぇ。トカゲ種族は、人間の社会でも生活しているんでな。仲間に触れ回りゃヨ、世界に散らばるトカゲたちの間で、周知の事実となるんだよ。これで俺も、いっぱしの男だぜ。へへへっ」


 この男の言っている意味が、全く理解出来ないんだけど?


「私があなたの嫁? そんな訳ないでしょ」


 何が周知の事実だ。バカバカしいっ!


 クータムは、大きい口の、その口角を吊り上げ、嫌らしい顔つきになった。


「まぁ、俺たち、ラケルタ人と話したこたぁ、ねぇんだろうなぁ。でもヨ、この地に来りゃぁ、ここのルールってもんがあんのよ。へへッ。オメェさんは、俺の申し出を受けちまったのさ」


「何、勝手な事言ってんの? 私が、いつ、あんたにプロポーズされたって言うのよ」


「プ、プロポーズ? ククッ!」


 クータムが笑いを堪えた。

 一瞬、空気が鎮まると、次の瞬間、一斉に大きな笑いが起こった!


「ダァッハッハッハー!」

「ワァッハッハッハー!」

「ブァッハッハッハー!」

「プロポーズだってヨ」

「グワァッハッハッハー!」


「な、何よ〜、何にもおかしい事なんて、言ってないじゃないのっ!」 


 物凄く笑われた。とてもバカにされてる。凄くイヤな感じ!


「ハッハッハッ! すまねぇ、すまねぇ。お嬢ちゃんが、あんまり可愛らしい事言うもんでヨ。俺の心がときめいちまったぜ」


 クータムがそう言うと、また、大笑いが起きた!


 ムゥ〜! 腹が立ってきたっ!


 すると、クータムがニマッと笑って言った。


「へへへ。今のでちょっと、気が変わっちまった。逃がすのは無しだ。俺ぁヨ、お嬢ちゃん、あんたを、本気で嫁にするぜっ!」


 群れの男たちが、ニタニタとにやけている。誰かが口笛を吹いて囃し立てるように煽った。


「絶対、嫌よ」


 群れの中から誰かが言った。


「おい、クータムの兄きが振られちまったぜ!」


「ダァッハッハッハー!」

「ワァッハッハッハー!」

「ブァッハッハッハー!」


 ところが、クータムが、突然、怒鳴り声をあげた。


「笑うんじゃねぇっ!」


 すると、一瞬で笑い声が収まり、静かになる。


「今、俺ぁ、真剣な話をしてんだぜ!」


 彼の顔はにやけているけれど、眼差しは笑っていない。


「へへへッ、俺ぁ、気の強ぇ女が好みでよ。お嬢ちゃん、あんたと話してて、ちょっと、ナイーブな気分になっちまったぜ。俺たちぁ、明日、死ぬが、仲間は生き残らせてぇ。できれば、俺も、ガキを残したい。そう、思っちまった」


「私に、あんたの子どもを産めって言ってんの? バカじゃないの?」


 何、勝手な事言ってるんだ。人の事を、一体、何だと思っている! 女を、子どもを産ませるだけの道具みたいに言って! もう、完全に切れたっ! こんな奴らの話なんて聞いていられないっ!


 獣人の少女の手を引いて、門に向かって歩き出す。


 どうやら、カメもそこにいる。さっきは、この人たちの事情が、少しだけ気になったけど、もうどうだっていい。誰かに襲われようが、皆殺しにされようが私には関係ない!


 すると……。


「待ちなっ!」


 後ろから、クータムが呼び止めるように言った。


「人質はそのガキだけじゃねぇんだぜ。まぁ、見捨てたきゃそうすればいい」


「私に何の関係があるって言うのよ?」


「そいつの姉もいるんだがなぁ」


 彼がそう言うと、獣人の少女は繋いだ手を離した。そして、彼女は、眉根を寄せて悲しそうな目をしてこちらを見る。


「クッ!」


  奥歯を噛んで手をギュッと握る。


 この子とその姉を置いて行くのは……。


 すると、カメと目が合った。


「ガウッ、ガウ、ガウッ!」(左手で握手するなと言ったはずだ。だから、言わんこっちゃない!)


 カメに向かって言う。


「今更よっ!」


 ムムムッ! ムカつくっ!


 振り返って、クータムを睨み返す。


「卑怯者っ!」


「へへへッ、何とでも言ってろ。こっちだってヨ、一族がこの世から消えちまうかどうかの瀬戸際なんだヨ」


 あの、嫌らしい顔っ!


 腕を組み、一瞬、目を閉じた。


 ふぅ〜。もう、こうなったら戦うしかないっ!


 アクアディアさんが言ってた言葉に賭けるしかない。


 この身体は、竜族から授かった強靭な身体だって、魔法がいらない程だって、彼女はそう言った。だから。


 やる、やってやるっ。いいえ。やれるわ、絶対っ!


 この世界で、初めての戦いだ。ちょっと、緊張する。それに、ノープランバトルだ。少し、無謀かもしれない。でも、逃げる何てあり得ない。


 プライド。そう、それだ! 私が自由でいること。それは、誰にも邪魔させないっ! 大体、力で人を押さえつけようだなんて許せない。


 そんなの殺人と同じよっ! 


 そんなものに、屈してはいけない。それに……何故だか、変に自信がある。


 よしっ、覚悟を決めた。


「いいわよっ!」


 そして、下っ腹に力を入れる。


「でも、ただじゃ、私は、あなたたちのものにならないわよ! あなたたちが戦士と言うのなら、私と戦いなさい! それで、もし、あなたが勝てば、私を好きなようにすればいい! 私の身体に種付けでも何でもすればいいわ! でも、もし、私が勝てば、私はあなたのものにならないし、今、捕らえている女の子たちを、全員、解放しなさいっ!」


「ガウ〜」


 カメの嘆きが聞こえたようだけど、どうだっていい。そりゃ、私だって、こんな厄介事から逃げたいけど、でも、ここで逃げたら、私は、今の私じゃ無くなってしまう。そんな自分を赦すことができるようになるまでには、また、随分と時間がかかってしまうだろう。そんな気がするから。


 クータムが、私の切った啖呵に、一瞬、驚いた。しかし、次の瞬間、ニンマリと笑った。


「ヘヘヘッ! そうこなくっちゃな。いい覚悟だぜ。俺はお前を嫁にして、今夜、子作りに励むとするぜ。その後は、どこか遠くに逃げてもらえればヨ、俺は、自分の血を残せるってもんだぜ。ヘヘッ、まぁ、純血じゃねぇけど、この際しかたねぇ」


 クッ! やっぱり下種だ!

 

「よし。なら、早速、勝負といこうぜ。しかし、お嬢ちゃん、あんた、威勢はいいが戦ったことあんのか? 傷つけちまうと、今夜のお楽しみが台無しになってもいけねぇ。何なら、負けを認めてくれた方が助かるんだがな」


 クータムはそう言うと、剣を背中の鞘に納め腕を組んで見下ろした。猫の獣人少女が心配そうに手をギュッと握ってくる。


「大丈夫よ。あなたのお姉さんも絶対助けるからね」


 そう言って、少し離れているようにと、そっと彼女の背中を押した。

 クータムを取り囲んでいたラケルタ人たちも距離をとり、砦の壁や岩壁あたりまで下がった。そして、いつの間にか、洞窟からたくさんのラケルタ人も現れ見物人が大勢になっていた。ラケルタ人の中には、女や老人も混じっている。クータムが言ったとおり、洞窟の奥には、本当に彼らの村があるのかもしれない。


「ヘヘヘッ、このクータム様が、女を傷つけたとあっちゃ名折れだしヨ、軽く気絶させてやるからヨ」


 クータムとの距離は五メートルほど。彼は、少し腰を落とし、ファイティングポーズを取り、上半身を屈めた! 彼が構えるのと同時に、こちらも構える。右足を後ろに引いて、腰を落とし、半身になった。肘を楽にして左手の掌を前に向け、右手は右の腰辺りに拳を握って構える。そして、重心は後ろ足に置いている。


 あれ? 


 彼の動きに注意を払いながらも、自分の慣れた動きに少し驚いている。


 格闘技なんて、前世でもやったことなかったけど?


 何故だか、身体の動きが様になっている。しかし、今は、目の前に集中だ。雑念を持たないようにしないと。


 静かに呼吸をし、意識を集中させた。見物人たちのヤジが、ヤイヤイと鳴っていたけれど、いつの間にか聞こえなくなった。


 静かね……。


 顔の前を風が吹く。その途端、周囲から音が消えた。いや、間延びしたような変な音だけが聞こえている。


 何の音? ダメダメ、集中! 集中!


 しかし……。


「えっ!?」


 気付いたら、同じ構えをしたまま、いつの間にか、場所がクータムと入れ替わっていた。しかも、彼は、砦の門の方向を向いて、上半身を左側に捻らせ、片足で身体を支えている。

 

「何で?」


 彼が、何かの技を放ったのだろうか?


 えっ、私、やられたのっ!?


 でも、どこも痛いところはない。すると、クータムが、そのまま、前によろめいた。


「おっとっとっと!」


 彼はバランスを崩し、派手に転んでしまった。周囲からのヤジが聞こえない。しかし、どよめいているような気配が聞こえる。


 何が起こったの?


 状況は、彼と場所が入れ替わっただけだ。でも、魔法は使えないから転移とは違う。私が五メートル程動いていて、クータムは十メートル程前に進んだ。しかし、どちらもぶつかっていない。彼の動きを見ると、空振りをしてバランスを崩し、自ら転んだように見える。


 とすると……。私が、彼の攻撃をかわした? しかも、自分が気付かない程の高速で移動して!


 直ぐには信じられないけれど、それしか考えられない。


 待って、待って、この感じ、どこかで見たことあったような……。ん? あっ、あれだっ!


ーーーー

挿絵(By みてみん)

格闘技なんて、前世でもやったことなかったけど?


挿絵(By みてみん)

何で?

AI生成画像

「面白いかも!」


「続きが気になるぞ!」


「この後どうなるのっ……!」


と思ったら


下の ☆☆☆☆☆ から、作品への応援お願い申し上げます。


面白かったら星5つ、つまらない時は星1つ、正直に感じたお気持ちで、もちろん大丈夫です!


ブックマークもいただけると本当に励みになります。


重ねて、何卒よろしくお願い申し上げます。

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