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45見せる? いいえ、見せません!

 そんなこんなで。

 服を脱ぎ終えた俊介達は、バスルームに入り髪も体も洗い終えて、湯船の中でまったりとしていた。井川家のバスタブは大型なのだが、それでも5人で入れるようには出来ていない。全員が湯に浸かるには、ちょっとした工夫が必要だった。


 その工夫というのは。


「――ふう。やはり、5人というのは少々狭いですわね」


 と、俊介の後ろに座る和姫が、両脚をM字に曲げながら言った。

 足を伸ばすスペースがない為の苦肉の策である。


「別に5人で入る必要はないんですけどね。ていうか、順番に入ればよかったじゃないですか」


 ちなみに、俊介が座っている位置はど真ん中だ。よって、全員と肌が触れ合っているということになる。


「たしかにせまいけどさー。あたしはこういうの、何か楽しいな。みんなでお風呂に入るのって久しぶりだし。ましろちゃんも、そう思うよねー?」


 俊介の正面に位置する美鈴が言うと、俊介の右隣に座るましろが、「おもうおもう!」と嬉しそうに同意をした。

 すると、俊介の左隣に座るレイラが「ふん」と鼻を鳴らして、


「兄さんの傍にいていいのは、兄さんと同等の魔力を持つわたしだけだわ」


「えー。みんなで一緒に、仲良く入ろうよぉ」


「まあ、確かに。わたくし以外のメスといると、お兄様の綺麗な体が汚れてしまいますわね。厨二な誰かさん辺りが出て行って下さるとありがたいのですが」


 和気あいあいな美鈴の提案とは対照的に、和姫は素っ気無くレイラを見据えながら言うのであった。


「ましろも、みんなでお風呂に入れて、たのしー! 毎日いっしょに入りたい!」


 そしてましろは、しれっと物騒な提案を促すのだった。


「まあまあ、皆さん仲良くしてくださいね。あくまでも、家族の親睦を深めるということが目的なんですから」


 俊介がなだめると、和姫とレイラはふん、と互いに視線を逸らすのであった。

 今までは、妹達4人で俊介を分かち合う形で、それなりに上手く行っていたのだが。俊介と恋華が偽装恋人になったあたりから、それぞれが俊介を取り合うようになってきた。それは、単純に嫉妬か。それとも、俊介が奪われるかもという不安からくるものなのか。


 ともかく。このままでは目に毒だ。俊介はお湯に顎まで浸からせ、もう少ししたら風呂場から出ようと考えていた。


 すると、なぜかましろは俊介の下半身をじーっと見つめ、


「にーにーのキリンさん、やっぱり気になる」


 俊介の股間を凝視したましろが、ポロリと言葉を漏らした。その発言に、他の3人も一斉に俊介の「キリンさん」に注目する。


 いや、注目されても困るわけだが。


「ちょ、ちょっと。何ですか皆さん」


 俊介は慌てて内股になりながら、「キリンさん」を妹達から見えない位置に隠した。すると――


「あー! 何でかくすのにーにー! ましろが見てたのにひどいよ!」


「そうだよ、お兄ちゃん! 隠すことなんてないよ、兄妹なんだから! がばーって見せ付ければいいんだよ!」


「お兄様? わたくしとお兄様は、夫婦も同然ではありませんか。当然、髪の毛から爪の先まで、全てをさらけ出しあうべきですわ」


「兄さん! せっかくの聖剣を隠さないでよ! 因果律が狂ってしまうでしょ!」


 ましろ、美鈴、和姫、レイラと。口々に文句を垂れる妹達。

 そんな淫らなモンスター達に、俊介は心の中で深くため息をつくのであった。

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