表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
昔取ったきねづかで…と言いながら無双する定食屋のおっさん、実は伝説のダンジョン攻略者  作者: 九頭七尾


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

52/127

第52話 よい子は真似しないように

「こんにちは、ケンちゃんネルのケンです。本日は久しぶりにダンジョンで新たな食材を探したいと思っています」


〈はじまった〉

〈こんにちわー〉

〈ニシダ今日もイケメン〉

〈新メニューくる!?〉

〈楽しみ〉

〈ワクワク〉


 大坂真緒がアルバイトとして働いてくれるようになったお陰で、少し時間に余裕ができた。

 そこで俺は、新しい食材を見つけるべく、とあるダンジョンに赴いていた。


〈今の期間限定メニューは終了するの?〉

〈あれって常設メニューになってね?〉

〈それマジ?〉


「あ、はい。期間限定メニューだったハイオークとミノタウロスの合挽ハンバーグ定食は、常設メニューにしてほしいとの声があまりに多かったので、その要望に応えることになりました。ハニーマスタードのグリルチキン定食については、現在どうするか検討中です」


 ちなみに本当は期間限定じゃないハンバーグ定食もあったんだが、注文時にややこしいのとまったく売れないためメニューから排除している。


「カニ定食とバナナカレーは、今ある食材が切れたらいったん終了する予定です」


〈カニ定食そのうち食べれなくなるん……?〉

〈哀しみ〉

〈バナナカレーもかぁ〉

〈まぁ食材ゲットするの大変だもんな〉


「ご指摘の通り、カニとバナナは食材の入手がかなり面倒でして」


 ハイオークとミノタウロスは、立飛ダンジョンの下層、地下11階あたりから出現するので、それほど入手が難しくない。

 代わりに大阪真緒に狩りに行ってもらうこともできる。


 コカトリスは地下12階くらいから出没しているし、俺が蜂蜜を採取したマッドピーの巣は地下13階にある。

 これらはまだ労力としてはそこまで大きくない。


 だがカニ定食のキングデスクラブは立飛ダンジョンのボスで地下20階まで潜らなければならないし、バナナカレー用のバナナに関しては、入手できるのが井の頭ダンジョンの地下29階だ。


「キングデスクラブを倒そうと思ったら最低でも2~3時間はかかるし、バナナは4時間くらい必要になるので。定休日の一日で行くのは大変なのです」


〈定休日が休みじゃない……〉

〈ニシダ働きすぎだって〉

〈今日も配信やってるしな〉

〈てか、普通は数日がかりなんだが?〉

〈速すぎて草〉


「そんなわけで、早速ダンジョンに潜っていきたいと思いますが……ここ、どこのダンジョンか分かりますか?」


〈どこだろ?〉

〈いつもの立飛ダンジョンじゃないのは分かる〉

〈井の頭ダンジョンでもなさそう〉

〈後ろにでかい川があるな〉

〈多摩川じゃね?〉

〈これは多摩川ダンジョン〉

〈多摩川ダンジョンやな〉


「はい、そうです。多摩川にある多摩川ダンジョンに来ています。是政橋っていう橋の近くですね」


 以前はバーベキュー場だったという河川敷に武骨な建物が建設されていて、その中にダンジョンの入り口がある。


「立川から割と近いので、走ってこれる距離なんですよ。ダンジョン探索前のちょうどいい準備運動になります」


〈いやそんなに近くないだろw〉

〈普通は走れん距離〉

〈ニシダ本気出したら時速は200キロ超えるからなぁ〉

〈よい子は真似しないように〉

〈それな。最近暑いから熱中症なるわ〉


 視聴者たちから色々言われつつ、俺は受付を済ませることに。

 いったんカメラだけ切っておく。


「えっ、もしかしてニシダさん?」


 受付窓口で資格証を提示しようとすると、俺の顔を見た女性職員が目を丸くした。

 二十代半ばくらいと思われるが、かなり小柄な女性だ。


「あ、はい。多分そうだと思います」

「すごい! 私、チャンネルよく拝見しています! そういえば、今日は生配信の……。まさか、多摩川ダンジョンに来ていただけるなんて! 光栄です!」


〈さすがニシダ。知名度抜群〉

〈管理庁の職員なら当然ニシダのこと知ってるだろ〉

〈いきなりニシダが来たら驚くよなー〉

〈仕事でこの配信見れないのかな?〉


「頑張ってください! 私も視聴しながら応援してますね!」


〈見るんかいwww〉

〈受付って割と暇らしいから、こっそり見たりしてるらしいぞ〉

〈ダンジョン配信なら業務の一環だからサボりじゃないね〉

〈裏山。俺こっそり仕事中に見てるからバレたらヤバい〉


 そうして入り口を通過し、ダンジョンの内部へ。

 改めてカメラをオンにする。


「この多摩川ダンジョンですが、クラス3のダンジョンで地下15階まで。そして見て分かる通り、地下1階から道のあちこちに水溜まりがあります」


 多摩川ダンジョンは、上層からすでに水浸しになっていて、下層あたりまで行くともはや完全に水没しているという。

 そのためクラス3に位置づけられていながら、実際には攻略が非常に難しいダンジョンとされていた。


 当然、出現する魔物は水棲系のものが多い。

 となると、俺が狙っている食材が何か、きっと推測するのは簡単だろう。


「今日はぜひここで美味しいお魚をたくさん手に入れたいと思います」


〈魚定食かな?〉

〈海鮮丼かも〉

〈俺は焼き魚が好き〉

〈煮付けもいいぞ〉

〈てか、どうやって水中の魔物と戦うんやろ?〉

〈ニシダなら余裕だって〉


少しでも面白いと思っていただけたら、↓の☆で評価してもらえると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

外れ勇者1巻
4月24日発売!!!
― 新着の感想 ―
カメラオフにしたのに視聴者コメントしてるじゃん
[一言] 新潟のダンジョンなら美味しい米系の物取れそうだな
[一言] 水中の魔物の狩り方はコツさえ分かれば簡単です。潜る時に思いっきり息を吸いましょう。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ