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【書籍化&コミカライズ】地味姫と黒猫の、円満な婚約破棄  作者: 真弓りの


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【フハラシャ王子視点】メンバーを紹介

「今日この貴重な機会を共にするメンバーを紹介させてください」


「ありがとうございます……!」


「彼は調査隊の飛行を担っているルギー。キチュルの森を飛び慣れているから、基本的には俺達が戦っている間は近くで待機して貰い、危ないと判断すれば瞬時に俺達を回収することになっています」


「よろしくお願いします」


 穏やかそうな雰囲気の人だ。メンバーの中では一番細身で魔術師っぽい雰囲気かもしれない。


「次にガイル。魔力を視覚的に見ることができ、かつ戦闘系の魔術にも秀でている、魔獣討伐のスペシャリストです。今回は魔術なしでの討伐ですが、ボウガンとナイフの投擲武器の扱いにも長けていますし、魔獣の特性を最も理解していますので、効果的に魔獣と対峙できる筈です」


 心強い……! 


 ガイルさんは歴戦の戦士という雰囲気の壮年の男性で、体は別に大きいわけでもないのに、存在感が大きかった。


「そして彼がギル。特級魔術師になる前は冒険者として長く活動していたので魔術以外のスキルを多岐に渡って保持しています。メイン武器は槍ですが……割とナイフも使うよな」


「距離によるけどな。どっちも遜色なく使えると思う」


 アーシュタッグさんが確かめるように言えば、ギルさんも腰のナイフを軽く触りながら頷いた。


 ギルさんは浅黒い肌に赤い瞳と深い赤の短髪が印象的で、一瞬ちょっと怖い気もしたけど、表情豊かで笑い皺が優しそう。


「俺は大剣が武器ですので短距離、ギルが中距離、ガイルが長距離で、バランスがいい筈です。調査チームからは俺含め四名、そして魔道具開発チームからはシタスが参加します」


「よろしく~! フハラシャ王子の安全はオレが責任持つから安心していいよ」


 にこにこといつも通りの呑気な笑みを浮かべるシタスを見ると、なんだか安心する。


「うん、ありがとう」


 ついいつもみたいにくだけた声がでてしまうのは仕方がない。


「そちらから戦闘に参加するのはテイシンさんでしたね?」


「あ、はい! よろしくお願いします!」


 テイシンが元気よく返事をする。気難しい機械師の重鎮達と長年渡り合ってきただけあって、テイシンはまったく物おじしない。


「機械の試技は入念にやってきたんだけど、実戦は初めてでして。できるだけ足引っ張んないように頑張るんで、皆さんよろしくお願いします」


 今回の参加メンバーひとりひとりに目を合わせて頭を下げるテイシンさん。腰は低いけど、絶対に信念は曲げない、この人も充分に頑固な人だって僕は知ってる。


 今回だって、素人が魔獣と戦うのは危険だ、戦いなれた人に機械の使い方をレクチャーして使って貰った方がいいんじゃないかって意見が大半だったのに、改良のためにも自分で実際に使ってみるべきだって一歩も引かなかった。


「今回は魔獣や野獣討伐用の機械の試験も重要な目的のひとつだと聞いています。キチュルの森に向かいながら本日使用予定の機械の特性を教えてください。効果を試しやすいようにお互い協力しながら動きましょう」


「ありがとうございます」


「その機械があれば魔術なしで結構なダメージがあたえられるんでしょう? 楽しみですねぇ」


 ルギーさんがふんわり笑うと、他の特級魔術師達もうんうんと頷く。


 特級魔術師達は総じて知識欲が大きくて、機械にも興味津々な様子だった。


 どうやら特級魔術師になった直後は色んな仕事を一通りは経験するらしく、魔道具作りも一度は皆やったことがあるそうで、それが興味につながっているんだろう。


 さっきからテイシンが持つ機械に皆の視線が集まっている。


「もしかしたらこの近隣の国でも需要があるかもしれんよな」


「確かに国によって魔力の強さもまちまちだしな」


 ギルさんとガイルさんがそんな事を言いあっているのが聞こえて、僕はなんだか意外に思った。


 でも言われてみればそうなのかも知れない。僕達の国周辺では魔獣は自然には生息していない。


 もちろん強力な野獣は色々いるけど、魔獣に比べればだいぶマシだ。


 でも、この近辺にはものすごく普通に魔獣がいて、人々は危険にさらされることも多いらしい。


 強力な魔獣や魔獣の大量発生時は魔術師が対応してくれるんだろうけど、小型の魔獣と日常的に相対するのはごく普通に生活をしている民なのだ。


 魔獣は素材や食料にも使えるから、ある意味資源ではあるんだろうけど、戦う術がない人たちにとっては脅威でしかない。

 魔力が多少なりあれど、魔術を使えるほどではない人が大半だという。


 魔術が使えない人々は、剣や、槍や、弓や、そんなもので渡り合っている場合がほとんどなんだろう。


 魔獣討伐に使えるような魔道具はそれなりに値が張るらしいし、起動に魔力が必要な場合も多いという。


 それなら確かに、使用時に魔力が全く必要ない『機械』が求められる可能性は高いのかもしれない。


 どうやらテイシンも同じように感じたみたいで、目が合ったら嬉しそうに笑ってくれた。


 きっと開発にも力が入る事だろう。


「アレックスは今回はフハラシャ王子の護衛だろう? シタスやフハラシャ王子と一緒に行動するイメージでいいか? 調査チームと一緒に魔獣討伐に参加してもいいし、フハラシャ王子と同行してお傍で護衛に徹してもいいと思う。それはそちらが決めてくれ」

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