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〈完結済み〉俺は善人にはなれない   作者: 気衒い
第1章 青年、異世界に降臨す

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第12話 ドワーフ



――――――――――――――――――――


ノエ

性別:女 種族:ドワーフ 年齢:18歳


Lv 10

HP 600/600

MP 500/500

ATK 798

DEF 941

AGI 432

INT 365

LUK 800


固有スキル

鍛治・鈍重・一撃必殺・金剛・???


武技スキル

なし


魔法

火魔法:Lv.3

土魔法:Lv.4

無魔法:Lv.2


称号

地母神の加護・囲われる者・装備の才・素材の才・鉱石の才・傅く者・恋する乙女・従者の心得



――――――――――――――――――――



鍛治

鍛治を行うことができるスキル。生まれた時に発現しなければ、一生縁がない。ドワーフは発現率UP。


鈍重

素早さを犠牲に防御力を高めるスキル。AGIの値を1にして、DEFを2倍にする。


一撃必殺

一日一回しか使えない。当たれば相手のDEFを無視して、ATKの2倍のダメージを与える。


地母神の加護

地母神ネルトゥスの加護。DEFの値に補正。


囲われる者

周りから愛されやすくなる称号。また、受け入れられやすくもなる。


装備の才

装備の良し悪しが分かる。


素材の才

素材の良し悪しが分かる。


鉱石の才

鉱石の良し悪しが分かる。



――――――――――――――――――――



「俺と歳がほぼ変わんねぇじゃねぇか!」


「それしか言うことないんか!」


カグヤからツッコミされつつ、横目で街中をチラリと見るとすっかり夕方近くの風景へと様変わりしていた。フリーダムへと帰ってきた俺達はカグヤの時と同様、新しく仲間に加わったノエの分まで税金を払って、入門。その際、門番の「帰ってきたら、もう一人増えてる……」という呟きを聞き流しつつ、盗賊の懸賞金の受け取りと二人の冒険者登録をしようとたった今、冒険者ギルドへ向かっている最中なのである。


「とりあえず、冒険者ギルドに行った後は一旦、懐かしのあの我が家に帰るからな」


「懐かしの……?」


「……我が家?」


この中で例のあの家を知らないカグヤとノエが揃って首を傾けて、不思議そうな顔をしているのがとても可愛い。守りたい、この呆け顔。




――――――――――――――――――――




「チーっす、さっきぶり」


冒険者ギルドへと入った俺達は数ある受付の中でマリーのところを選んだ。理由は美人だし、一番話を分かってくれそうだからだ。


「あ、おかえりなさい………あれ?メンバーが増えてる?」


「そうなんだよ。とりあえず、こいつらの冒険者・パーティー登録………それから、盗賊を討伐したから、懸賞金をくれ」


「は、はい!かしこまりました………って盗賊!?」





「こ、この人達って、あの有名な盗賊団のキルバスターズじゃないですか!」


「そんなに有名なのか。ま、いいや、それでいくら?」


さすがに受付の前で盗賊共の死体を取り出す訳にいかず、訓練場に移動し、そこに置いていった。一応、マリーだけで対応できなかった時の為に複数の職員が着いてきているが、それほど有名なのであれば、懸賞金も調べやすい。当然、マリーだけで事足りる。無駄骨、ご苦労さん。


「え〜総勢31名で………金貨20枚です!」


「うはっ、ラッキー。また儲けちまった………あ、ついでにもう100体魔物の死体、追加で頼むわ」


俺のその発言によって、その時、その場にいた俺達以外の者達は一斉に顔を青ざめさせた。職員達を引き連れて来て良かったな?結果、オーライ!!





「あ、ありがとうございました。ま、またのお越しをお待ちしておりま…………」


「いえいえ、なんのなんの」


疲労困憊のマリーと職員達に見送られながら、俺達はギルドを後にした。懐が潤って万々歳。これで心置きなく、散財できるかと思いきや、まだその金に手をつける訳にはいかない。なぜなら、これから俺達には最優先でやらなければならないことがある。それは


「お前ら、絶望の森の我が家へ帰還だ!」


新しく加わわった二名のレベルアップ。それから、俺・ティア・サラの事情の説明。これらを遂行する為に一旦、絶望の森へと戻らなければならないのだ。決して、私情からではない。それと戻るという表現に違和感は感じない。あそこは俺の異世界での生活の原点であり、故郷である。…………それと早く風呂に入って、ふかふかベッドで寝たい。これも決して私情からではない。…………俺達は門の所でギルドカードを見せ、税金分を返却してもらった後、空間魔法の転移を使って、絶望の森へと帰った。もちろん、自分の足で帰るなんてマネはしない。道中、トラブルに巻き込まれてはたまったものではない。……………あ〜早くだらけたい………何度も言うが、決して私情から戻るのではない。






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