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第28話 潜入と情けない攻撃 前編

 大飯に昨日の事を教えつつ、門を開けておく事を言い、無茶をするなとメッセージを送っておいた。そして定期的に馬を休ませながら次の町に向かうが、昼になる頃には途中に村があったので立ち寄ってみた。

「兵士のへの字も見えない。村を捨てて撤退したかな?」

「どうだろうな。村人が武装して睨んでるんだが?」

「無抵抗って事で両手でも上げようか? 騎行はしないって言わないと」

「ついでに説得もだな。ってか騎行ってなんだ? 有名なあのワルキューレ?」

「いや、違う。費用削減の為に、略奪しながら軍行する事だ。騎士の名の下に奪っていくある意味敵国では有効だね。けど国落とししたら、この辺りは確実にビスマス領になるからしないよ」

「そりゃできねぇわ」

 俺達は馬から下りて両手を上げ、鍬やフォークを持った村人に囲まれるが、向こうも一定の距離を置いてるので一応安心しておく。


『村からは食料を取らないんだよな?』

『そうだね、一応そう言う事にはなってる。そのまま統治するし』

『説得は俺? そっち?』

『僕がやろう』

 無線を使いつつ小声でやりとりをし、ヘイが説得をする事になった。

「あーうん。これからさ、街道沿いを進んで帝国の首都まで進行するんだけど、略奪はないし、村単位からは食料を取らない事になってるから安心して下さい。俺達はちょーっと先行してるけど、様子を見に来ただけなんで。無抵抗ならなにもするなって厳命してるんで、これから大勢の兵士が来ても慌てずにいつも通りでお願いしますね?」

 ヘイさん。優しく言ってますが、それ説得じゃなくて説明です。けど説明の方がいいかも。


「おい、それは本当か? 村にいた兵士は食料を持って町まで逃げちまった。どうやって冬を越せばいいかわからねぇんだ」

 んー。よく聞く話だなぁ……。食料ありったけ取って、重要じゃない場所を見捨てる。そして拠点になりそうな場所まで下がる。

 兵士や戦術的には正しいからなぁ。いつも被害を受けるのは住民ってか……。

「商人から買い戻した麦を、多少こっちに送れないか? 偉い奴に手紙を残して輜重兵から分けるとか」

「いや、持って行った奴等から取り戻すのが道理だろう。ここの兵士はいつ頃村を出ました?」

 ヘイは手を挙げたまま落ち着いた声で言い、村人にいつ頃出ていったかを聞いている。


「今日の朝か……」

「俺達が町を出た頃だな。馬で急げば最後尾に追いつくか? けど運ぶ奴がいねぇなぁ……。けど町には人手はあるか……」

「次の町までは馬でどのくらいですか?」

「朝に出て、急げば門が閉まる前には着くぞ」

「情報ありがとうございました。では、無抵抗ならビスマス兵は数人の見張りを置いて、そのままなにもしないで町に進軍すると思います。俺達は町に行って麦とかを戻すように怒ってきますね」

 ヘイはニコニコとしており、そのまま何事もなかったかのように馬に乗ったので、俺も乗る事にする。

「今から行けば夜に着くでしょ。今は真昼だし。退いてくださーい」

 ヘイはそう言い、街道の方を指さして馬を走らせたので、俺もついて行く事にした。



「ふいー。本当に真夜中に着いちまったよ」

「結構無茶させちゃったね。ごめんね。しばらくは乗らないから休んでて」

 ヘイは馬の首筋辺りを撫でている。俺も、どう考えても足りない気がするが、ペットボトルの水を荷物にくくりつけてあった桶に入れ、馬に水を飲ませる。

「おいおい、これは時間経たないと出ないの。ちょっとその辺の草でも食っててくれよ」

 俺は二本のペットボトルを全て使い切り、なんか不満そうに見ていた馬に独り言を言い、胴体辺りを軽く撫でてやる。

「近くに小川もないしねぇ……。しかも夜だし。ってな訳で強襲すっぺ!」

「どんな訳かわからないけど、進入ルートと破壊目標と撤退ルートは?」

 ヘイが珍しくノリで強襲とか言ったので、プランを聞いてみる。その間に馬に回復した水を与え続ける。


「防壁をラペリングで上って、見た感じ兵士が集まってそうな場所を襲撃、後はノリと勢いで門をぶち壊して朝を待って、出てきた兵士をバンバンバン!」

 ヘイは親指と人差し指を立てて腕を前に出し、銃を撃ってるまねをしていた。

「俺達の世界では、多分それをプランBって言うんだぞ?」

「知ってた……」

「だろうな……」

 その後は二人とも無言になり、左腕の端末を操作して装備を変更した。


「そっちは?」

「汎用性を考えて自動小銃のAKー35に、ACOGの上にドットサイトの奴、そしていつもの自動拳銃、どっちもサプレッサー。あとはフラググレネードとクレイモア。そっちは?」

「自動小銃のG36cにドホロサイト、そこに三倍のブースター。銃の先の方にフォアグリップ、マガジン側にマグウェルグリップ。そしていつもの自動拳銃。もちろんどっちもサプレッサー付き。そしてフラググレネードとスモークグレネード」

「ジャガノじゃないんだ」

「夜に強襲するのにか? どう考えてもお互い黒だろ……」

 俺は両方の銃に弾の装填をしてからマガジンを交換し、弾の管理をしやすくする。


「んじゃ偵察するか」

「りょーかーい」

 ヘイの気の抜けた声が隣でしたので、門から離れた場所かつ、暗がりを選んで双眼鏡で観察をする。

 兵士は固定で等間隔に立っており、防壁の上を歩いてる奴が多数。

「見張りの兵士が通り過ぎたら一人を撃ち殺し、防壁に張り付いて上って両脇の見張りを処理でいいか?」

 作戦なんかあってないような物だ、多分無難な提案をすれば通るだろう。


「だねぇ。左右に分かれて防壁の上を片づける?」

「安全を考えてツーマンセルで行きたいが、防壁の上は仕方ねぇか。上ったら左右に分かれよう。途中で詰め所っぽいのを発見したらマーカーで」

「はいはい。ちょうど向かい側で出会いたいねぇ……」

「ヘイは処理と移動が早いからな。ちょうど半分ってな訳にもいかねぇだろ」

「気が付かれてワラワラ集まってくるとかね」

 俺は意味もなく胸のマガジンポーチからマガジンを取る練習をしたり、二種類のグレネードの位置を確認しながらヘイとの会話を進める。

「んじゃ、弾的に一時間の待機で良い?」

「だな。ならもうちょっと馬に水やっとけばよかったわ」

 少しは落ち着いている馬の方を見つつ、(いなな)かないでくれと願っておく。



「んじゃいこうか」

「だな」

 俺は四つ目の暗視ゴーグルを取り付け、ゆっくりと立ち上がってから、素早く防壁まで移動し、歩いてる兵士が通り過ぎたらヘイが敵が見える位置から撃ち殺してこっちに来た。

 俺達はフックを射出する器具で防壁の上に向かって撃ち、引っ張って問題ないと確認してから、ゲーム内で散々やった壁上りをすると、ヘイが二の腕を軽く叩いてきた。

「向かい側で会おう」

「多分無理だけどな」

 俺はそれだけを言い、立ち位置的に時計回りに防壁を進む事にした。


 少し進み、先ほど通り過ぎていった兵士と、等間隔に並んでいる兵士が並んだら、セミオートにした自動小銃で背中に二発、脇腹に二発とダブルタップで一人に二発使って倒し、倒れたら頭を狙って一発ずつ撃ち込んで確実に殺す。

 敵が一人だった場合は、自動小銃で二発打ち込み、自動拳銃で二発頭に撃ち込んで、個人的に徹底した弾数の管理をする。


 別に適当に撃って、撃ちきらないでリロードすれば三十一発と十三発になる。リアルじゃないから弾とか無駄に捨てる事はないが、気分と言えば気分だ。

 そしてストックを肩に付け、右腋をしっかり閉めて、左手はマグウェルグリップを握って左の腋も閉め、正面から見た体の面積をできるだけ細くして、陰を丸くするようにする。

 腋を広げてると陰に違和感ができて、これも個人的に何となく嫌なので盾がない場合はこうする。ってか肘を撃たれた経験があるから、脇を閉めてるのもある。


 十五セット三十発、六セット十二発撃ったらマガジンを変えてを繰り返し、どんどん処理をしていく。

「おい、今変な音がしなかったか?」

「確かに。聞いた事のない物だ。鳥系か両生類系の魔物でも――」

 兵士の声が聞こえる位置でタイミングを計り、指を四回素早く引いて一人に二発当てて二人を倒し、頭を撃って確実に止めを刺していく。


「悪いな、運が悪かったと思ってくれ」

 小声で呟き、まだ弾の残っているマガジンを変え、防壁の角にある簡単な詰め所みたいなドアの壁に張り付き、軽く深呼吸をし、覚悟を決めてゆっくりと左手でドアノブを回して、片手だけで銃を持って体でゆっくりと押しながら右から左へと銃口を動かし、ホロサイトの円と人が重なったら、引き金を二回引いていく。

 そして自動小銃で死んでても、自動拳銃で頭に一発撃って自分自身を安心させ、両方の銃のマガジンを換える。


「クソ胃が痛い……」

 俺はブースターを起こし、今度はドアをゆっくりと引いて防壁に出るが、巡回している兵士がこっちに歩いてきてるので、胴体を撃ち、近くにいた等間隔で防壁の外を見ていた兵士が、倒れる音でこちらに背中を向けたので運が良いと思い軽く安堵の息を漏らし引き金を二回引く。

 そして自動小銃を背中に回し、自動拳銃をもって中腰で走って近づき頭を撃つ。


 そんな感じで動きつつ二つ目の詰め所も同じように制圧し、端末に反応があったので見ると、ヘイ側の方に兵舎らしき物があったのか、視界内にマーカーが付いていた。

 まぁ、あったなら良い。そう思いつつ集合地点に付くがヘイがいなかった。

 俺は少しだけにやつきながらさらに進むと、MAPに味方の反応があり、一応銃を構えたままブースターを倒すと奥からヘイが小走りでやってきた。


「すまない、多少てこずった。町の中防壁沿いは兵士が巡回しているから裏路地を進んで兵舎に。その後に門の破壊に移る。僕が先行でいいか?」

「了解」

 俺達はフックを防壁にかけ、ラペリングで下りて辺りを警戒して狭い通路を進み、俺は時々後ろを警戒しながらヘイについて行き、たまにヘイが短い連射音を出していた。

「リロード」

 ヘイが短くそう言うとマガジンを交換し始めるので、俺は後方を警戒し、こちらを見ずに左手で無造作に合図を送ってくるので、尻を叩かれる。

 場を和ませるのに、これってセクハラじゃね? とか言いたいが、空気を読んで止めておく。


「どうする?」

 兵舎前に付き、順番にリロードを済ませ、しゃがんで身を小さくし、お互い背中合わせで辺りを警戒しながらヘイが意見を求めてきた。

「非番の兵士がいるから全滅でいいだろう。ここに全員詰まってるって訳じゃないだろ? 多少は戦力を残しておかないと自棄になる。正面は任せる、俺は後ろの警戒とリロード中の警戒をする」

「了解」

 俺は自動小銃のストックを折って短くし、銃口側のフォアグリップを握って室内用に銃を短くすると、ヘイもストックを押し込んで一番短くしている。


「タイミングは?」

「ヘイに任せる」

「了解」

 ヘイはゆっくりドアを開けると、足音を立てずにゆっくりと廊下を進み、一番近い部屋に入ったので、俺は廊下側を警戒してると中で小さな発砲音が三発聞こえ、肩を叩かれたので立ち上がり、背中をくっつけるように出入り口方面を警戒し歩いて行く。


「上官の部屋だった。そして一人で寝てた」

「上官だからな。一応士気的に個人部屋なんだろ」

 そして奥の方に行くと一気に部屋が広くなり、ベッドが多く見えた。ドアはなくそれが三部屋。

 手前に上官の小部屋、向かいがキッチンと食堂、上官の隣と一番奥は大部屋。本当に寝るだけの施設だな。


 ヘイが上官の隣の部屋に入り、ベッドに向かって撃ち始めたので、俺も周りを警戒しつつ、ヘイが小声でリロードと言ったら、振り向いてベッドの方を見張り、肩を叩かれたらまた警戒をする。

 異音に気が付いたのか、廊下の一番奥の部屋が騒がしくなってきたので、軽くヘイの腰を叩いてから離れ、自動小銃の銃口を出してから頭を半分出す。

 すると一人だけランプを持ってこちらに歩いてくるので、俺は銃を引っ込め、壁に張り付きながらナイフを抜いておく。


 そして明かりを見ながら、部屋の中に足を一歩踏み入れたのを確認し、思い切り首の横からナイフを突き刺して手首を回し、そのまま手を離してランプを奪い、服を掴んで引っ張り足下に寝かせてナイフを回収する。

『奥の部屋に行ってくる。何かあったら撤退の合図をくれ』

『了解。お互い爆発音がしたら撤退って事でいいな』

『了解』

 俺は返事だけをして顔を半分出して直ぐに引っ込め、数名の人影を確認したので深く深呼吸をしてから、銃のストックを元に戻し、マグウェルグリップを握り一気に飛び出してフルオートで一回だけ弾が数発残るように廊下を撃ち、なるべく足音を立てずに小走りで死体を避けながら奥の部屋まで向かう。


 入り口で一旦止まり、左右を覗くようにして待ち伏せがいない事を確認すると、立ち上がっている奴を指切りバーストで二発から三発撃ち、早めのリロードを心がけてどんどん寝かしつけていく。

 そして、立っている奴がいなくなり、ベッドで寝ている奴を撃ち始めたら、爆発音が聞こえた。

『撤退!』

『了解! スモークを全部投げて全速力で出入り口まで走る』

 俺は自動小銃を離し、スモークグレネードを部屋の中央に投げ、もう一本を足下に落として振り返り、銃を持って全力で走り出すが、ヘイがいた部屋でもう一回だけ爆発音が聞こえた。

「火事だー! 火事だー!」

 ヘイの声でそんな叫び声が聞こえ、外に出るとヘイがクレイモアを入り口に向けて設置しながら叫んでいた。

 超シュール……。


「すげぇクールな事してんじゃん。火事だー! 火薬に火が燃え移るぞー!」

 俺も混ざって叫んでみた。ついでに破裂音がするスタングレネードをヘイからもらって廊下に投げ、大きめの爆発音も演出して盛大に場を盛ってみる。

 そしてヘイが俺の肩を叩いて、暗がりの方に走り出したので撤退を開始する。その時のヘイは大声で笑っていた。

「愉快痛快って奴だ!」

「こんな町の兵舎に火薬樽なんかなかったけどな。スモーク装備しててよかったわ」

 そう言った瞬間、爆発音がもう一度聞こえたので少し振り向くが、火の手はあがっていない。


「クレイモアだよ。多分赤外線を遮ったから起爆した。数回の爆発音で、近所の人は大騒ぎだろうね」

「そして挽き肉になった死体と……。攻め込まれてる事も加わって不安で寝れないな。あ、ランプとか床に起きっぱなしだ。倒れて引火したら本当の火事だ」

「数人は生きてるし、平気じゃない?」

 ヘイは笑いながら暗がりを選び、門の方に向かって走っていた。



「さて、クレイモア二つで穴開くかな?」「C4装備し忘れたな。蝶番を撃つか……」

「「どうするよ」」

 見事に声が被った。本当にどうしよう……。

「二個爆破して、かんぬき折っとけばいいんじゃね? どうせリアルじゃ後方も危険だから離れるし、迫撃砲の弾頭も埋めて待ち伏せに使える。マンガで読んだ。だからクレイモアをかんぬきの上に、下に向けて乗せて爆破で。爆発の威力が逃げないように布袋に土入れて乗せるとか」

「……だねー」

 俺達は騒がしくなっている、門が見える暗がりにいるが、問題は布袋だ。


「あの辺の兵士を排除して、かんぬきを通すごっつい金具の所に二個置くだけでいいんじゃない? 民家や休憩所みたいなのに入って探すのはリスクが高い」

「だな。横向きが下方向になっただけだし。ついでにフラググレネードも投げちまえ。それで駄目なら銃で金具を撃とう。んじゃ排除でいいな」

 俺がそう言うと、ヘイは早速門の所でわちゃわちゃ騒がしくしてる兵士を撃ち始め、俺もそれに続く事にする。

 どんどん兵士が倒れ、そろそろいいかな? ってくらいには動きがなくなった。


「スモークは?」

「金具の様子が見えないからいらない。んじゃいってくる。援護お願い」

「言われなくてもやるさ」

 俺は親指を上げ、軽く笑いながら言ってヘイを送り出す。

 ヘイは辺りを警戒しつつ、門の両脇にある大きな篝火の足を撃って倒し、少しでも暗くしてから走り、金具の上にクレイモアを下向きに二個置いて戻ってきた。


「発破ァ!」

 どこかの採掘現場のおっさんの様に、ノリノリで遠隔操作用の黄色いリモコンを二回握り爆破するが、かんぬきを差し込む金具はもちろん壊れたし、太いかんぬきも三本になった。門には子供がかがんで通れるくらいの穴も二ヶ所開いた。俺だったら笑顔で坊主、黒人で眼鏡の人の真似をしたと思う。

「リアルじゃ百二十度の距離四百メートルが殺害範囲だっけ?」

「思っていた以上にゲーム内での威力も高いんだね」

「検証動画で十メートルくらいから威力衰退だった気がする。撃って爆破する場合とかあるじゃん? それのやつ」


「あー。昔C4とかクレイモア持って目の前で設置ってのが流行って、撃った奴と持ってる奴が死んだのを覚えてる。もちろん持ってたのは僕だけど」

「あー俺もC4でやったわ。小包でーっすってな感じで。海外じゃごく一部の宅配業者が在宅や留守関係なく玄関先に投げるらしいぜ? 精密機器なのに壊れてたから、玄関前の監視カメラ映像とかみたら投げてたし」

「再配達のコストと、盗まれて保証する金額。盗まれて保証する金額の方が安いって奴だっけ? あー話しが逸れたね。どうする?」

「防壁から出て行こう。今内側から門を開けるのはリスクが高い」

「ってか今思ったけど二人で開くの? 結構大きいよねあの門」

「あー……。開いても閉められる可能性の方が高いんじゃね? 防壁から出よう」

 そんなことを話しながら防壁に向かい、来た時と同じように特殊な銃で金具を打ち出して脱出した。

後編はほぼ戦闘がない+雑談なので同時掲載です。

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作者が書いている別作品です。


長いので、気が向いた時に読んでいただければ幸いです。


魔王になったら領地が無人島だった

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