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73.新たな加護

続いてリゼは交換画面を再度開くと、【アイテム交換画面】を見てみることにした。


【アイテム交換画面】こちらはアイテム交換画面です。ポイントを消費してお好きなアイテムを獲得することが出来ます。

【魔法ポイント(大)】1000000

【スキルポイント(大)】1000000

【上級ポーション】500000

【世界樹の葉】10000000

【転移石】50000000 (限定1組)


 前回は世界樹の葉などがラインナップから消えていたが、再び追加されたようだ。

 リゼとしてはダンジョンでの出来事を踏まえ、怪我を回復できる上級ポーションを大量に交換しておくことにした。そして、テレーゼの回復で使用したため、世界樹の葉も交換が必要だ。


(次はどうしましょう。加護かな……)


 リゼは次に加護の画面を見てみることにした。


【加護交換画面】こちらは加護交換画面です。ポイントを消費してお好きな加護を獲得することが出来ます。

【火の加護】1000000

【女神の祝福】8000000

【雷鳴の陣】10000000

【ブリザード・エスポワール】10000000


 新しい加護が表示されており、リゼは(これは……!)と驚いた。


(この変わった名前の加護たちは……! 名前の付け方が異なるし、もしかしたら、特殊魔法属性の加護? 詳細確認!)


『女神の祝福 備考:聖属性の会得者専用。基本魔法属性の魔法を無効化し、会得している魔法の威力および能力を向上させる』

『雷鳴の陣 備考:雷属性の能力向上。中級魔法以下の魔法は半径十五メートル以内の敵全員に発動可能。特殊上級魔法スーパーボルトの会得が可能』

『ブリザード・エスポワール 備考:氷属性の能力向上、中級魔法以下の魔法は半径十五メートル以内の敵全員に発動可能。特殊上級魔法アブソリュートゼロの会得が可能』


(えっ……つ、強すぎる。氷の加護は絶対に必須。ポイント数は一千万……安い、よね……? 絶対に交換よ。アイスレイを複数の敵に発動出来たら生存率が格段に上がるよね。えっと、女神の祝福は強すぎるけれど、聖女である必要があるみたいね。その代わり、聖女だとしたら、人生を賭ける代償に絶対に魔法攻撃に対しては安泰ということになる。あ、でも氷属性や雷属性の攻撃は当たるのね。それに、剣などの物理攻撃も有効なのよね。特殊属性の中で交換に必要なポイントが一番低い点は見なかったことにしましょう……。雷鳴の陣、これは氷の加護であるブリザード・エスポワールと同じような感じで……雷属性を持っていればすごいことになると思う。ラグナル様の加護で五つまでは他の属性魔法を習得できるから一応は、交換することで、スーパーボルトを覚えようと思えば覚えられるのよね。特殊上級魔法が一千万って、もしかしたら安いのかな)


 リゼは続いて、スキルに追加がないか確認をしたいが、あまりにも長いこと黙っているのもおかしいのでアイシャに話しかけておく。ついでに火の加護をアイシャにつけようと考えていた。まだ『交換代行』を交換して入手していないため、いまは以前と同じようにアイシャに触れた瞬間を狙って譲渡をすることにする。


「……もう一杯いただいていい?」

「お嬢様、今日はとにかくゆっくりお考えになりたい日という感じですね。私は構いませんよ」

「そうなの。久々にゆっくりしたくって。あと少し手が冷たい気がして。アイシャの手はどう? 確認させてくれる?」


 アイシャはリゼの手を握ってくる。すかさずアイシャに火の加護を交換および譲渡した。なお、他人に譲渡した場合、ラインナップから消えずにその後に自分も交換可能である。


「お嬢様、普通に温かいですよ。あ、すみません。紅茶をもう一セットいただけますか?」

「かしこまりました」


 驚いた表情で店員はアイシャの足元を見ていたが、アイシャは注文を伝えた。彼女は足元に魔法陣が展開されたことに気づかなかったようだ。

 それから運ばれてきた紅茶を手にし、再度交換画面を表示する。


【スキル交換画面】こちらはスキル交換画面です。ポイントを消費してお好きなスキルを獲得することが出来ます。


【レイン・ショット(ランス)】100000000

【アブソルーテリー・シールド(シールド)】250000000

【八連斬り(ソード)】10000000

【デタランスソード(ソード)】8000000

【燕返し(ソード)】12000000

【スキル・エクソシスト】200000000

【トモハーケン(アックス)】100000000


 リゼが記憶する限り、デタランスソードまでは前回もラインナップにあったはずだ。それ以降は追加されたものたちだ。すぐさま詳細の確認を行うために視線を集中させる。


『燕返し(ソード) 備考:相手の攻撃やスキルを必ず上方に受け流します。受け流しに成功した場合は、相手の攻撃やスキルは終了します。そして、素早く左右から攻撃を繰り出します』

『スキル・エクソシスト 備考:三十メートル以内にいる相手のスキル発動を一定時間無効化できます。無効時間は三十秒です』

『トモハーケン(アックス) 備考:手に持つ斧を複製し、相手に向けて左右から投てきします』


 リゼは詳細を確認し、どうしましょうかとしばらく悩む。


(まず、燕返し。受け身系のスキル……結構便利かも? 二つ目はスキル・エクソシスト。これは強いけれど、ポイント数が高い。でも効果的にこれはそのうち交換必須ね……ダンジョンでも有効。交換チケットを使えばポイントを消費せずに手に入るのだけれど……。少しだけ悩もうと思う。ボスモンスターに使えば相手はスキルを発動できなくなる。最後のは斧系のスキルね。私的にはスルーかな……。うーん……どうしよう。燕返しは相手の攻撃を必ず上方に受け流すと書いてあるのよね。一打目で受け流せたら相手のスキルは強制終了されるみたい。つまり、エルの四連斬りに使ったら、確実に受け流せて、その後の三連撃は無効化出来るということよね? 私の戦い方は基本的に魔法で牽制したり、釘付けにして、懐に入って攻撃を受け流して戦うというもの。なので、燕返しはあっているかも! 必ず受け流してくれるという点を気に入った。ジェレミーのソードフェイカーにも使えるかな? このスキルが私を守ってくれることを願って……! よし……これにしましょう!)


 リゼは長いこと考えた後に交換を実行することにする。足元に魔法陣が展開される。今回の交換はそれなりに高くついた。『魔力ダウン』、『交換代行』、『火の加護』はアイシャ含めて二回、『ブリザード・エスポワール』、『燕返し』だ。それから、『上級ポーション』を十個交換した。また、『世界樹の葉』も二個交換しておいた。

 続いて、魔法交換画面を念のため確認してみた。聖属性魔法があるかもしれないからだ。


【魔法交換画面】こちらは魔法交換画面です。ポイントを消費してお好きな魔法を獲得することが出来ます。

【ライトニングトルネード(光)】18000000


(流石にそう簡単にはラインナップされないよね。えっと、以前も確認した気がするけれど、詳細を見ておきましょうか。そういえば、この画面にラインナップされる魔法は通常は覚えられないものだから、特殊上級魔法よね)


『ライトニングトルネード(光) 備考:相手を光の円柱で包み込み、内部へ光線を七秒間、発射し続けます』


 この魔法は前回もあったはずだ。特殊上級魔法らしくかなり強い。前回は色々と考えて交換しなかったのだが、神々の加護が強化された今、取得しても良いかもと考え始めた。とはいえ、交換画面はどこでも、つまり家のベッドで寝転びながらでも見れるようになっているのである。もう少し悩むことにした。

 求めていた加護にある程度使えそうなスキルを交換したリゼはご満悦だ。


「ふふふ」

「え、お嬢様、どうされました……?」

「あ、なんでもないの。ごめんね! いきなり」


 リゼは慌ててしまった。まさかいつの間にか笑っていたとは恥ずかしい。しかし、氷属性の加護を手に入れることが出来て高まっていた。


「何か楽しいことでも想像したのかなと思っただけなので大丈夫ですよ。そういえば明日は王宮ですか?」

「そうね。大公様とアンドレと週に一度は話してねという約束もあるし」

「良いですね~」


 この話はあまり長引かせると先日の告白やらの話になりかねないため、リゼは静かに紅茶を飲んだ。

 その後は、もしも王国を追われたらどうするかという話で盛り上がった。

 こうして加護やスキルなどを交換したリゼなのだった。


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