表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
159/879

159.審議、チートか否か

 ここでエリアスルートをクリアするための条件を振り返ってみることにした。


(確か、必須の要素は【武術】、【献身】、【教養】、【容姿】で、それぞれ求められるパラメータが『200』、『400』、『180』、『385』だったっけ。それと選択肢の要素が加味されるのよね。なぜ私が条件を満たしたのかというと、恐らくエルが潜在意識的に重要視しているそれぞれのパラメータ的なところと、剣術大会やその他の場面でエルが気に入るセリフを話していたのかもしれない……ということなのかな。アリオン様、ありがとうございます。色々と確認できるようになってきっと戦う際の参考にもなります)


 アリオンの加護のお陰で色々と見れるようになって感謝するのだった。

 ここでふとリッジファンタジアの展開について考えてみる。


(そういえば、レイラには謝るしかないのだけれど、エリアスルートのフラグを折ってしまったことになるのよね。サブキャラの私がしゃしゃり出すぎてしまいごめんなさい……。でもこういう展開になるとは思っていなかったのです……。何とかレイラの役に立てるように頑張るつもりです。えっと、レイラがエリアスを選ばなかった場合においても、エリアスは戦争を始めようとするのだけれど、味方にレイラがいないせいでゼフティアの軍に鎮圧されるのよね。他のキャラのルートではちょっとだけ触れられるくらいだったけれど。今回、レイラが例えばルイを選ぶのだとして、エルが私やジェレミーと知り合わずにそのまま成長していたら、戦争を始めていた可能性がある。そう考えると良かったのかもしれない。他のキャラはレイラが選ばなかったことによって戦争になるとかそういうことはないはず。でもレイラには申し訳無さを覚えてしまう。あそこまで言ってくれたエルが学園入学後にレイラに心変わりするというのはないと思うし……)


 レイラに対して申し訳無さを覚えたため、心の中で謝罪しておいた。また、リゼとしてはレイラの役に立つことで罪滅ぼしをしようと考えた。

 その後、交換画面を見てみることにした。新しくラインナップに何かを追加してくれたようであるためだ。

 まず見てみるのはその他の交換画面だ。


【その他の交換画面】こちらはその他、特殊な効果の交換画面です。ポイントを消費して獲得することが出来ます。

【属性枠追加】5000000

【ダンジョンマップ】10000000

【魔力ダウン】8000000

【複製機能】500000000

【叡智の神アリオンからの贈り物〜神がミス!? ダメだよ! 謝罪! 色々便利!〜】50000


 リゼがまず思ったのは(安すぎ……)ということだった。神としてのミスに関して謝罪の現れなのかもしれない。五万ポイントであれば数回魔法を発動するか、剣を振れば稼げてしまうくらいのポイント数だ。

 詳細を確認してみることにする。


『叡智の神アリオンからの贈り物〜神がミス!? ダメだよ! 謝罪! 色々便利!〜 備考:チートではないけど、チートに近い可能性を秘めている便利な諸々セット! 詳細は所持する神器に確認すること! フォルティアの所持する神器はアップデートしておく!』


 大地の神ルークによって検閲されたはずであるにも関わらず自由な説明であったため、(ルーク様的にこの説明で許可したのですね……)とリゼとしてはふと考えてしまった。だが、せっかくの贈り物だ。交換しておくことにする。アリオンが便利と名言するということは、神からしてもそれなりに良いものなのだろう。

 交換すると神器が光輝いた。なお、加護やスキルといった交換画面を全て見たが他はラインナップの追加はなく、特に変わりなかった。交換画面を閉じて神器に聞こうと思ったところで唐突に頭に重厚感のある声が響き渡った。


『どうやら原理の魔導書(ロゴスグリモワール)六番目の神器(グランドシックス)は所有者リゼと会話が可能になったようです。脳内で考えたことに対して、私に関連する内容、指示があった場合に対応が可能です。所有者リゼのことはマスターと呼ばせていただきます』


 丁寧口調であるがだいぶ渋さのある男性のような声だ。

 アップデートしたというアリオンの説明通りにだいぶ変化があるようだ。


(えっと……そうなのですね。これって地味に見えて非常に便利ですよね。魔法の発動も口に出さずに無詠唱に近い形で出来ますし。あ、記録、ダークフレイム・インフェルノ。……えっと、アリオン様の贈り物は他にもあるのですか?)


 チートではないけど、チートに近い可能性を秘めている便利な諸々セットということだったので、きっと一つではないのだろうと予測し、質問してみた。また、ふと思い出したのでオルトロスが使っていた魔法を神器に記録しておいた。


『一つ一つ順番に説明をしていきましょう。まず、原理の魔導書(ロゴスグリモワール)六番目の神器(グランドシックス)はアリオン様の叡智に対するアクセスが読み取り専用で可能となりました。アリオン様自身がアクセス権限を付与してくださったのです。見られても特に困ることはないとのことです。マスターがすでにお持ちのウィンドウシステムとの連携も可能となりました。これらを組み合わせることでアリオン様がおっしゃられていた『チートではないけど、チートに近い可能性を秘めている便利な諸々セット!』を再現することになります。ただし、一部の動作には大地の神ルーク様の承認が必要不可欠であり、何もかもが許されるわけではありません』


 まだ何のことなのかよくわからないが、叡智の神アリオンの叡智にアクセス出来るというのは相当すごいことなのではないかとリゼは思うが、まだ具体的に何が出来るようになったのか分からないため、黙っていた。神器は話を続けてくる。


『では、出来るようになったことを順番に説明していきます。まず一つ目は、アリオン様の叡智、製造ウィンドウ、ポイント交換ウィンドウと連携してマスターの考えるものを生成可能です。製造ウィンドウはアイテム、装備、武器、魔法、スキル、加護の調整が可能となりますが、本来は素材が必要であったり、魔法やスキル、加護の場合はそもそもとして対象を会得していなければなりません。しかし、本機能を利用することでポイントが必要となりますが、素材を所持していなかったり、会得していないものでも生物以外は生成が可能となります。生成したものはポイント交換ウィンドウに追加されます。叡智の神アリオン様の叡智にアクセス可能となったことでこのような機能が追加されました。大抵のものは作成可能ですが、大地の神ルーク様の検閲および承認が必要となります。また、強力なものになればなるほど、非常に大量の必要なポイントが求められる点についてはご理解をお願いします。先にお伝えしておきますが、時を止めたり、世界を破壊したり、一撃で必ず相手を倒すといったような魔法やスキルは確実に却下されます』


 ちょっとした制限がつくため、何でもかんでも自由に生成できるわけではないようであるが、完全にチート寄りで驚いてしまった。


(えーっと……。これってチートでは、ないのですか? 本当にチートではないのでしょうか? ルーク様が許可されたんですか? 私、色々と試してみたりしてしまいますよ? あんまり想像力が豊かな方ではないのでたかが知れているかもしれないですけれど、確実に強力な……スキルとか加護とか、そのうち考えついてしまう気がするのですが……本当に良いのですか?? それってボスモンスターが会得している強力な加護とかも作れてしまうのではないでしょうか?? あー、例えば加護をコピーする魔法とかも生成できたりしまうのでしょうね……スキルをコピーするスキルアブソーブがあるくらいですし、たぶん許可されますよね……ポイント数としては十億ポイントとか必要になってしまうのかもしれないですけれど。あれ、ちょっと待ってください。要は私、独自の魔法をリチャードみたいに作るために勉強しようと思っていたのですが、神器さんにお願いしたら出来てしまうのですよねきっと。ちょっと頑張ろうかと思っていたのですけれどね……)


 神器は一瞬黙ったが、すぐに『チートではないので問題ないです』と返答してきた。どうやらチートではないらしい。

ついにチート(?)を手に入れたリゼ。

活用していけるのかは不明ですが、頑張っていってもらいましょう。


書き忘れていましたが、2023年はありがとうございました。

2024年もどうぞ宜しくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
ルーク様、チートの意味を正しく不正やシステムの書き換えと捉えてるのか?
[気になる点] 可能となります『し』が し、いらないかな? [一言] あけましておめでとうございます(*^^*) 前回書き忘れてた(汗) 創造や他人にも加護、スキルや魔法与えられるならもう生ける神じ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ