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133.交換実行

 リゼはいま一度落ち着いて考えてみることにした。


「どうしよう。雷属性と聖属性。まず雷属性を会得すると、攻撃力の高い魔法を色々覚えられるのよね。とくにデメリットはない、はず。二億ポイントというのが玉に瑕だけれど。聖属性は聖女として扱われて王国の管理下に置かれてしまうというデメリットがあるのだけれど、帝国貴族になったいま、そんなことになるのかな……? ヘルマン様に聞いてみましょう」


 ヘルマンに『仮の話なのですが、もし私が聖属性を会得してしまった場合、ゼフティア王国は管理下に置こうとすると思われますか?』と送っておいた。

 返信がないため、属性については今しばらく保留することにする。


「そうだ、リアにも色々属性をつけられたりするのかな? あとで神器に聞いてみましょうか。次は、加護にしましょう」


 そして加護の交換画面を表示した。


【加護交換画面】こちらは加護交換画面です。ポイントを消費してお好きな加護を獲得することが出来ます。

【女神の祝福】8000000

【雷鳴の陣】10000000

【ガルムの目】2000000


 リチャードのステータスウィンドウを見てからというものの、自動的に発動可能な加護は身を守るのに有用であるし、出来る限りつけていきたいと考えている。

 

(あれ、これは……? 詳細を見てみましょう)


『ガルムの目 備考:冥界への来訪を拒む番犬の加護。即死攻撃を無効化する。攻撃を受けても即死しなくなる』


 詳細を表示して読んでみた。加護の交換画面には魔法属性関連以外の加護が表示されたことはなかったため、驚いてしまうリゼだ。


(えっと、これは強いような……異様に安いのが気になる。ルーク様的に会得した方が良いよという気持ちの現われかも? 一撃で死ななければ、なんとか世界樹の葉か上級ポーションで回復出来るかもしれないし……セイクリッドスフィアもある。これは交換するのだけれど、他のみんなにもつけないと。アイシャ、リア、ジェレミー、ラウル様、エル、アンドレ、ローラ、アデール、コーネリア、リチャード、お父様とお母様、お兄様、テレーゼさん、ヘルマン様、フォンゼルさん、アレクシスさんにはつけておく必要があるよね。ひとまずは私と主要人物につけると三千六百万ポイント……致し方ない! 以前、結構なポイントで交換代行を取得したから、交換する際に知り合いを選択できるようになっているのよね。とても便利)


 リゼは順番に付与していくことにした。最後にリアにも試してみたがうまくいったため、テイムしたモンスターにも交換画面は有効らしい。それなりにポイントを消費してしまったが、この加護があればいきなり死ぬという事態を回避できそうであるため、後悔はないリゼであった。

 また、一度交換画面を閉じてもう一度開いてみたが加護のラインナップに変わりはなかった。つまりガルムの目がまだ表示されていたのだ。今後も必要に応じて誰かしらに付与することが出来そうとリゼは喜ぶのだった。


 次はアイテム交換画面を開いてみる。


【アイテム交換画面】こちらはアイテム交換画面です。ポイントを消費してお好きなアイテムを獲得することが出来ます。

【魔法ポイント(大)】1000000

【スキルポイント(大)】1000000

【上級ポーション】500000

【マナ特効薬】500000

【世界樹の葉】10000000

【転移石】10000000 


 ポイントの回復効率があがってきたいま、魔法ポイントを交換して一気に習熟度をあげるというのも視野に入ってきた。とはいえ、ノリで交換するのは良くないため、いくつ交換するかなどは別途計算しようと思うのだった。続いて魔法交換画面を開いてみる。


【魔法交換画面】こちらは魔法交換画面です。ポイントを消費してお好きな魔法を獲得することが出来ます。

【ライトニングトルネード(光)】18000000

【グリーンヴァインメイヘム(土)】12000000


 リゼは(これは……!)となった。新しい魔法が追加されていたからだ。

 

『ライトニングトルネード(光) 備考:相手を光の円柱で包み込み、内部へ光線を七秒間、発射し続けます』

『グリーンヴァインメイヘム(土) 備考:鋼鉄の壁をも貫く多数の木の幹が相手を貫きにいきます。回避された場合、一定時間は追従します』


 詳細を表示してみた。ライトニングトルネードは前からあるが、グリーンヴァインメイヘムは初めて見る魔法であるため、説明を食い入るように見てしまった。


「これはアイシャに取得してもらって、私は神器に記録させてもらおうかな。神器に記録した魔法は、私自身が習得したわけではないから、アリオン様の加護で可能な魔法の応用利用は出来ないのだけれど……アイシャを強化していくのは一つのミッションよ。交換しましょう」


 リゼはグリーンヴァインメイヘムを交換し、アイシャに付与しておいた。恐らく使うとふらふらとしてしまうはずであるため、マナ特効薬を渡しておこうとも考えるのだった。

 続いてスキル交換画面を開いた。


【スキル交換画面】こちらはスキル交換画面です。ポイントを消費してお好きなスキルを獲得することが出来ます。

【レイン・ショット(ランス)】100000000

【アブソルーテリー・シールド(シールド)】250000000

【八連斬り(ソード)】10000000

【デタランスソード(ソード)】8000000

【スキル・エクソシスト】200000000

【トモハーケン(アックス)】100000000


 二億ポイントのスキル・エクソシストはかなり強かったと記憶しているリゼは今一度詳細を確認してみることにした。


『スキル・エクソシスト 備考:三十メートル以内にいる相手のスキル発動を一定時間無効化できます。無効時間は三十秒です』


(うーん、マジックキャンセルで魔法を無効化して、スキル・エクソシストでスキルを無効化できれば、かなり良い感じかも。マジックキャンセルは一度きりだから発動するタイミングが重要になるけれど。でも二億ポイントというのは、もうちょっと悩みたいかな。その時が来たらアイシャに付与してスキルアブソーブでコピーで完璧よ)


 リゼは交換画面を閉じた。なんとなく見てみたものの、新しい加護や魔法がタイミングよくラインナップされていて嬉しくなってしまった。

 それから部屋の外に出てアイシャを探すと、ちょうどリゼの部屋へと向かってくる最中だったようで、廊下で鉢合わせになった。


「お嬢様! いまいきなり魔法陣が足元に展開されまして、何が起きたのかと色々見たら、マジックウィンドウに新しい魔法が表示されていたんですよ。グリーンヴァインメイヘムという魔法で……超上級魔法みたいです! あと謎の加護もついていました……ガルムの目というもので、少し怖いですね……」

「あー……良かったじゃない! 加護もきっとアイシャを守ってくれるものよ! 早速、練習しない? あと神器に記録させてもらえると嬉しいのだけれど、どう?」

「確かに……デメリットのある加護ってあんまり聞かないですしね。魔法、試してみましょう……! それに神器への記録はもちろん実施ください!」


 それからリゼはリチャードやリアなども呼んでアイシャと練習場に向かうのだった。

 リアは加護がついたことを認識していないらしい。モンスターはステータスウィンドウを開くことはできないため、確認できないのだろう。リゼは戦闘ウィンドウでリアに加護が付与されていることを確認した。

そして練習場に到着すると、アイシャと向かい合う。リゼは神器を手に持ちいつでも攻撃してきて良いと伝えた。


「模擬戦用の魔法石もつけていただきましたし、きっと大丈夫ですよね。では、いきますね。……グリーンヴァインメイヘム!」


 すると黒い木の幹が二十本程度出現し、リゼめがけて目にも止まらぬ速さで貫きに来た。冷静に(インフィニティシールド)と詠唱すると、リゼの周りに結界が展開される。木の幹は結界にぶつかり跳ね返されるもまたリゼめがけて攻撃をしてきた。しかし、神の加護により入手した無属性魔法はとくに壊れる気配はない。何度も結界に跳ね返されるが、三十秒ほど攻撃が持続し、木の幹が消滅した。


「記録。グリーンヴァインメイヘム」


 リゼの言葉に従い神器は新しいページを開き、魔法陣を描写するのだった。ふとアイシャを見るとふらふらとしている。おそらくマナの欠乏症になったのだろう。急いで近寄るとマナ特効薬を渡して飲んでもらった。

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― 新着の感想 ―
[一言] ふと思う。 某ストーカーの父に世界樹の葉渡せたらそもストーカーが当主になるの防げてフラグ折れないだろうか? そのまま贈ると某ストーカーが父親の死を望んでたら握り潰されそうだから信頼できる医者…
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