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66.人の心

【☆★おしらせ★☆】


あとがきに、

とても大切なお知らせが書いてあります。


最後まで読んでくださると嬉しいです。


 結界がぶっ壊れて、玉姫の全裸がさらされてしまった。

 さすがに友達の全裸姿を、誰の記録にも残す訳にゃいかなかった。


「やるっきゃねえ……【睡眠スリープ】!」


 御嶽山みたけやま監督を含めた、外野の連中を、まずは魔法で眠らせる。


「【転移テレポート】!」


 学校の敷地の外へと、全員を連れ出す。よし……。


「んでもって……【忘却オビリビジョン】!」


 眠っている、御嶽山みたけやま監督たちに、忘却オビリビジョンの魔法をかけておく。ふぅう……。


「お兄ちゃんっ!」

「…………」


 すたっ、と俺のそばに、咲耶と玉姫がやってきた。

 ……玉姫は、咲耶が着ていた上着を上から羽織って、ぷるぷる震えている。


「大丈夫だった……?」

「おう……なんとか……」

 普通に戦うよりちょー疲れたぜえ……。まったくよぉ……。

「どうにかなったの……?」

「おう。俺らの戦いを見ていた連中は全員眠らせて、該当する記憶、および記録の部分は、忘却オビリビジョンの魔法で消しておいたよ」


 ぐっ、と俺は親指を立てる。


忘却オビリビジョンって……?」

「文字通り、相手から記憶を忘れさせる魔法さ」

「それって電子媒体にも使えるの?」

「おう」

『都合良すぎだろその魔法……』


 と、人妖がツッコミを入れる……。


「記憶って完全に削除される感じ?」

「いや。完全に消されると、脳細胞に負担が掛かるから、徐々に記憶が不鮮明になっていって、最終的に思い出せなくなる感じ」

『それ電子媒体でできるのかよ……』

「おう」

『できるのかよ……もうこいつがバケモンだろ……』


 一方で、さっきからぷるぷる震えてる玉姫に、俺は近付く。

 多分、全裸姿を大勢の人の前でさらしてしまったことで、深く心にダメージを負ったんだろう。


「玉姫、安心しろ。おまえの全裸映像は、すべて消した。もう安心だ! って、え?」


 玉姫は魔剣、芒月のぎつきを手に持って、俺に一撃を入れようとしてくる。

 すかっ。


「おいおい、そんな殺気丸出しの、蠅が止まるような超絶遅い一撃で、殺せるわけないと確定しきってる一撃だろうと、当たると痛いんだからやめろよー」

「うるさいうるさい馬鹿ぁああああああああああああああああ!」


 大泣きしながら、玉姫が俺に向かって芒月のぎつきを振り回してくる。

 ほんとびっくりするくらい、つたない攻撃だ。


「ええ……どうして怒ってるのおまえ?」

「わかれよぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

「わかんないんだけど……。わかる?」


 俺が尋ねると、咲耶が「はぁ……」とあきれたようにため息をつく。

 魔王アンラ・マンユは「あやつの駄目なとこじゃな」と苦笑。

 人妖は「あいつほんと人の心とかないんか?」とか言う始末。

 ええー……。


【★☆読者の皆様へ 大切なお知らせです☆★】


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『獣医師・阿寺渓子の診断推理』



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