キャラクター紹介2
ア行2
イネス・ブラナン(見習い226)
アデリーナの母親。名前のみ登場。
夫から始祖ブラナンの存在を聞き、娘のために精神魔法防御用として取引されていた猫を購入したり、娘の嫁ぎ先にブラナンの手が及ばない諸国連邦を選んだりしていた。
なお、夫の父ケヴィンとの不倫は自ら望んだもの。夫への愛はなく高名なケヴィン王への憧れから王室に入っていた。夜這いに来た義父であるケヴィン王(初代ブラナンの意識下)を受け入れ、彼が隠し持ったノヴロクの精子によりアデリーナが誕生する。その不義を親しい友人に喋っていたために夫にバレる。夫婦仲が破綻し王国の混乱へ繋がることを恐れたヤナンカにより暗殺される。
「へぇ、アデリーナ様のお母さんですか」
「そうで御座いますね」
「全人類の敵を産んだ罪深き人かぁ」
「聞き捨てならない暴言で御座います。そこに直りなさい!」
「ちょっ、怒り過ぎですよ……。ってか、本当に不倫してたんですね」
「えぇ。それは構わないのですが、それを口外したのは……愚かだったかもしれませんね」
「母親を愚かだなんて、大丈夫ですか?」
「私なりの強がりで御座いますよ」
「うわ。素直なのが気持ち悪い……」
イルゼ・ハックトワープ(見習い271)
デュランに戻ったばかりのアントンに絡み、更に一緒にいたメリナさんに対して取り巻きの男ハンソンをけしかけた。周囲から聖女になるべく期待され、本人も聖女になることを熱望していた。デュラン侯爵本家に連なる有力貴族の娘。
聖女決定戦でメリナさんと交渉し、メリナさんの次の聖女となる。雷魔法が得意だが、アントンが死なない程度の威力。
やがて聖女となった彼女だが、職責のプレッシャーに負け、いつも自由なメリナさんを信奉し始める。結果、マイア教を捨てメリナ正教を作り、それを広めようとするも何度も失敗し、最終的には精神崩壊する。
彼女の死後にメリナ正教は大きく勢力を拡大することになり、彼女が遺したメリナさん語録は聖典となる。
「こいつ、ヤバかったですね」
「無制限な転移魔法が便利な方で御座いました」
「私の言葉が聖典とか、やっぱ怖いです」
「宗教家としてはクリスラよりも成功したのかもしれませんね」
ヴァギト(見習い212)
シャール側の村を凄惨に破壊するためにカッヘルが雇った傭兵団の長。粗暴な性格。
コッテン村の攻防でオロ部長に下半身を食い千切られる。その後、ルッカさんの下僕として生を終えた。
ウィロー(拳王6)
ナーシェル貴族学院に留学中にメリナさんの世話をしていたメイドの1人。メリナさんは彼女らの名前を覚えなかった。
ウェイニー(だった210)
薬師処の巫女見習い。マリールに付いて修行。実は帝国が差し向けた工作員であり、研究者として評価の高いマリールを帝国に連れて来る使命を帯びていた。フランジェスカをマリールから引き離し、マリールが孤立するように仕向けていた。メリナさんの闘気に当てられ体を悪くしたが、徐々に回復し、その後は真面目に薬師処で勤務。
ウォルックキルト(だった320)
シルフォル派の神。シルフォルの宮殿を訪れていたメリナさんに声を掛けたが、猛る彼女に頭を粉砕される。異名は魔槍鬼。
エオドラ(見習い364)
ルッカさんが500年前にデュランの聖女をしていた時の後継者。名前のみの登場。
エスリ(拳王29)
肘から手首までと耳がロバの獣人の女性冒険者。言葉遣いが丁寧で性格も穏やか。諸国連邦でメリナさんと偶然に出会い、彼女の生涯の武器となる大槌を与えられる。後に新大陸にてレオン君と共に洞窟に入り、その先にいた鬼に殺される。
エナリース・ノーゼルバルク(拳王21)
貴族学院の2年生。婚約者マールデルグがいる身ながら、同級生ラインカウから好意を向けられ困惑していた。
のんびりとした性格だが、後先を考えられない知能の持ち主。しかし、しっかりした部分もあり、メリナさんの乳毛に関しては墓場まで黙ってあげる優しさを持っている。
メリナさん曰く、天然に男を誑かす悪女。
「アンリファ先輩とは大違いの本当の優しさを知りました」
「まぁ、もう手遅れの状態ですけどね。乳毛伝説」
「アンリファ!!」
エルバ・レギアンス(見習い80)
竜神殿の情報部の部長、ファーストネームはジェシカだが、本人的にはその名を捨てたつもり。自信家であるものの、その自意識ほどには戦闘能力は高くない。特技は精霊の呼出し。
高名な魔法使いであり、シャール伯爵令嬢だったロクサーナの家庭教師も務めていた。更なる高みを目指すため、また、寿命に抗うため、新たな体を求めていた寄生型精霊レギアンスと契約する。精霊契約により逆行成長しており、メリナさんと出会った時は幼女であり、あと数年で乳児となって記憶が消える運命であった。そのため、20年前にヘルマンと良い仲になりそうだったが身を引く。
ヤナンカはブラナンの疑似精霊化の助力をした先々代のエルバ・レギアンスを探していたが、姿形や魔力の質が違っていたため、偽物だと考えていた。
なお、メリナさんが信頼を込めて賢いモードと呼ぶ人格が精霊の意識。地上に落とされた太陽の余波で巣のあった地域がほぼ壊滅しており、これ以上の犠牲を防ぐするため、流浪を続けながら解決してくれる者を探している。
「エルバ部長のくせに長々と書かれていますね」
「口には出しては失礼で御座いますよ」
エルメ(拳王6)
ナーシェル貴族学院に留学中にメリナさんの世話をしていた1人。メリナさんは彼女らの名前を覚えなかった。
オズワルド(だった16)
王都の金貸しであり、借金を返せなかったメリナの両親を王都から追放した人物。これらは情報局からの命令で行ったことであり、政権転覆後、情報局と親しかった彼は処刑の憂き目に遭うものの、彼を有能と見ていたアデリーナにより助けられる。
シャールでホテル業を始めた後、森の中に獣化が重度に進んだ者達の保護地区を作る。その場所は未来には獣王の里と呼ばれる地になる。
王都に老母がおり、彼女はオズワルドが結婚しないことを心配していた。
「獣王の里とか、こいつ、真の獣王アデリーナ様に楯突くなんて正気ですか?」
「彼自身は楯突いてはないでございましょ? そもそも根拠もなく私を獣王などと野蛮な名前でお呼びのメリナさんが正気で御座いますか?」
オリアス・ミモニアン・ケーナ(拳王11)
諸国連邦に存在する小国の皇太子。ナーシェル貴族学院の2年生。尊大な喋り方で、傍目的には他人とのコミュニケーションに若干の不安がある。メリナさんに淡い恋心を抱いていたが、一切気付かれることはなかった悲しい男。
「きも……。私の肉体を狙っていた……?」
「怖い物知らずとしては抜群の者ですね」




