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「無」能力だけど有能みたいです〜無能転移者のドタバタ冒険記〜《反逆の章》  作者: みけ猫 ミイミ
それぞれの試練

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美鈴、ギクシャクしているようです

エリュードは美鈴のことを好きになっていた。だが、自分ではそのことに気づかず悩む。


美鈴はエリュードの様子がおかしいと思い心配する。


そしてライルは二人の気持ちに気づき……。

 ここはレインライムの街。美鈴たちはあれから、ライルがエリュードを起こし、すこし休んでからこの街にきた。


 街路を歩きながら美鈴たちは、まだ太陽が沈むまで時間があるため、この街のギルドを目指している。


「うわぁ〜人がいっぱいいるねぇ」


 美鈴はそう言いながら、行き交う人々をみていた。


 エリュードはズレた帽子を直し深々と被る。そして、みんなのすこし後ろを歩きながら美鈴を見ていた。


(俺、どうしたんだ? ミスズの顔がまともに見られない。これじゃ、これからの事とか。いろいろ話し合いたくても無理じゃねぇかよ。

 いったい、どうしたらいいんだ?)


 エリュードは、そう心の中で思い考えながら歩いている。


 ふと美鈴は、エリュードのことが気になり何気なく後ろをチラッとみた。


(エリュード。どうしたんだろう? 熱は下がったみたいだけど。今度は黙っちゃった。それになんか避けられてるみたいだし。

 ウチ、なんかしたのかな? そうなら謝りたい。でも……んー……)


 そんな二人の様子をライルは難しい顔をして見ていた。


(この様子だと。もしかしたら、ミスズもエリュードの事を……。んー、どうにかしてあげたい。だけどなぁ。ラクシェもアイツの事を……)


 そうこうしながら美鈴たちはギルドの前までくる。


「うわぁ。ここがギルドなんだね!」


 美鈴はそう言いながらギルドの建物の中へと入った。


「あら、1人で入ってっちゃった」


 ライルはそう言い、後ろのほうにいるエリュードのほうを横目でチラッとみる。


「おい、ミスズちゃん1人で大丈夫か?」


 そう言いゴルイドは、美鈴を追いかけギルドの中へ入ろうとした。


「待って、ゴルイド。用を思い出したから、ちょっと付き合ってくれない?」


 だがライルがそう言いゴルイドの行く手を遮る。


「んーそうだなぁ。……だがなぁ」


 ゴルイドは、ギルドの建物を見たあとライルのほうを向いた。


 するとライルは、エリュードに聞こえないくらいの小声で、ゴルイドに耳打ちする。


 それを聞いたゴルイドは、納得がいかなかった。だが、エリュードの様子を見て仕方なくうなずく。


「しゃあねぇな。分かった! 付き合ってやる!」


「ありがとう、ゴルイド。それとヴァウロイもね。……ってことで。ごめんエリュード。ミスズとギルド登録してきてねぇ」


「なんで、ボクも一緒に行かないとダメなのニャ!」


 ヴァウロイは、ライルが言っていることの真意が分からず警戒した。


「いいから来て。なんか買ってあげるからさ」


「何をたくらんでるニャ? んーまぁいいニャ。ろくでもない事だったら戻ってくるのニャ」


 そう言いライルはエリュードに軽く手を振り、ゴルイドとヴァウロイとともにこの場を離れる。


「おい、って! あ、行ったか。だが、どうするんだ? ミスズと二人って……いやまぁ、なんとかなるか」


 エリュードは、美鈴と二人で大丈夫かと不安な気持ちになる。


 だがそう思いながらも、なんとかなると自分に気合いを入れギルドの中へと入っていった。


 ライルとゴルイドとヴァウロイは、その様子を建物の陰から見ている。


(あの二人をくっ付けるのは不本意だけど。一緒に旅をするのに、いつまでもあんな感じじゃどうしようもないしね)


(ボクは反対だけど。確かにライルの言う通りニャ)


 そしてその後ライルとゴルイドとヴァウロイは、エリュードがギルドの中に入ったのを確認するとこの場をあとにした。

読んでくれてありがとうございますヽ(^o^)


『ねぇ。この物語って、いつから恋愛小説になったの?』…美鈴


『そういえば、そうだニャ!? まさか、ラブコメに変更するつもりなのかニャ? だとしたら、断固阻止するのニャ!』…by,ヴァウロイ


『んーなるほど。ラブコメかぁ。……てか、さすがに……ヾノ •́ω•̀ )ナイナイ』…by,作者


と、いう事で……∩^ω^∩


では、次話もよろしくお願いします(*^▽^*)

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