表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/185

41 奇跡の絵描きが真面目に絵を描いた

 長期休暇が終わって一週間経って、明日はまた日曜で休日。第十八部隊は一週間訓練のみに費やした。


 まだ次に出陣する戦場が決まっていないというか、どこも膠着状態らしい。乱す者にも大きな動きが見受けられないとか。まあ主要施設を立て続けに破壊されたり、長らく葉隠軍を苦しめていた七節戦線で敗走させられたり、乱す者はここの所踏んだり蹴ったりだしな。

 数だけは揃っているので兵や物資の補充がいくらでも利く葉隠軍とは異なり、乱す者は数という面では劣勢である。故に敗北が続けば建て直しに時間がかかる。


 夜、俺はアリアに呼び出され、市長室へと向かった。もちろん従者二人も一緒。何の用やら。


「だから言ってるだろう! 足並み揃えられない奴は軍人に向いてないんだよ!」


 ノックをして扉を開くなり、聞きなれたダミ声が中から響いた。


「クレーマーかよ、あんたは。おっと、来た来た」


 部屋の中にはランダ、鈴木、そして机の上に座ってあぐらをかいているアリアの三人がいた。ランダは怒り狂い、鈴木はいつも通り負のオーラを放ち、アリアは俺の方を見て愛想よくにっこりと笑う。


「これはどういう集いなんだ?」

「ランダは招かれざる客だよ。鈴木が協調性無さ過ぎてムカつくから、何とかしろってクレージークレーマーしにきやがって、うるせーうるせー」


 尋ねる俺に、アリアは無邪気な笑顔で答えた。


「あんたの調教がなってないんだよ。いくら優れた力があってもね、コミュニケーションが取れない奴なんていらないよ。あたしら兵士は互いに命を預けあう間柄だ。でもこいつに命を預けられるか? こいつはあたしらに命を預けられるか?」


 鈴木が気に食わんのはわかるとして、ランダもカッカしすぎだなあ。こいつはこういう奴だと割り切っちまえば、そこまで腹も立たん。


「やっぱりね。やっぱりよ。やっばりなのよ。誰も私をわかってくれない。私は皆とは違う。孤立にして孤独。そういう宿命の星。ルヴィーグア様以外はダメ。ダメなの」


 それまで黙っていた鈴木が、悲劇のヒロインぶった気色の悪い口調でそうぬかす。ああ……やっぱりウゼーわ。


「まさにこういう所が悪いんだよっ。あたしらの言うことには耳を貸さないから、あんたが躾けてくれりゃいいのに、何故やらないんだいっ! ええっ!?」

「私までこいつを否定しちゃったら、こいつが可哀想じゃん」


 憤怒の形相で詰め寄るランダに、アリアは余裕に満ちた笑顔でそう言ってのけた。


「どうしても押さえるべき重要なポイントは、押さえているつもりだけどねえ。でもこいつは、あまりあれこれ言い過ぎると抑圧になっちまって、欝になって塞ぎ込んじまう。そんな難儀な奴なんだよ。こいつはこいつなりに、自分の性質もわかったうえで頑張ってるんだし、おばちゃんもちったあ大目に見てくれねーかね?」


 フランクな口調でのアリアの説得に、ランダは言葉に詰まる。


「ランダよ。鈴木は戦闘の場でしかと働いていた。我は信ずルに値すルと思うゾ」


 ゴージンが口を挟んだ。わりと親しいゴージンまでもが鈴木を擁護しだし、さらに劣勢なランダ。


「確かにゴージンの言うとおり、重要な戦力だってことはわかるよ。でも和を乱す奴がいると、それだけで足並みが乱れる。何でアリアはその理屈がわからないんだろうねえっ」

「重要な戦力か否かだけに限らず。鈴木は戦闘の場においては、和を乱す真似は一切していなかったゾ」

「フンっ、あんた随分と鈴木の肩を持つね」


 ランダがつまらなそうに大きく鼻を鳴らす。確かに俺にもそんな風に聞こえるな。


「うちとけぬ変わリ者など、さして珍しくもなし。我は様々な地を移ロい傭兵をしていたが故、様々な兵を見た。足並み揃わぬ者も数いレど、鈴木はその中ではマシな部類ゾ。戦場でまともな働きであレばそレで十分也」


 肩を持っているというわけではないか。結構こいつはこいつで経験豊富なんだな。


「マシという言い方は、フォローに見えて結局は見下されているに他ならない言い方。嗚呼……結局はその程度の扱い。まるで虫のように見られている私。やっぱり私は誰からも嫌われる存在。そうやって嫌っていればいい。でもね……地を這う虫には虫の意地があるのよ」


 ゴージンに擁護してもらったにも関わらず、鈴木は不服なようで、恨み節で自虐的台詞を口にしている。つーかこいつは誰に向かって喋っているんだ?


「鈴木、せっかくあんたをかばってくれた者に対して、今のは流石にどうかと思うわ」


 アリアが鈴木の方を向いて諭す。


「ルヴィーグア様っ、申し訳ありませんっ。ルヴィーグア様が仰られるのならきっと私はおおいなる間違いを犯したのでしょう! この愚かな私にっ、なんなりとっ、なんなりと罰をお与えくださいいっ!」


 アリアに向かって両手を広げてかざし、芝居がかった口調で叫ぶ鈴木。


「こいつはね、このコンプレックスの強さがあったからこそ、超一流の魔法使いになれたのよ」


 そんな鈴木を冷然と無視して放置プレイを食らわし、アリアはランダに向かって話す。


「周りが大人になって生暖かく見守ってやった方がいいって。本気で毒の有る奴でもないし。ゴージンもフォローしてくれたけどさ、求められればやるこたーしっかりやる奴よ」

「ふんっ、わかったよ! 邪魔したね! また何かあったら来るからね!」


 アリアにたしなめられ、ランダは愉快な捨て台詞を残して市長室を去った。


「で、俺は何の用?」

「ああ、別に重要な用事ってわけじゃないよ。この部屋味気ねーし、ちょっと美術品でも置いてみよーかなって気になったんだけど、知り合いに画家がいた事を思い出してさ」


 アリアの言葉に、俺の鼓動が大きくはねあがった。

 画家……ちげーよ……俺は……


「ああ? どーしたんだ?」


 おそらくは青ざめているであろう俺を見て、アリアが訝る。俺がこちらで描いた絵は、奇跡のためとか、事務的に描いたものばかりだ。こちらに来て、本気で絵を描きたいと思って描いたことは一度もない。

 捨てた夢への後ろめたさと恐怖が、俺の中で暴れている。この感覚は……駄目だ。筆舌にしがたいとはまさにこのことだ。こいつは伝えようが無い。


「静物画でいいか? その気になれば風景画もできるけど」


 少し間をおいてから、尋ねる俺。自分でも驚くほど力の無い声が喉から出ていた。


「どっちでもいいよ」

「じゃあ明日描いてくる」

「ん? 今ここでぱぱっと描けないの?」

「あれは奇跡の力だ。本当に描くなら、普通の画材で普通に描きたい」

「つーかどうしたの? すごく顔色悪くなってるよ?」


 アリアの問いに、それまで俺の後ろにいたゴージンとディーグルまでもが不審がり、二人して前に回りこんで俺の顔色を確認してくる。鈴木はアリアに向かって手をかざしたままピクリとも動かない。


「ちょっと嫌なこと思い出しただけだよ。平気。じゃあ……気に入るかどうかわからないけど、明日の夜までに描いてくる」

「おう。せっかくの休暇なのに悪いな。ちゃんとギャラは払うからね。あ、待った」


 言葉途中に踵を返した俺を呼び止めるアリア。


「それとさー。滝澤の娘探している云々を宣伝したの、あんたの仕業でしょー? あれのおかげで葉隠中の役所に探し人の問い合わせが殺到してるぜ? 同じことして探してくれってさ。あの内容だと他の都市や村にも同じことしているから、この先問い合わせも増えまくりそうだわ」


 あうあう……そこまで想像が回らなかった。いや、考えてみればそうなって当然だわな……


「すまんこ」

「今回は仕方ねえとして大目に見っけどよ、今度から奇跡起こす際には、その結果どういう事態を引き起こすか、ちゃんと考えてやってな?」


 謝罪する俺に、アリアは笑顔でそう告げると、軽くこつんと俺の頭を小突いた。


「ばばばば罰―っ!? 私には与えてくれない罰を太郎如きには与えるなんてえぇえぇぇっ! いやっ! 今の行為こそがっ、私に対して見せ付けたことこそが、ルヴィーグア様の私に対する私への罰! この罰を愛おしく受け止めねばっ! 魂に刻まねば!」

「いいからあんたも出ていきな」


 陶酔した口調で喚く鈴木に、アリアが笑顔で告げた。


***


 翌日の午前、俺は画材を買いに繁華街へと向かった。

 画材用具の類が売っている店などどうせ繁華街の隅の方だろう。そう思っていたら、うん、予想通りだった。

 胸がざわざわするものを感じつつも、店内へ入る。


「せっかく故、我の分も買いたし」


 ゴージンが言った。


「じゃあディーグルも買っていけ。今日は皆でお絵かきといこう」

「結構です。今日は茶の教室に行きますので。ゴージンさん、私の留守中、ちんちくりんの護衛を頼みますよ」


 絶対に絵描かない気だな、この野郎……


「一応ディーグルの分も買うだけ買っておこう。ああ、筆は多めにな。失くした時用の予備も含めて」


 そんなわけでスケッチブックと透明水彩絵の具、パレット、水採用の筆等を買い、さらに行き着けの八百屋で林檎を幾つか買い、花屋に行って薔薇の花を買って帰宅。


 リビングのテーブルの前に画材を広げ、薔薇を挿した花瓶と林檎を真ん中に置く。

 薔薇、百合、林檎。この三つは何度描いたかわからん。初心に返る気持ちで、今回は薔薇か林檎のどちらかを描こう。

 市長室に飾るとしたら……アリアがいるあの市長室をイメージするなら、林檎の方がいいな。うん。


「太郎は林檎か。我は薔薇を描いてみようゾ」


 まだ開ききってない薔薇をじっと凝視するゴージン。


 いくら初心に返るっつっても普通に描いても味気ないし、ちょっと変わった趣向で描いてみるか。

 複数の林檎が、大きさもバラバラで、水色の不思議空間を落下しているようなそんなイメージで。バックは薄く筆を入れた寒色、やや濃く筆を入れた暖色である林檎という組み合わせ。うん、これでいこう。


 ゴージンを一瞥すると、ひたすら鉛筆と消しゴムの繰り返し。難儀してる、難儀してる。


 数分後、呼び鈴がなった。


「おや、二人してお絵描きかい。邪魔しちゃったかね」


 堀内の家に行く直前のディーグルによって通されたのはランダだった。


「何の用? ランダも俺に絵描いてほしくなったのか?」

「絵? あたしは昨日のことで謝ろうと思ってね。見苦しい所見せちまったし。気悪くしたんじゃないかと思ってさ。ほれ」


 決まり悪そうな顔で言い、ランダは紙袋をテーブルの隅へと置く。


「別に気なんか悪くしてないぞ」


 俺が言う。俺達にもその怒りの矛先を向けたわけでもないし、気悪くする理由なんかどこにもないのにな。


「いいから黙って受け取りな。土産兼お詫びの品だよ。あたしが気にしてるから、そうしたいからそうするだけだよ。すまなかったね。じゃあね」

「ランダも絵を描いていったラどうだ? アリアの部屋に飾ル絵ゾ」


 早々と立ち去ろうとするランダに、ゴージンが声をかける。


「侘びル気持ちあラば、アリアに対して特に必要であロう。その気持ちを絵にしてアリアに送ルがよい。さすレば口で言わずとも伝わル。共に絵を描き、共にランダの部屋に飾ロうゾ」


 おいおいゴージンちゃん……。自分も飾ってもらうつもりで絵を描いていたのか? アリアは俺に絵の依頼をしたんだが……


「うーん……絵なんて子供の頃に描いたっきりだよ。でもまあ、それも一興だね。あいつの部屋にあたしが描いた絵がいつも飾ってあるってのも、それは面白いしね」


 ランダもノリノリで席についた。何か話が変なことになってきたな……まあ道具は余分に買ってあるから問題無いが。


 それからしばらく三人でお絵描き。ゴージンは相変わらず消しゴム連打。ランダは意外にもスムーズに薔薇の絵を描いている。わりと上手い。陰影とかもばっちり描いている。


「これ、色つけなくちゃ駄目なのかい? あたしとしては鉛筆だけにしておきたいんだけど。何だか色つけたら、せっかく描いたのが台無しになっちまいそうで嫌だよ」

「だったら鉛筆だけのを残しておいて、もう一枚は色つきを試してみたらどうよ?」

「ふむ、そうしてみるかねえ」


 などとランダと俺とで会話を交わしていたら、呼び鈴がなった。誰だ。


「我が見てくル」


 市庁舎内だから大丈夫だとは思ったが、それでもゴージンが油断無く玄関へと向かう。


「何であなたまでここにいるッ!」


 入ってきたのは鈴木だった。ランダの顔見て驚いている。相変わらずフードに顔の上半分が隠れているが、フードの下から覗く口元はもろに歪んでいる。


「昨日のことで、こいつらに謝罪にきたんだよ。丁度いいね、あんたにも謝っておくよ。すまなかった」


 立ち上がり、鈴木に向かって深々と頭を下げるランダ。


「私も……ルヴィーグア様に言われて、謝りにきたの。特にゴージン、あなたにね。私のことかばってくれたのに、私がひねくれた受け取り方したのはよくないし、ちゃんと礼を言い、誤りなさいって」


 珍しく真摯な口調で話す鈴木。つーか、まるっきり子供扱いじゃねーかよ。


「皆、ごめんなさい。ランダも含めてね。そしてゴージン、ありがとう。私は……こんな独りよがりで、暗いオーラを常に発散しているどうしょうもない女で、地獄にいた時もこの性格がたたって、そのせいでひどい目にばかりあったし、わかっている、わかっているのよぉ。でも人のサガなんてそうそう簡単には治らないっ。それを理解してくれのは、ルヴィーグア様だけだった。あの人こそ私の太陽の黒点っ! 嗚呼、こんな私にも救いの……」

「そレよリ鈴木も絵を描いていったラどうだ?」


 一人で悦に入って語り続ける鈴木に、ゴージンが声をかける。


「絵……ですって? こんな私が描く絵なんて、どうせサイコさが丸出しの歪なものにしか……」

「ここで描きし絵は、アリアの部屋に飾ラレルそうだ。お主が敬うアリアに、お主の心のこもった絵を捧げルのは、悪くないことであルと思うゾ」


 いやいやいや……ゴージンちゃん。いつからそういう話になったのかと。


「そういうことならこの鈴木キャロリン、魂を刻みこんで描かせていただくわっ」


 顔の前で右手の拳を握り締め、気合いを込めて宣言する。


「キャロリン……」


 思わず呻く俺。すげー本名だ。ハーフだったのか? それともキラキラネームか?


「キャロリンか。よい名だ。その名で読んでもよいか?」

「ダメダメ! ルヴィーグア様にさえも駄目って言ってるくらいなのよっ! 許されざることなのよっ! 断じて駄目! ふぉーえばー駄目!」


 ゴージンの言葉に、おそらくは血相を変えて叫ぶ鈴木。まあ、こいつの呼び名は鈴木の方がいい気がする。


***


 俺はさっさと描き終えたが、他の女性三名は、随分と長時間手こずっているというか、一枚で終わらず、納得するまで何枚も描いているようだ。

 まあ、いつの間にか市長室に飾られるという話になっているし、それを意識すると下手なもんじゃ満足できないという気持ちなんだろう。特に鈴木の試行錯誤は執拗というレベルで、もう十三枚も描いている。


「ただい……」


 茶道の教室から帰ってきたディーグルが、リビングの様子を見て固まった。


「良い所に帰ってきた。ディーグルも描くがよい。太郎が終わラせたかラ席も道具もあル。ここで描かレし絵は全て、アリアの部屋に飾ラレル運びゾ」


 ゴージンがディーグルに向かって言う。


「いつからそんなことになったんです?」

「さあな……。まあ観念しろ」


 嫌そうな顔で尋ねるディーグルに、俺は苦笑しながら言った。


***


 翌日の朝、兵舎に赴く前に市長室を訪れ、俺はアリアに五枚の絵を差し出した。


「で、いつからそういう話になったんだ?」

「さあな……。俺もこんな話ではなかったと思うけどな」


 立派な額縁に入れられて飾られた五枚の絵を眺め、おかしそうに尋ねるアリアに、俺はゴージンを一瞥しつつ答えた。ゴージンは俺の視線に気付かず、満足げな笑みをたたえて、飾られた絵を見ている。


 やけに力強い線で中心に大きく描かれた薔薇。花瓶の底には何故か赤と黒の毒々しい小さな水晶のようなものが、びっしりと敷き詰められている。それ以外の背景は黒一色。神秘的だ。鈴木キャロリン作。


 結局彩色はせず、鉛筆だけで描かれた薔薇。花瓶は描かず。細かい所まで濃淡がきちんとつけられて、陰影が力強い。中々の力作だ。ランダ作。


 花の線が粗雑で浮いているが、返ってそれがいい味になっている。花にせよ花瓶にせよ、光沢の表現が過剰な気もしないでもない。バックは下半分だけ淡い黄緑。いい感じだ。ゴージン作。


 俺のは……先ほど説明したとおりの代物。一人だけ不思議世界な絵になっていて、浮いている気がしないでもない。いや、鈴木もある意味不思議ワールドか。


 ゴミのついた日の丸。まあ……誰の作品かは言わないでおいてやるのが、情けというものであろう。


 上手い絵と言うならランダかな。しかし俺的には鈴木の絵を評価したい。


「こうして見るとやっぱり太郎の絵が際立っているね。流石は本職」


 アリアが褒めてくれるが、素直にその言葉を受け取って嬉しいと思えない俺がいる。


「しかし林檎を描いたのは男性陣、薔薇を描いたのが女性陣と分かれたのには、心理的に何かしら意味があるのでしょうか?」

「ただの偶然だと思うけどなあ」


 ディーグルの言葉にそう返す。俺はその手の心理テスト的なもんが嫌いだわ。


「ていうか、林檎は太郎だけだろ?」


 アリアのその一言に、ディーグルの心に亀裂が入る音が聞こえたような気がした。


「これだから絵なんて描くのは嫌なんですよ。もう金輪際描きませんよ。死んで来世でも描かないよう意識しておきます」


 珍しく露骨に憮然とした面持ちになって、ディーグルが愚痴っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ