４４話　　ゴーレムで遊ぼう

　ドムルの都市の再生を初めて、早１ヶ月。

　今、ニーレセン侯爵領から首都までの街道を仕上げてます。この街道は、黒セラミック製なので、当たり前に黒い。早く作らないと、新しいままだと、真夏に黒い車のボンネットみたいに、道で目玉焼きが出来てしまう。

　国皇様から言われているので、首都まで伸ばした。途中に２つほど村が在ったが、そのまま首都に繋いだ。

　

　なんか式典してた。例の花束を皇妃様から貰っちゃった。

　しばらく参加して、ニーレセンに転移して戻る。

　遊園地に行き、ゴーレムを作ってみる。

　この前、学園の図書室で見た魔法陣で造ってみるが、ぱっとしない。

　説明する。

　造ってみて分かったのは、単純な動きを繰り返すしかしない物と、魔力回路に意識の一部を繋いで、思うように動かせる物の２種類です。

　両方共、魔石の魔力が切れるまで、稼動するけど、今までのイメージと似ているのは意識が魔力で繋がってる方です。

　これは簡単に説明すると、ラジコン？の簡単なの。って感じです。人型なら分化した意識１つ分で操作が出来た。

　ただ、追加で腕を付けると意識が２つ分必要になったり、６脚タイプだと意識が３つ分必要だったりするので、結局人型が一番効率がよかった。

　それと、手足や体、頭などのゴーレムの体のバランスは、俺と同じバランスにすると、違和感無く操作できてスムーズに動かせた。ちなみにサイズは大きくても、小さくても操作性は変わらなかった。

　ここまで理解して、さてどういったゴーレム作ろうか？う～む。

　よし！迷宮でのお供に、何パターンか造ろう。

　まずは、１ｍ魔石を核にして、黒セラミックで体を造り上げ、手足、頭、を取り付ける。高階層の装備品とロングソード、盾を取り付けてファイタータイプを５体、槍やハルバード、ファランクス、スパイクなどとタワーシールドを装備した中距離タンクタイプを５体、武器だけ戦斧、メイス、ウォーハンマー等に変えた近距離タンクタイプ５体、長弓、クロスボウとショートソードに軽装の長距離支援タイプが５体、魔石は同じで体は黒ビーズタイプのミスリル補強した、超軽装でダガー、マインゴーシュ、ククリ等とショートボウを装備した超スピードのアサシンタイプを５体。

　合計２５体造りました。

　思考の分化で２５体までなら同時に操れる。これで迷宮内での戦闘に幅が増えます。なんたって、２５人分手数が増えるしね。

　造ったゴーレムの額に、ライト商会のロゴを入れとく。

　今は２５体を、遊園地の各所にお手伝いに行かせました。

　さて、あとはどんなの作るかな。

　単純な動きのゴーレムは、ネックが多い。

　まず、自立稼動しないので、石に足が乗っただけで倒れる、動きがとても鈍い、判断は一切出来ない等です。これをカバーするには、人が体を無意識に操っているのも含めて、魔法陣に組み込んで緻密に製作しなければならない。

　面倒だからやめた。

　もっと簡単なのはないかな。

　お！！

　気が付いた。

　簡単に言うと、ゴーレムの腰から下を造って、自転車のペダルを漕がせばエンジン？になんじゃね？

　まてよ、これを応用すると、自動車やバス、トラックが造れるかも。

　早速、鍛冶職人さんと木工職人さん達を呼んで、検討してみる。

　出来るって結果になったけど、落とし穴があった。

　使う魔石が高価すぎて、貴族以上しか買い手がいなそうって事です。

　俺を舐めて貰っては困ります。迷宮高階層の魔石がごろごろ持ってるんですよ。数が分からない位。

こうして、園内と西門から遊園地までの送迎用、東門からキャンプ場までの送迎用の豪華装備の無料バスタイプを予備を含めて５０台、プラス都市内の巡回有料バス、乗り放題一律１回１０Ｃ（１００円）を３０台造る事にしました。

　後、園内の子供の遊びでスピードが余り出ないゴーカート３０台、応用で、昔の遊園地の簡単コースターの設計と設置をたのんだ。

　も一つ応用で、大型遊覧船の動力にも利用する。昔の船で船体横に水車が付いてるタイプね。これを３艘分船ごと造ってもらう。

　それとゴーレムが全く関係ないけど、自転車作りました。初心者用に３輪タイプ、中級車用の２輪タイプ、上級者用にギア付きの２輪スピードタイプです。

　ライト商会で売り出してみました。

　後に後悔しました。ファンタジー世界を舐めてました。

　商業ギルドで、特許の登録を車タイプは１００万Ｃ、船タイプは１千万Ｃ、自転車タイプは１千Ｃに

しました。基準はテキトーです。動力タイプは、俺か金持ちしか造らないから、高額にして、自転車は庶民の足だから安くした位です、

　特許料は、考えた人意外が造る時掛かるものだから、俺が造れば払わなくていいしね。

　この世界は、ギルドと言う組織を通して、直ぐに情報が大陸中に広がってしまう事を忘れてました。

　こんな感じで、遊園地の中が充実して行く。

　元々お化け屋敷や、劇場、各種乗り物、ミニお城や、体験施設、冒険者の森は冒険者ギルド監修で大陸にいる魔物の実物大フィギュアが有るし、テーマを決めた公園、幽霊船、お土産売店、縁日の屋台、レストランと軽食エリアに、それに目玉の１つに龍達を雇って空の遊覧もあるし。

　この龍達の空の遊覧は、１回３０分ほどで、ここら辺を飛んでもらう事にしている。１０人乗りの籠で、１日１０回ほど飛んでもらうが、１人大人で１０００Ｃ、子供で５００Ｃの料金です。龍１体の今の雇う相場は１０万Ｃなので、元は取れないが、その分客寄せになればと思います。

　ゴーレムに話が戻るけど、自分の訓練に使ったけど、面白くなかった。

　対戦ゲームの将棋やオセロを、１人でやってるのと同じでした。攻撃も防御も自分の思考だから分かりすぎてつまらなかった。

　ただ、ドムルの都市付近に発生してた、盗賊退治にかなり役立った。それこそ蹂躙の言葉が実感できる凄さです。

　まだ出来たばかりの盗賊が多く、女性達に殺される数が少なく、捕らえる数が多い。ゴーレム達は力がでかいので、縛ってまとめた盗賊を２０人程まとめて担げる。

　５００人クラスの盗賊でも、運べる計算です。女性達はまた保護しました。

　ゴーレムの変な使い方。

　釣りで横に並べて、１回の釣りで２５匹最大で釣る事が出来る。

　全部俺が操ってるので、中国雑技団より凄い芸が出来る。

　息をしてないので、川や湖で、貝、えび、蟹を取るのが楽に出来る。ちなみに重いので浮かないし、浮かせようとすると、馬鹿でかい浮き輪が要るし動き辛いので却下です。

　こんなアホな使い方も出来ました。

　普通はゴーレムを造る人は、戦闘用にしか使いません。

　あと自宅の炊事場に自動水道を取り付けました。

　昔の手漕ぎタイプのポンプを、簡単ゴーレムが常に漕ぐ事で、常に水が流れる様にしました。

　２段式の水場にして、高い水槽は飲料用にして水道管を地底湖から引き、その水槽の下に受けの水場を作って洗い物用にして、ここからの水は水道管で地底湖の先に戻す様にしました。

　これで、ミノちゃんズや、スケルトン達が水汲みがしなくてよくなります。

　最近、スケルトン達の自我が確立されたのか、自主的に作業をしている。

　今は、ミノちゃんズと一緒になって、穀物酒を作ってます。米が手に入ったので、この前日本酒の話をした時、これを覚えていたみたいです。

　試行錯誤しながら、ぼちぼち研究してます。

　ミノちゃんズとスケルトン達の意思伝達はどうなってるんだろう？

　ブモブモ、カタカタで通じているらしい。傍から見てるととっても不思議。

　今日の晩御飯は、魔物肉を使ってすき焼きです。

　１ｍのすき焼き鍋３つを使って、俺達、ミノちゃんズ、保護した女性達５人で、すき焼きパーティーでした。締めはうどんすきです。

　こうして今日も終わった。