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39話  ちょっと困った事

今回は自分で気になった所の、補足に使ってます。

 今年に入って3ヶ月もう少しすると、風に暖かな空気が混じるようになるはずです。


 その為、米作りの農家さん達に、苗床の作り方を伝えておいた。家の中でお湯を沸かして水と混ぜ、人肌にしてから、種籾を入れ蓋をして2日ほどして膨らんだところを、堆肥の混じった土に軽く植え、屋内の暖かな場所に水を絶やさず置いておく。

 10cmほどに育ったら植え時です。


 田んぼは最初だけ堆肥を入れて、土を起こして、あぜにセラミックの水漏れ防止をして、水田を準備して苗を植えていく。


 こうして今年はお米に困らなくてすみそうです。


 その他、農業のやり方で、侯爵様を通じて、堆肥、糞尿、炭の使用と、炭を作る時に出来るサク酢を使っての虫除けも教えておいた。これで少しでも、水害に苦労した農家の人達の生活が良くなってくれればと思います。


 後はここニーレセンの都市から、侯爵様の管理下に有る町や村に高さ50cm、幅10mの街道を整備しています。これは完全黒セラミック製で、土魔法で盛り上げた土を固めて土台にし、都市から南に有る山脈をぼりぼり削って造った黒セラミックの50cm厚の板をバンバン並べて造ってます。


 この街道が出来る頃には、多分南のクアト山脈が、首都に向けて開通するはずです。


 街道が整備されれば、片道300kmで、馬車なら飛ばせば1日で行ける距離になります。


 夏前に遊園地を開園させれば、裕福な商人や貴族が行って、かなりの経済効果を期待していたりする。ふっふっふ。俺も結構悪よのう越後屋って感じです。


 遊園地もスタッフは男はかわいい虫系の被り物、女性はピクシーのコスプレ、販売員はメイドと執事の姿に統一しました。


 都市で子供達に、かわいい生き物をアンケートしたら虫系が圧倒的に多かったからです。それと被り物の中には、氷属性の魔石を内臓させたので、長時間着ていても涼しい親切設計です。


 余談ですが、ミスリル亀の甲羅と巨大蛸壺は園内に展示しました。使い道無いし。


 こんなにニーレセンに居るには理由が有ったりする。


 まずは、この前から冒険者達がウザイ。


 まずは勧誘、チームに誘ってくるけど、俺みたいな1匹狼を入れても、今までのフォーメイションが崩れて良い事無いのに誘ってくる。第一、ラナやアマリー、フィースを差し置いてチームなんて言ったら、俺の命が危ない気がする今日この頃です。


 次に、弟子にして下さいと指導して下さいが多い。


 これこそバカらしい。こんな我流の自分のスタイルに特化した戦闘技術を学んでどうするんだろう。いわゆる1代限りの技術なのに、それより、色んな流派の正統派の剣術なんかを学んだ方が、よっぽど良いと思うんだけど。


 困った事の2つ目が、花町視察です。


 この前の視察以降、娼館各店からの視察依頼がすごい。花町責任者のノルンさんにも、視察に行く様迫られている。

 ノルンさん曰く、最低、高級娼館の3店は視察して下さい。不公平になります。って言われれば行かない訳にはいかない。


 1ヶ月前に2店舗目が開店準備が終わったとの事で、視察に行ったけど、すごかった。


 開店時間は店舗によって違うが、基本は夕方からが稼ぎ時なので、夕方前に行ったのに、花町に近づくにしたがって獲物を狙う視線が多くなっていく。殺気なら対応が楽なのに、全て好意だから逃げられない。


 新店舗の前に来ると、千人ほどの女性達が出迎えてくれた。キャーキャーとすごくて、男性アイドルのコンサートみたいだ。ノルンさんに言われた。


 「私を含めた花売り達は、今まで男達の性欲の道具でした。稼ぎの8割は持っていかれ、汚い部屋で相手をして、ひどい時は散々した後に殴られて売り上げが無かった者も居ます。性病や普通の病気にかかったり、食べ物が無かったり、冬の寒さで凍えたり、誰の子供か分からない子供を出産したりして死んで行く花売り達がどれほど居たか。

 それが、持っていかれるのが稼ぎの2割だけになり、その2割も税金分と仕事場の環境を維持するのに使われ、確実に8割の収入が入る様に取り計らってもらった。

 仕事場はとても清潔で小奇麗になり、住居も考えられない位格安で用意してもらい、医師にも直ぐ掛かれるように格安料金の診察が行われています。

 仕事も、私達を認めてくれ、技術や才能を評価してくれ、いくらでも上を目指せる環境を整えてくれ、借金奴隷の子は返せる見込みが立ち、その他の子は将来の夢が持て、実際に希望すれば他の仕事も紹介してくれる。

 私達にとってライト様は、花売りとしての希望と生きる意味を与えてくれた御方です。ここに居る10歳から60歳まで全ての花売り達の、有る意味で恋人であり、夫であるんです。本当の恋人、夫とはまた別の存在です。

 ライト様が望んで下されば、ここに居る全ての花売りはライト様のお情けを受け、子を孕み、生みたいと思っているのです。」


 そっか。ちょっとでも笑える様になったんだ。何時の日か、心の底から笑える様になれるかもしれない。

 

 まだ、顔色が優れない人や、痩せている人もちらほら見受けられる。


 「みんなが何時の日か幸せになれます様に。・・・<光の祝福>」


 女性達全員を、俺の魔力で包み光の回復魔法を掛けてあげる。


 あれ?全員気絶した。なんで?知覚強化とかしてないし。・・・あ、ノルンさんまで気絶した。


 みんな魔力で包んでいるので、そっと横たえてあげる。みんな赤面して、満足そうな幸せオーラ全開なので放置してそのまま視察をします。


 ノルンさんは取り合えず、お姫様だっこで連れて行く。門から入って今回も、正面玄関に警備と使用人さんたちが全員でお出迎えです。これ何とかならないのか?


 扉が開かれ、建物の中に入・・・って。ちょっと待て。


 バタンッ!!扉が後ろで閉まった。


 前回の視察の終わり方や、門前の出来事でなんとなくそうなるんじゃないかなとは思ってた。


 出迎えてくれた、とても美人揃いの花売りさん達30名全員すでに全裸でした。ちょっと待て。前回は視察部分があったぞ。それすら無いのか?


 ガシッ!と扉近くに居た2名に両肩をつかまれ、花売りさん達がゆっくり近づいてくる。怖いぞ。目がマジだし。


 念話でラナ達に助けを求めましたが、また無視された。


 こうして浴室に引きずり込まれていく。フィースまた居たし。


 何とか2時間後に脱出し、家にたどり着いたらまた激しかった。その内俺ミイラになりそう。


 これ以降は、街中でも休みの花売りさんなのか、見つかると追いかけられた。


 困った事3つ目


 第2皇女様のお茶会のお誘いです。


 身内だけの、無礼講の簡単な集まりと言う事なので、その時は行ってみました。


 確かに無礼講で、楽しく会話してたし、身内だけだった。そう、身内が何処までかと言う問題はあった。


 皇城の、この前の東屋に、第2皇女様に第1皇子妃、国皇妃、4公爵家の奥様方の7名です。ちなみに第1皇女様は嫁いでいきました。


 給仕をしているのは、お城の侍女達です。


 この場に男の俺を呼ぶのはおかしくないか?これ婦人会?みたいなのじゃないの。


 「ようこそいらっしゃいませ。ライト様。どうぞこちらへ。」


 レイテェラ様が呼んでる。


 「あら、奥様方はどうされましたか。ご一緒ではございませんの?」


 確かに呼ばれてたが、お城と言う事でラナ達は来るのを嫌がったので連れて来てない。


 「美味しいお茶菓子をご用意しておりましたの。良ければ今からでも、呼ばれてみてはいかがですか。」


 皇妃様まで言ってくるし、しょうがなくもう一度聞いてみる。


 「少々お待ち下さい。妻達に聞いてみます。」


 断わりを入れて、念話でラナ達に聞いてみる。


 『どうする?女の人ばかりだし、美味しいお菓子も有るって言ってるけど、来てみる?』


 『『『行く!!』』』


 はもった。


 「妻達が来ます。」の俺の声と共に、光に包まれてラナとフィース、俺の影からアマリーが出てくる。


 「えっと、俺を抱えてるのがラナで聖白龍になります。右腕を抱えているのがアマリーで冥府の王です。左腕を抱えてるのがフィース、光の大精霊になります。人のマナーはあまり詳しくありませんので、失礼が有るかもしれませんが、お許し下さい。」


 何時もの態勢になった俺が、妻達の紹介と許しを請うておく。


 皇妃様が席を立ち、此方に向かってくる、他の方達も同様です。皇妃様が膝を付き頭を垂れ、それに習って他の方達全員、侍女達まで傅く。何?どうしたの?


 「かような席に、御三方の様な高貴なる方々に足をお運び、真に恐悦至極にございます。不肖人の身ではございますが、精一杯のおもてなしをさせていただきますゆえ、どうか御寛ぎくださりますよう御願い申し上げます。」


 皇妃様が代表して話、みんな顔を上げてくれない。困ってラナの方を向くと、ラナが頷く。


 「私達は、夫と、あなた方と、楽しい時間を過ごす為にまいりました。かしこまる必要はありません。普段どうりに過ごして下さい。」


 「ありがとうございます。お言葉に甘えさせていただきます。」


 こうしてお茶会もスタートして、此方からもこの前のお茶や、チョコレートケーキ、プリン、タルトのチョコレートがけ、など提供して盛り上がった。

 

 ラナは俺のたくましさを、アマリーは今までの激しさを、フィースは数々のプレイの様子を自慢していた。ちょっと待て!良く考えたら、妻達が来たら余計に女性の密度が上がるだけだし。恥ずかしさが上がっただけだった。


 まてよ。


 あ~ん攻撃はやめて!口移しはもっとやめて!!


 こうして妻達と高貴な方達のガールズトークの餌食になって、今日も暮れて行く。

第二皇女のフラグは、これで折れたとおもいます。変な対抗意識さえもたなければだけど。

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