表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
御徒町樹里の信長公記(四百文字小説)  作者: 神村 律子
首巻 是は左京御入洛なき以前の双紙なり
86/2152

武衛様と吉良殿御参会の事其壱

 清洲の隣、三十町(約三・三キロメートル)隔てた下津おりつの郷に正眼寺という修行僧がいる寺がありました。


 そこそこの構えになっている場所で、上の郡の織田伊勢守安京が砦として造り直すという噂が流れました。


 その噂を聞きつけた左京が、


「清洲の町人達を集めて、寺の周りの藪を刈り取ってしまえ」


 そう指示を出し、町人が駆けつけた軍勢を数えてみたら、騎馬隊八十三騎程度でした。


 それに対して安京の軍も動き、たん原野に三千程の兵を出しました。


 左京は更にそれに対してあちこち駆け回り、町人達を集め、竹槍を持たせて後方を固めさせ、足軽を出して敵を威嚇させました。


 そして、双方が互いに兵を引き揚げさせました。


「これでしばらくは時が稼げましょう」


 全ては正室の樹里の策なのでした。左京はその通りに動いただけなのは内緒です。


「だから本当に内緒にしておいてくれ」


 何でもバラしてしまう口が羽毛のように軽い地の文に血の涙を流して懇願する左京です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ