表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
御徒町樹里の信長公記(四百文字小説)  作者: 神村 律子
首巻 是は左京御入洛なき以前の双紙なり
74/2152

火起請御取り候事其参

 左京はその場にいる者達を見渡して、


「俺が火起請の鉄を受け取る事ができたら、左介を成敗せねばならぬと心得よ」


 そして、左京は真っ赤に焼けた鉄をがっちり握り、何事もなかったかのように三歩歩いて用意してあった棚に置きました。


 左介ばかりではなくそれを擁護しようとしていた池田恒興の一党は全員顔が蒼ざめました。


 左京は元石猿ですから、焼けた鉄くらいどうという事はないのです。


「前々世の話はするなと言うておろう!」


 涙目になって地の文に抗議する左京です。


「見ての通りだ。わかっておるな?」


 左京の有無を言わせない物言いに恒興達はぐうの音も出ません。


 そして左介はまさに成敗されました。


 凄まじいの一言の出来事でした。


(それにしても熱かったなあ。樹里様にフウフウしてもらおう)


 実は涙が出る程熱かった左京です。痩せ我慢していたのでした。


「バラすな!」


 口が軽い地の文に切れる左京です。


「そうなんですか」


 それでも樹里は笑顔全開です。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ