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御徒町樹里の信長公記(四百文字小説)  作者: 神村 律子
巻一 永禄十一年戊辰以来織田弾正忠左京公の御在世、且これを記す
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一乗院殿佐々木承禎朝倉御憑叶わざる事其壱

 都で大変な事が起こっていた時、義輝公のすぐ下の弟である一乗院覚慶、後の足利義昭は、三好修理大夫義継と松永弾正久秀より、


「お寺のご門跡でいらっしゃる限りは貴方の事をどうこうするつもりはございません」


 そのような話をされ、宥められました。


 これは覚慶に決起をさせない布石でしたが、間抜けな覚慶にはそれがわからず、


「そうなんですか」


 樹里の口癖を真似て、しばらくの間、寺に留まりました。


「間抜けではない!」


 しばらくして、バカにされたのを悟った覚慶は地の文に切れました。


 永禄八年七月二十八日、覚慶はそっと南都を抜け出し、和田伊賀守惟政を頼り、伊賀(現在の三重県北西部)・甲賀(現在の滋賀県南部)を経て、近江の国の矢島(現在の滋賀県守山市)の郷へ住まいを移しました。


 ようやく、自分が飼い殺しにされそうだと気づいた世間知らずです。


「更にうるさい!」


 痛いところをズバッと突く往年のヒーローのような地の文に切れる覚慶です。

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