表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
御徒町樹里の信長公記(四百文字小説)  作者: 神村 律子
首巻 是は左京御入洛なき以前の双紙なり
15/2152

上総介殿形儀の事其弐

 左京の出立ちは、如意棒に水玉模様のつなぎという変わったものでした。


「違う!」


 前々世と何かをごちゃ混ぜにした地の文に切れる織田三郎左京です。


 左京は、湯帷子ゆかたびらの袖をはずし、半袴をはき、火打ち袋をぶらさげ、髪は茶筅ちゃせんに結い、紅や萌黄もえぎの糸で結び、太刀は朱鞘のものです。


 そんな格好をすると若い女の子にモテると思っていたようです。


「そ、そのようなよこしまな思いなどないぞ!」


 図星を突かれ、動揺が隠し切れずに言葉がつたなくなっている左京です。


 その上お付きの者には朱色の武具を着けさせました。


 市川大介という弓の名人を呼び寄せてこれを習い、橋本はしもと一把いっぱには鉄砲の稽古を、兵法の指南を平田三位に仰ぎました。


 鷹狩りもよくしていました。


(一体若は何を考えておいでなのか……)


 教育係である平手政秀は頭を抱えました。


「そうなんですか」


 左京の正室となった樹里は何故か笑顔全開でした。


(樹里様……)


 そんな樹里にゾッコンの左京は哀れだと思う地の文です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ