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御徒町樹里の信長公記(四百文字小説)  作者: 神村 律子
首巻 是は左京御入洛なき以前の双紙なり
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大柿の城へ後巻の事其参

 清洲衆との和睦が成立した事を喜び、平手政秀は坂井大膳達に和睦を祝う書状を送りました。


 その中に織り込んだ一首が、有名な紀貫之きのつらゆきの和歌です。


 袖ひぢて結びし水のこほれるを春立つけふの風や解くらむ


 細やかな心遣いのできる風雅な人物でしたが、うつけの左京のせいで死んでしまうのです。


「ネタバレさせるな!」


 先読みをしてしまった地の文に切れる織田三郎左京です。


(今は退くが、いつかは捻り潰してやる)


 坂井大膳は煮えたぎるはらわたを隠して、顔では笑ってみせました。


(獅子身中の虫が収まってくれればよいが)


 政秀も大膳の腹の底を読み、不安に思っていました。


(殿がご健在のうちはよいが……)


 バカ丸出しの左京なので、気が気ではない政秀です。


「更にうるさい!」


 真実を述べただけの地の文に理不尽に切れる左京です。


 きっと将来、都の本能寺で明智十兵衛光秀に討たれると思う地の文です。


「ネタバレさせるのはやめろ!」


 もう一度地の文に切れる左京です。

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