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御徒町樹里の信長公記(四百文字小説)  作者: 神村 律子
首巻 是は左京御入洛なき以前の双紙なり
123/2152

今川義元討死の事其拾

 今川義元の命運が尽きた一因としては、桶狭間というところは狭く入り組んでいて、深田に足を取られ、草木が高々と生い茂り、この上のない難所だった事でしょう。


 深キョンのナイスバディに目が眩んだ敵は、そこから抜け出せなくなり、もっと近くで見ようと這いずり回りました。


「違う!」


 無念の最期を遂げた今川方の兵達が、勝手気ままな脚色を加える地の文に切れました。


 深田という泥田に足がはまってしまい、身動きが取れなくなった敵に左京方の若武者達が追いつき、二つ、三つと手に手に首を獲り持って、左京の前に持参しました。


「首はいずれも清洲に戻ってから実検する」


 左京は家臣に申し渡しました。ですが、吉本さんの首だけはその場で検分しました。


「その吉本じゃねえよ!」


 首だけになりながらも、捏造を繰り返す地の文に切れる超怨霊級の義元です。


 左京はその首を見て満足そうに頷き、


(樹里様の膝枕!)


 元来た道を清洲へと一心不乱にひた走りました。

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