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御徒町樹里の信長公記(四百文字小説)  作者: 神村 律子
首巻 是は左京御入洛なき以前の双紙なり
109/2152

天沢長老物かたりの事其参

 武田信玄は左京の全てを知ろうと必死です。その眼力に天沢和尚は一瞬怯みましたが、


「死のうは一定、しのび草には何をしよぞ、一定かたりおこすよの(人は必ずいつか死ぬ。ならば、思い出してもらう切欠きっかけとして何をなそうか。それを頼りに思い出してくれるだろう)とこれでございます」


 何とか答えました。信玄は更に、


「少しそれを真似てくれぬか?」


 天沢和尚もびっくりしました。


「出家の身なれば、そのような真似はできませぬ」


 頭を下げて言いましたが、信玄は全く聞き入れません。


 信玄のお付きの者達が一気に殺気立つのがわかりました。


「お館様のお言葉に逆らうのか?」


 天沢和尚はそんな雰囲気に包まれてすっかり恐ろしくなってしまいました。


「そこを何とかお願い致す」


 駄目押しのように信玄が言ったので、天沢は左京の小唄の真似をしました。


 


 天沢和尚の事はくノ一の三人を通じて、樹里にも伝わってました。


「そうなんですか」


 樹里は笑顔全開で応じました。

 

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