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御徒町樹里の信長公記(四百文字小説)  作者: 神村 律子
首巻 是は左京御入洛なき以前の双紙なり
101/2152

丹羽兵蔵御忠節の事其壱

 左京は突如として上洛する事を周囲の者に告げ、供回りの者八十人を選び、京の都に上りました。


 京都、奈良、堺を見物して、征夷大将軍である足利義輝に謁見して、数日都に留まりました。


 この上洛を晴れの舞台と意気込み、衣装を凝らし、供回りの者達も衣装に工夫を凝らしました。


 清洲の那古野弥五郎の家臣に丹羽兵蔵という賢い者がおりました。


 都に上ったところ、途中で一廉ひとかどの人物に見える五、六人ばかりとその他三十人程の一団に出会いました。


 志那の渡し(現在の滋賀県草津市)で、同じ船に乗り合わせました。


「どちらの国の者か?」


 尋ねられたので、兵蔵は機転を利かせて、


「三河の国の者です。尾張の国を通って来たのですが、皆が気を遣っていましたので、私もひっそりと通り過ぎました」


 それを聞いたその人は、


「織田三郎左京は只の甲斐性なしだな」


 その者達は人目を忍ぶ様子で言動も怪しいので、兵蔵は不審に思い、注意をしながら、近くに宿を取りました。

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