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尾張国かみ下わかちの事
足利将軍家の威信が失墜し、日本は戦国乱世になっております。
尾張国は八郡からなり、そのうち上四郡は織田伊勢守家が支配し、岩倉という地に居城を構えておりました。
下四郡は織田大和守家が領しており、清洲城という城に行政官である守護の斯波氏が住んでいました。
その大和守の家中には三奉行がいて、その中でも織田備後守等京は秀でた人物で、家中に次々と味方を作り、着実に力をつけておりました。
等京の嫡男である元猿の名は吉法師です。
「何故一つ前の前世を思い出させるのだ!」
どうしても昔話をしたくなる地の文に切れる吉法師こと元猿です。
「前々世の話はやめろ!」
更に地の文に切れる吉法師です。
このお話は戦国乱世を駆け抜けた猿の一代記です。
「猿の話はやめろー!」
もう一度元気よく切れる吉法師です。いじりがいがあると思う地の文です。
すぐに切れて面白がらせてくれると思います。
「うるさい!」
言っているそばから切れてくれる吉法師です。




