表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Over In Dragon〜悲しみから生まれた絆…〜  作者: みけ猫 ミイミ
第2章〜それぞれの思惑と願い

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

36/64

その食べ物、激辛につき‥(注意){済}

涼香たちはユリナシアに街を案内してもらっていた。


そして昼になり、ユリナシアのお勧めのレストランに入りそこでガディスは……。

 ここは、鉱山の街エルラスタ。あれから涼香たちは、ユリナシアに街を案内してもらいながら買い物をしていた。


 ユリナシアは、いつになく上機嫌で街の中を歩いている。


 ここにくる前ユリナシアは、ガディスの左手首に嵌め(はめ)てある手錠の鎖を長めに改良しておいた。


 そして自分の右手の手首に手錠をかけ、ガディスを引きずって歩いている。


 ガディスはその状態で荷物を持たされ、ヨロケながら歩いていた。


(なぜこの俺が、荷物運びなどしなければならない?

 それもこの状態でだ!でもまぁ、女性の荷物を持つのは慣れているからまだいいとして。流石に、この状態ではつらい)


 なぜか要も荷物を持たされ不貞腐れ(ふてくされ)ていた。


(何で俺まで、荷物を持たないといけないんだ!罰ゲームは、ガディスだけのはずじゃないのか?)


 クルテルは、ユリナシアが買った荷物を籠付きの台車に乗せ悠々と引いて歩いている。


「クルテルさん。すごく楽そうだなぁ。てか、まさかこうなることが分かってたのか?」


「ん?ああ、そうだね。以前、ユリナシア様の買い物に付き合った時、かなり大変な思いをしたからね」


「なるほどなぁ。クルテルさん、知ってたんなら言ってくれても」


「クククッ。さあ、このことについて聞かれませんでしたからねぇ」


「……」


 何も言えなくなり要は、深い溜息をついた。


 しばらく涼香たちは、色々な店を転々とみて歩いた。


 そしてお昼ちかくなり涼香たちは、お腹がすいてきたため、ユリナシアのお勧めのレストランで食べることにした。



 店内に入るとユリナシアは、ウェイターに声をかける。


 そしてユリナシアはウェイターに言い、余分な荷物を屋敷へと運ばせた。


 その後、涼香たちは奥のテーブルへと案内される。


 ガディスは普通にユリナシアの左側に座らせられた。


(なぜユリナシアは、自分の横に座らせた?この方が却って、このあと何かありそうで怖い)


 みんなが席に着くとユリナシアは、ウェイターに言いお任せで料理を注文する。


(ここまでは、まぁ耐えて当然でしょう。さて、このあと出される料理にどう反応するのかしら?)


 すると、次々と料理が運ばれてきた。


 涼香たちはそれらを食べながら話をしている。


 片やガディスは、ユリナシアの隣で何をやらされるのかとヒヤヒヤしていた。


「ユリナシア様。このあと、どこに行くんですか?」


「涼香。そうですね。どこを案内したらいいでしょう」


「ユリナシア様。荷物は、ほとんど屋敷の方に運ばせましたし。鉱山でも案内されては如何でしょうか」


「鉱山か!そういえば、ここって何が採れるんだ?」


「要。この鉱山では、ここでしか採れないアクアリュウムと言う、とっても貴重な鉱石が採れる」


 クルテルがそう言うとガディスは、アクアリュウムのことを頭に思い浮かべた。


(アクアリュウムか。確か、かなりの値段で取引されていると聞き及んでいたが)


「そうですわねぇ。他に思いつきませんので、鉱山を案内しますわね」


(鉱山でどんな屈辱を、ガディスに味あわせましょうか。まぁその前に、今から出されるデザートを食べることができるかしら?)


 涼香たちがメインディッシュを食べ終えると、みんなの目の前に食後のデザートのケーキが運ばれてくる。


「うわ〜、小さくて、お洒落なケーキですね。美味しそう!」


「ケーキか。俺はどっちかといえば、ケーキはケーキでもホットケーキの方がよかったなぁ」


「あのね要。多分この世界には、ホットケーキ自体ないと思うよ」


「そっか。でもこのケーキ、何か甘そうなんだよなぁ」


 何だかんだ言いながらも要は、ケーキを残さず食べた。


(ケーキか。そういえばここ数日、色々あったせいか食べてなかったな)


 ガディスはそう思いながらケーキを口に含んだ瞬間、顔が真っ赤になり思いっきりむせった。


 そうユリナシアは、ガディス用に激辛のケーキを作らせていたのだ。


「ゲホゲホ。こ、これは⁉︎……」


「ガディス、どうされましたか?まさかそのケーキ、残しませんわよね」


(さて、どうするのかしら?)


(激辛のケーキだと‼︎ふ、ふざけるな!だが、これを食べなければ……。

 クッ、我がルトルシニア国のため。このぐらいの辛さ、俺なら耐えられるはずだ!)


 そう言い聞かせガディスは、顔を赤くしダラダラと汗をたらしながら激辛のケーキを食べている。


(ガディス。激辛のケーキなんか食べて大丈夫なのか?)


(バルロス、激辛って。なんかみてると、かわいそうに思えて来たんだけど)


 “うむ。どうしたものか。だがユリナシアは、何か考えているようだ。このまま様子をみて、判断した方がいいかもしれんな”


(バ、バルロス。そっか。じゃ、もう少し様子みるね)


(あらら、なかなか音をあげませんね)


(あらあら、これもクリアされそうですわ。やはり、鉱山でという事になりそうですわね)


 ガディスは、そのとてつもない辛さに耐えていた。


 そしてガディスは、顔を真っ赤にし目に涙を浮かべながら、ケーキを綺麗に食べつくす。


(はぁはぁ。良くやったガディス。だが流石に、口が痛くて何も喋れない)


 ユリナシアはガディスがケーキを食べ終わるのを確認すると、ウェイターを呼び何か小声でいう。


 するとウェイターは、一度カウンターの方に向かい戻ってくる。


 そしてウェイターは、おしぼりと水をガディスの前におく。


 だがガディスは、警戒しそれらを使わなかった。


 そうもしここでこのおしぼりを使い、水を飲んでしまったら負けを認めたも同じだと思ったからだ。


(あら?せっかく用意させましたのに、警戒しているのかしら。まぁ、それならそれで構いません。ですが思っていたよりも、骨のある男のようですわね)


 みんなが食べ終わったのを確認すると、ユリナシアはウェイターを呼び金額を確認しようとした。


「おいくらかしら?」


「いえいえ、そんなぁ。領主さまから、お代なんていただけませんよ」


「いえいえ、それはいけません。お代はちゃんとお支払いたします。このガディスがね」


(会計だと⁉︎だが、あの激辛のケーキを思えば。まぁ、なんとかなるだろう)


 そう思いながらガディスは、ウェイターに金額を聞くとその金額に一瞬おどろく。だが払えない金額ではなかったので、渋々財布から金を出し支払った。


 そして涼香たちは、その後レストランを出て鉱山に向かったのだった。

読んでくれてありがとうございますヽ(^o^)


『……ガディス。唇が腫れてるみたいだけど大丈夫か?』…by,要


『(。¬д¬。)……がなめ。ぞればぼんじんが?ぞうでないのなら、だのむびとりにじでぐれ』…by,ガディス


『凡人が像でないと、あとなんて言ってるんだ?』…by,要


『……il||li(つ∀-;)il||li アタマイタッ…(要。お前というヤツは……。お前がそこまで頭が回らないとは思いもよらなかった)』…by,ガディス


と、いう事で……∩^ω^∩


では、次話もよろしくお願いします(*^ω^*)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ