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勇者になってみませんか?  作者: 七瀬 優
第二章 ヒロイン登場  りん「これから私のターンだ!」  ????「ターン終了」  りん「誰だ終了させたの!」
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そして夜が明けた

やっと、この章は終われそうです。

次章からは新ヒロイン登場です。


やっと予定のヒロインが揃います。

長かった……。


まあ、その前に幾つか番外編とかが挟まる予定です。

「あおちゃん~朝だよ~おきろ~~~~~」

 頭の上で騒ぐりんの声を聞きながらゆっくりと頭が覚醒していく。

 う~ん。何でこんな格好で寝ている……ああああ~~思い出した!

「りん、無事か!?」

 飛び起きてりんのを見ると、昨日の『まっくろこげ』の様子がうそのようだ。

 ステータスを確認しても表示も普通に戻っている。

「よかった」

「??」

 りんは俺の言葉に不思議そうに首かしげている。


 ほっと一息ついたあと、りんの包帯や湿布でミイラのような格好に気がつく。

「ところで、なにを遊んでいるんだ? そんな格好をして」

「そんな格好?」

 まるでわかってない様子で俺の部屋の姿見で格好を確認する。

「うわ~~~なにこれ! ミイラみたい。面白い!」

 って、喜ぶな!

「遊んでないでさっさとそれ片付けろ」

「うう……わかったよ」

 残念そうに包帯や湿布をはずしていくりん。

 う~んいまいちりんの感覚はわからんな。まあ前からだが……。

 りんを作業を手伝うために立ち上がろうとして、足がしびれている事に気がつく。

 あ、柏木さんが俺の膝を枕にして寝ている。とそこで、りんをミイラにした犯人を思い出す。

 柏木さんがやってたな……まありんも気にしてなさそうだしだまっているか。

 その後、治ったりんに涙を流して喜ぶ柏木さんに驚いたりした一幕はあったものの、りんのお腹の音を聞き空腹を思い出した俺達はひとまず朝食を取った。



「りん、何であんなことしたんだ?」

 朝食も終わって一息ついたところで俺は切り出した。

「あんなこと?」

「俺や柏木さんをかばった事だ」

 俺は、成算があったりはしないだろうが、何らかの危機の兆候を感じたなら今後に役立てたいというぐらいの思いでたずねた。まあ、直感で動いたぐらいの答えだろうなと期待はしていなかったのだが……。

「アニメで見たんだよ!」

 というまったく予想外の答えを返してきた。

 俺や柏木さんは固まってしまった。

「あんな感じの時に、盾になってお星様になるんだよ! かっこいいから一度やってみたかったんだ!」

「…………」

「…………」

 しばらく沈黙が続いたが、おれは何とか搾り出すように言葉にする。

「お前、お星様になりたかったのか?」

「違うよかっこよくかばいたかった……ああああ! お星様になっちゃうじゃない!」

 うん、かっこよく盾になる事しか考えてなかったんだな。りんらしいといえばそうだが……。

「私、こうしょきょうふしょうなんだよ! お星様になったら怖いよ!!」

 何か根本的に勘違いしてないかそれから……お前高い所はへいきじゃなかったか?

 声にだしていたのか、

「怖さは高さのじじょうにはんぴれいするんだよ!」

 なんて得意そうにしている。

 もう、なにから突っ込んでいいのかわからなかった。


 ズゴン!

「ぎゃう!」

 

 すごい音と共にりんの潰れたような悲鳴が聞こえる。

 お盆を手に涙目になりながら怒ってる柏木さんがりんの隣に立っていた。

「本当に心配したんだから!」

 怒鳴るような涙声を上げる。

 その声に、忘れていた感情がわいてくる。あまりに予想外で今になってふつふつとわいてきた……。

 

 グリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリ。

「ぎにゃ~うぎゃ~いたいいいいいいい~~あおちゃんやめて~~いたいよ~ギブギブギブ~うにゃ~~~」

 

 りんの悲鳴が響き渡るがしばらく続けた。

 感情が大分落ち着いた所で手を離してみると。

「…………えっぐ……えっぐ……」

 りんが本気でないていた。

 まあ、俺と柏木さんはそれを放置した。


 

 いじけて部屋の隅でうつむいてるりんは放置して俺と柏木さんで今後の相談をはじめる。

「これからどうする?」

 そうたずねた時、色々あってすっかり忘れていたが、柏木さんは異性の家に無断外泊だった事に気づく。

 俺が大丈夫か確認したら、真っ赤な顔をしながら小さな声で「親は両方でかけていて留守だから大丈夫です」と答えた。

 異性の家に外泊はまずいよな……でも、モンスターが出るかも知れない場所に女の子ひとり帰してもいいのだろうかと悩んでいたところで、

「テレビが変だよ!!」

 いつの間にか復活してテレビを見ていたりんが声を上げていた。


 俺達もテレビを見に行くと、どの番組も同じニュースをやっている。

 いわゆるニュース特番という奴だ。

 だが問題はそんなところではない。ニュースになっている場所がすごく見覚えがある気がするのだ……というか、俺達の住んでる町じゃねぇか!?


『現在○○市、×○町、××村、○×村………………』

『……正体不明の怪物、神話などで登場するモンスターのような怪物が封鎖しており…………』

『……電話や携帯などの通信が途絶しており連絡が………………』

 などといったニュースをドラゴンと自衛隊の戦闘のライブ映像と共に流していた。


「すごいよ、すごいよドラゴンだよ! あおちゃん」

 りんは物凄く喜んでいる。

 だが俺と柏木さんはお互いの深刻な顔を見合わせて慌ててニュースに耳を傾ける。


『……日○同盟に基づき日本政府は○軍の出動を……』

『……領有権の問題が……』

『……領土侵略にあたるかの議論をめぐって……』

『……○国政府内でも意見が分かれ……』


 話は日○同盟で○軍の出動を要請するという話まで出ていた。

 ただ、○国内部で意見が色々分かれて、実際に動いては居ないようだった。

 攻撃が効かない相手と戦えるか! でも、モンスターのサンプルを回収したい。それなら自衛隊の倒したモンスターのサンプルを回収すればいい。

 という三つの意見に分かれるという(三つなのか?)、あの国らしい内容だった。



 ニュースを一通りみた。

 話がむちゃくちゃ大きくなってるな。

 感想はその一言に集約されてしまった。


「電話がつうじない!」

 いつの間にか確認しに行ってたのだろう柏木さんの顔から血の気が引いていた。

 ひとの家の電話を勝手に使ったとかそういう些細な事はすべて吹き飛んでいるだろう。 


 これは本当に大変なことになったな……。


「いけ~いけ~そこだ! やっちゃえ~~~」

 りんだけは物凄く生き生きとテレビを見ている。

 こいつ状況が理解できているのか?

 まあ、出来てないだろうな。

 はぁ……。

『りんちゃん帝国りょうど』


りん「ここはワガクニのリョウドだ! リョウユウケンをしゅちょうする!」


さな「なにをしてるの?」


りん「りんちゃん帝国をつくったんだよ」


さな「え゛?」


りん「私が王様、さなちゃんがお姫様ね!」


さな「王様じゃなくて、女王様なんじゃ?」


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 りんちゃん帝国が出来ました。来てね~ りん』

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