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勇者になってみませんか?  作者: 七瀬 優
第二章 ヒロイン登場  りん「これから私のターンだ!」  ????「ターン終了」  りん「誰だ終了させたの!」
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違う!

番長が魔法使いになった理由とは……。



PS.後6月も残す所あと少し……。

  今月だけでも毎日更新がんばるぞ。

 りんが上げた声に反応して一緒についてきていた面々は疑問の声を上げていた。

 その疑問は魔法使いというのは何の話かと言った類のもではなく、番長が何故といったものばかりだった。

 どうやら、博士がゲームの職業のことに関しては説明していたようだ。

 

 ただ、内容は人数制限のクエストをクリアする事で転職するアイテムがもらえると言った抽象的なものだ。

 博士がこなしたクエストはもう制限人数に達してやることは出来ないとか。

 現状で無謀な事を始められても困ると言うことで、詳細は話さなかったらしい。


 俺は、博士が話さない本当の理由は、勇者と言う職業を黙っていろと言った時と同じ気がした。

 異常事態で特別に祭り上げられるのを避けたかったんだと思う。


 科学部部室から一緒だった面々が、聞きたそうだが、怖くて言い出せない。誰か聞けよといった感じで押し付けあっていると。


「この辺はあらかた片付いたか」

 周囲を見回してモンスターの全滅を確認すると。

「敵は片付けたこっちまで来い!」

 と、俺達が来たほうと反対側に声を上げる。

 20人ほどの男女が隠れていたようだ、こちらに急いで向かって来る。

 守る人数が一気に30人を超え、護衛は番長一人しか増えていない、きついな。


 俺が一般生徒が増えたのを見て、表情を硬くしたのを見たからだろうか?

「おい、安心しろ。俺にはこれがある」

 番長が見せた腕には、なんともまがまがしい黒い腕輪があった。


 『修羅の腕輪』と言うらしい。

 高い防御力の代わりに敵を引き付け修羅の道を歩ませるものだとか……。

 敵が落としたので付けてみたは良いが、外せなくなったそうだ。

「それは呪われたアイテムだろう」と突っ込みを入れそうになったが、本人は敵を引き付ける効果を喜んでいるようだ。

 曰く「修行には丁度いい」らしい。

 ま、本人が満足しているんだが他人がどうこう言うのもあれだな。


「ちょっと待ってください、それなら正門の方に参加した方が被害が少なかったのではないでしょうか?」

 博士があの凄惨な場面を思い出したのか、顔をしかめながら問いただす。

「あの人数は面倒見切れねぇよ」

 という番長の言葉に質問を重ねていく。

 幾つか聞いたところで博士はようやく納得したようだ。

 要約すると、『修羅の腕輪』はそこまで高い効果があるわけではないらしい。

 まあ、グラウンド中から集めれるような効果があったらこの辺り一帯どころか校舎内からも大量に呼び寄せているか……。


 番長はどうやら、比較的狭い校舎裏を『修羅の腕輪』の効果で敵を集めて全滅させ、一時的な敵の空白地帯をつくる。

 そこに生徒を待たせて、先に進みまた全滅というのを繰り返して進んできたらしかった。


 確かに確実に全滅させれるならそっちの方が生徒が安全なのかもしれない。

 まあ、これ以上の規模を守るのはきつそうな方法ではあるが……。


「あおちゃん、あおちゃん」

 りんはさっきから俺の後ろに隠れたままだ。

 そのりんが何か言いたそうにしている。

 まあ、魔法使いの事について聞けといいたいのだろう。


「あの、もうひとつ疑問なのですが……何故魔法使いなのですか?」

 りんやその他の生徒達にせっつかれるように疑問を口にする。

 その答えはいたってシンプルだった。

「拳で殴れない敵を殴るためだ!」

 どういう意味だ?

 皆が同じことを思ったのだろう視線を向けるが、「そろそろ進むぞ」と言って先を進んでいく。

 番長も俺達に一般生徒の護衛を任せておけばいいと思ってるのだろう。後ろのことは気にせず進んでいく。

 


 それからは、番長一人でモンスターを虐殺していった。

 俺達はともかく、一般生徒たちはさっきまでの緊張がうそのように安心しきっていた。

 まあ、これなら問題なく学校を出られそうだ。

 俺でもそう思っていた。

 

 そんな緩んだ気持ちで進んでいた所にあいつらが出て来た。

 エレメントだ!

 肉弾戦ではあいつは倒せない。

 俺は『ファイヤー・ストーム』で一掃しようと走り出す。幸い赤いやつは居ない。


「安心しろ!こんなやつらを殴るための力だ!」

 俺が走りよろうとするのを止める。

「炎の拳!」

 それが設定した魔法名なのだろう。

 火の魔法を唱える。

 拳大の大きさの炎が生まれ、それを……握りつぶした!?

 何をしているんだあの人は!

 今もHPが緩やかに減っていっているじゃないか!


 そんな俺の疑問をあざ笑うかのように。

 燃えた拳で、エレメントを殴り倒す。


「え!?」


 その瞬間皆の心がひとつになったと思う。


 

 それ魔法使いの戦い方と違う!



りん「あおちゃん、あおちゃん。火の魔法でボォーってして」


あお「……バカな事考えてないでさっさと進むぞ!」


りん「うう、あおちゃんが意地悪だ。あ、火つけるのなんかない?」


博士「マッチ棒ならありますが……」


りん「かして~~~」


りん「これでよし、じゃあ……(シュッ)…………」


りん「あちちちち~」


りん「何か間違ってる!」


あお「お前の頭が間違ってるんだろう……」


----------------------------------------------------------------


『↓のリンクを一日一回クリックしてね~

 お願いだよ!


 火遊び禁止!! りん』

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