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勇者になってみませんか?  作者: 七瀬 優
第二章 ヒロイン登場  りん「これから私のターンだ!」  ????「ターン終了」  りん「誰だ終了させたの!」
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軍団ウルフ

まだまだ、逃げ切れません。



PS.毎日更新が結構きつくなってきました。

  更新時刻がドンドン遅くなってきた。

  なんとか今月中はがんばるぞ。

 後ろから軍団ウルフ達の追っ手が見える。

 『ファイヤー・ストーム』一発打ち込んで、で結構な数焼き払ったはずなのに、追ってきてる数はさっきより増えている。

 まずいな、殲滅しようにも敵が増える方が早い。

 これは逃げるしかない。

 ただ、全力で俺やりんが走れば逃げれるかもしれないが、博士はともかく他の人達は付いてこれないだろう。

 どうしたら……。


 考えている暇も無かった。

 うなるような息遣いに振り向くと、軍団ウルフの一匹が飛び掛ってくる。

 『銅の剣』を鼻先に叩きつけるように迎撃する。

 

 く、一瞬足を止めただけで一気に軍団ウルフ達が追いついてきた。

「あおちゃん!」

「来栖川さん!」

 りんや柏木さん達が声を上げる。

「足を止めるな! 急げ!」

 俺は大声を張り上げ、『煙だま』を叩きつけ一気に距離を離そうとする。

 煙幕でかく乱すれば多少は足を止められるだろう。

 そう思ったのだが、すぐに追いついてくる。

「煙だまでは足止めにもならないのか!?」

 くそ、『ファイヤー・ストーム』なら多少時間は稼げるが、残り回数が5回も無い。

 出来れば、行く先を塞ぐモンスターを倒すためにとっておきたい。

 他には何かあるか?

 戦って足止めは論外だ、囲まれて身動きが取れなくなる。

 かといって、何もしなければ追いつかれる。

 どうする?

 残り少なくて温存しておきたいんだが、しょうがない。

 『魔除けの聖水』を取り出し地面に叩きつける。

 軍団ウルフは辺りに飛び散った聖水を避けるように大回りする。


 多少は距離を稼げたか。

 だが、根本的な解決になって居ない。

 前方をモンスターに塞がれたら、すぐに挟撃される。

 どっちにしろ如何にかしなければならない。

 だが、どうしたら……。


「来栖川くん、走ってください」

 先頭を進んでいたはずの博士が戻ってきている。

「博士、先頭は大丈夫なんですか?」

「少々不安だが、東堂くんに任せてきた」

 前のほうを見ると先頭を突っ走りながら顔面ダイブするりんが見える。

 確かに不安だなあれは……。

「挟撃されるわけには行きませんから、これで何とかします」

 博士は肩に下げたカバンからビンをひとつ取り出し、投げつける。

「モンスターにはゲームアイテム以外効果は……」

「いや、効果はあります。ダメージを与えれないだけです」

 ビンは狙いたがわず先頭に居た軍団ウルフに直撃し中身を撒き散らす。

 と、どうだろう。

 直撃を受けたやつだけじゃなくまわりに居たやつ等も悲鳴のような鳴き声をあげながら暴れだす。

 遠くからこちらに向かっていた軍団ウルフ達も逆方向に逃げ出している。

 一体何をと思った所で、トイレを何十倍も臭くしたような酷いにおいが漂ってきた。

「くさい、なんだこれ」

 慌てて鼻をつまむ俺に、洗濯ばさみで鼻をつまんだ博士が鼻声で答えた。

「アンモニアですよ。強い刺激臭のある薬品です」

 アンモニアは解かったけど何でだ?

 俺の疑問をわかっていたように。

「犬とかが嗅覚が鋭いと言うのは良く耳にすると思いますが。先ほどの煙だまが利かなかったのを見て同じ特性があるのではと思ったのです」

 言われてみれば筋は通っている。

 まあ、正解かどうかなんて今考える暇はない。

 これで何とかなるか?


「あおちゃん~モンスターが!!」

 前のほうからりんの叫び声。

 くそ、一難去ってまた一難か!


「少し距離が出来てしまいました急ぎましょう」

「ですね」


 俺達はりん達の場所まで全速力で駆けていった。


りん「あおちゃん……くさいよ!」


あお「言うなりん」


りん「家に帰ったら香水一杯かけてあげるね!」


あお「それ……どんなにおいになるんだ?」


りん「おいしそうなのが一杯なんだよ!」


あお「………………」


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『↓のリンクを一日一回クリックしてね~

 お願いだよ!


 ころんでも負けません! りん』

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