作戦会議
学校を脱出しよう!
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「まず、目的は当然、この学校の敷地から生きて出ることです」
博士のその言葉から始まったのは作戦会議とは名ばかりの作戦通達だった。
質問、反論を受け付けずひたすら強引に進めていく。
議論するための材料が無いのと情報不足ついでに、動くなら今しかない現状を考えると妥当かもしれない。
俺達の所持アイテムの確認のあと、作戦の説明を開始した。
学校の裏門から脱出する。
フェンスを破っての突破など、門以外の場所からの脱出は無理だと判断し諦める。
博士は突破の前に『しーちゃん』がそれを試して失敗したと推測したからだ。
確かに言われてみれば、フェンスを破ろうとしていたようにも見える。
失敗して信号弾をあげたといわれれば一応の納得は出来る。
裏門までいく具体的な手順だが……。
俺とりんで火災救助袋を使い旧校舎の外へ降りる。
みんなが降りるまでその場を確保。(魔除けの聖水使用)
敵が集まってきて包囲されそうになった場合、確保を諦め降りたメンバーで脱出を試みる。(煙だま使用)
その後は、敵を出来る限り避け、適宜、撃破、煙だまや魔除けの聖水での逃亡を行い裏門を目指す。
作戦と言っても、旧校舎から外に迅速に脱出する手順を決めただけで、他はノープランだった。
まあ、情報が無いから決めようが無いともいえるが……。
裏門を守ってるBOSSの事に言及しなかったのは、『さやちゃん』達と同じ方法しかないと感じているからだろうか?
その後、他の生徒達から色々文句や疑問が出たが、
「一緒についてくるか此処にとどまるかは各自で自由に決めてほしい。ついて来る人は5分で準備してくれ」
と言って、準備を始めてしまった。
俺やりんは準備と言っても特に何もすることが無かったので、アイテムを配った。
一人『やくそう』を1個と、『布の服』を2枚ずつだ。
此処に来てりんが買い込んだ『布の服』が役に立った。
りんはコレクションを取られるのに泣きそうになっていたが、今度一緒に買いに行ってやると言う事で納得させた。
なんか、やばい約束をした気はするが、それも生きて脱出できてからの話だ。
まずは脱出を考えよう。
渡した『布の服』のうち一枚はみんな服の上から着た。
今は格好がどうとか言っている暇は無い。
もう一枚はモップの先に巻きつけたり、棒の先に巻きつけたりして即席の武器にして使う。
スライムにぶつけた看板などが一瞬でとかされたのに比べて、『布の服』でもゲームアイテムなら攻撃を受けてもとかされる事が無かったからだ。
威力は心もとないが攻撃を牽制するぐらいには使えるだろう。
――5分後。
「では、作戦を開始しましょう。皆で生きて学校をでましょう!」
「「「「お~~~!」」」」
その掛け声と共に俺は3階の部室から筒状の火災救助袋を使い滑り降りていく。
りんや柏木さん、博士に他の人たち、絶対にみんなで学校を出るんだ!
りん「家に帰ったらお菓子をいっぱい食べるんだ!」
男子生徒1「生きて帰ったら、あの子に告白するんだ!」
男子生徒2「俺、戦いが終わったら故郷で結婚するんだ!」
あお「死亡フラグっぽいからやめろ! 縁起でもない!」
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