重い現実
正門を突破せよ!
PS.毎日更新もそろそろ4週目!
その後の戦闘は凄惨なものとなった。
敵をひきつけてた『さやちゃん』達は煙だまを使って包囲を突破する。
そのまま一直線に、正門前の巨大ゴーレムに向う。
彼女達は途中で遭遇する獣型のモンスターや砂の塊モンスターを切り裂きながら突き進む。
そこから先は作戦もなにもない強行突破だった。
『さやちゃん』が手にした刀で巨大ゴーレムの足にきりつけ。
『しーちゃん』が巨大ゴーレムの目の辺りに何かを投擲し注意をひきつけ、彼女のすばやさでかく乱し。
『まーちゃん』がアイテムで回復と遠距離攻撃を担当して戦った。
最初に巨大ゴーレムをひきつけて正門から離せないかためしたようだが、まったく動く様子を見せず間合いに入るのをひたすら待ちに徹していた。
当然正門前は全て間合いの中だ。
そうなってはもう、最後の手段しかなかったのだ。
戦ってる3人は比較的優先的に狙われる。
それを利用し生徒達は、巨大ゴーレムの攻撃の隙を縫って正門を走りぬけ学校の敷地を出る。
巨大な足による踏み付けや、拳で殴りつけるなど比較的単調で攻撃速度が遅いのと、広範囲を対象の魔法のような攻撃が無かったことも幸いした。
結構な数の生徒を脱出させることに成功する。
ただ、正門までにたどり着けずにやれられるもの、不幸にも巨大ゴーレム攻撃の対象になったもの、攻撃の余波を受けたものなど、少なくない数の生徒がやられた。
時間にして10分ぐらいだろうか、逃げてきていた最後の生徒が正門を突破すると、巨大ゴーレムと激闘を続けていた3人も離脱していった。
結局、半数以上脱出できたようだった。
ただし、犠牲は1/3はくだらなかった。
これを多いと見るか少ないと見るかは微妙な所だろう。
科学部部室でその様子を見ていた生徒達は泣き崩れるもの、顔面を蒼白にして立ち尽くすもの、自暴自棄になって逃げ出そうとするものなどパニック手前になっていた。
「何であんな無茶なことをしたんだ!?」
「○○さん! いやーーー」
「このままじゃ、次は俺達がやられる!」
「困りましたこれでは……。今が逃げる最後のチャンスだと思うのですが……」
博士の顔からはあせりの色がうかがえる。
確かに、あれでけ派手な脱出をやったせいだろう、正門前にはモンスターが相当数集まっていた。
逆に言えば他が普通より手薄になっているということだ。
確かに別の出入り口から逃げるなら今しかない。
「かたきうちだよ! とむらいがっせんなんだよ!」
りんが叫び声をあげると、追随しようとする生徒が居る。
思わずりんを張り倒す。
ズゴン
思わず力が入りすぎたのかものすごい音がして部室に静寂が訪れる。
その静寂を利用して、博士が手を叩いて注目を集める。
「今から、学校から逃げ出す為の作戦を始めます。時間が無いので聞き漏らさないように!」
強引に作戦会議を始めるのだった。
りん「…………」
博士「**************************」
逃げ出した生徒達「****************」
あお「****************」
りん「…………」
りん「私……放置?」
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みんなが……。 りん』




