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勇者になってみませんか?  作者: 七瀬 優
第二章 ヒロイン登場  りん「これから私のターンだ!」  ????「ターン終了」  りん「誰だ終了させたの!」
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すっご~い

イベント発生?



PS.毎日更新継続中

 校門前でモンスターに囲まれてる少女。

 良く見ると……

「あ、飴くれた人だ~」

 巫女服に薙刀を持ったその姿からすぐにはわからなかったが、りんの一言で理解する。

 和宮さんだった。

 あと、飴くれた人って呼び方いい加減ひどくないか、りん?

「助けなきゃ!」

 確かにそうだが……なんだ彼女の表情は。

 特に悲壮感とか、危機感とか、恐怖感とか、の負の感情が見られない。

 ひたすらマイペースなのか? それとも、危機感を抱くような場面ではないと思っているのか?

「あおちゃん、早くしないと!」

 りんは俺が動かないのでせかしてくる、だか……。

「りん、まて!」

 そこで和宮さんが動いた。

「双龍の~~舞~~~~」

 ゆったりとした様子で彼女は薙刀を振り回す。

 鋭い動きというイメージは無いのだが……。

 やすやすと敵を切り裂いていく。

 良く見ると、炎と水の……あれは龍か?

 二匹の龍が刃の軌跡を追随していく。

 本来物理攻撃では切り裂けないはずのエレメント達も切り裂いていく。

 もしやあれは、スキルなのか?

 見た目から考えると火と水の属性を併せ持ってるんだろうか?

 となると、俺やりんと同じく『職業の証』を持ったプレイヤーなのか?


「すご~い、一撃だ~」

 りんは無邪気に喜んでいる。

 その声にモンスターを一掃して一息つこうとしてた和宮さんがこちらにゆっくりと目を向ける。

「あらあら~ここは~危ないですよ~」

 そんな彼女にりんは近づいていくと

「すごい! すごい! 今のどうやったの?」

 なんて話しかけている。


 ほんとに、俺達が苦戦していた相手にあれほどあっさり勝つなんてどんなレベルなんだ?

 そう思った俺は『調べる』のスキルで彼女を調べてみる。


 あやの

 巫女Lv76

 HP638/652

 MP768/852

 SP587/712


 表示されたステータスに驚いた。

 Lv76とか桁が違いすぎる。

 それに巫女? あのHPの一覧で売られてた職業には無かったはずだぞ。

 あと、SPってなんだ?最大値と現在値の表示があるからスキルポインのSPじゃないよな?


 なんて彼女の簡易ステータスを見て驚いていると、そのステータス表示を見上げながら、

「あらあら~こまりました~プレイヤーの方だったのですか~」

 などと困った様子を……いや、マイペースにのほほんとした表情のままだ。

「わ! 巫女さんだ~~~」

 りんはステータスの表示を見て何か喜んでいる。

 お前、巫女って何かわかってるのか?


「どうしましょ~プレイヤーの方とには~干渉しないように~といわれているのですが~」

 和宮さんは和宮さんでマイペースに、そんな事をつぶやいている。

 うん? 干渉? それに”いわれる”? プレイヤーの方?

 なんか彼女のつぶやきに自分はプレイヤーではないかのようなニアンスを感じる。

 

「それそれ、かして~」

 りんは和宮さんの薙刀にべたべた触っている。

「どうしましょ~」

 和宮さんはそんなりんの様子にも動じずに何事か考えている。

「……儀式…………正…………システム…………見られ……」

 うん、良く聞き取れないが、彼女のつぶやきの”システム”という言葉が気になった。

 システム……システム……。

 システムを気にするユーザーではない存在……。

 そこで俺はそんな存在にひとつ思い当たる。

「あんた、GMか?」

「GM? あおちゃんそれ何?」

 まあ、りんはいつもどおりだな。

「あらら? また、いわれました~GMってなんなんでしょう~?」

 和宮さんがのんびりとした様子で俺の言葉に反応した。

 


 GM、ゲームマスターとは……

 MMORPGなどで、管理運営を行う側の人間だ。

 細かい役割はゲームによって結構違ったりもするけれど……。

 ざっくり言うと、ゲームの円滑な進行のために働いている。



 なんてめちゃくちゃ大雑把な説明になったのだが、

「管理運営ですか~管理という意味では~そうなのかもしれません~」

「私はちんぷんかんぷんだよ~」

 うん、りんには元々説明しようとしてない。


「ところで、ここで何をしてたんだ?」

 いまいち正体がつかめないので、切り口を変えてみる。

「ああ~そうでした~いそいでいるんでした~」

 え? 急いでいたのか?


 そのまま、校舎の方に入っていこうとする和宮さんをりんが追いかける。

「私も手伝うよ~」

 って、りん何をするのかまだわかってないだろう。

「あらあら~困りました~あんまり干渉すると~怒られてしまうのですが~任務に支障をきたすという事にしましょうか~」

 うん、もう手遅れだと思うのは気のせいだろうか?


 和宮さんは薙刀を地面に突きつけ、

「…………弱きもの……壁に…………封印……」

 と、なにやらつぶやいてそのまま校門をくぐって行く。


「まって~私も~フギャ!」

 りんが学校と道路の境界線上の空間で潰れていた。

「りん、ついに立ちながら転ぶ芸まで覚えたのか?」

「違うよ~なんか見えない壁があるんだよ~」

 壁? おれはその言葉に慎重に近づいていくそして、指先が見えない何かに触れる。

「確かに何かあるな」

「でも、さっき、あの人普通に通ったよ~」

 言われてみればそうだ、何で彼女の時は……。

 そういえば、何かつぶやいていたな。

 弱きものがどうとか、壁がどうとか、封印が……。

 まさか……弱いと通れない壁でも作られたのか!?

「どうしよう? 助けに行けないよ~」


「りん今日は諦めて帰るぞ」

 この封印を突破するのは無理そうだし、もし行けても……。

「ええええ~あの人置いていくの?」

「さっきの和宮さんのレベル見ただろう、俺達じゃ足手まといだ」

「あ……足手まとい……」

 りんはその言葉にすごいショックを受けたようで、それきり静かになった。

 そのまま二人で家に戻る。

 途中に出た敵とは交戦する気も起きずすべて逃げた。



 今日は色々な謎が増えた。

 しかしまあ、今最も必要なのは……。

「おやつの時間だ~」

 違うだろう、りん……。

 

 俺達はもっとレベリングして強くならなくちゃいけないんだ!

りん「その後、彼女の姿を見たものは居なかった……」


あお「なに、縁起でもないこと言っているんだ!」


りん「え? 漫画とかだと、よくあるよ~」


あお「だから縁起が悪いんだ!」


りん「そうなのか~解かったよ。で、あおちゃん縁起が悪いって何?」


あお「…………」


りん「…………」


----------------------------------------------------------------


りん「まーちゃんが、飴玉とどけてくれたよ~お駄賃なんって~」


りん「甘くて、おいし~~」


りん「…………あ、忘れる所だった!」


りん「↓のリンクを一日一回クリックしてね~お願いだよ~」


りん「私、今度はポテチが欲しいな~」


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