夜のモンスター
夜はモンスターの時間です。
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俺達はその後、準備を整えた。
まずは家で……。
俺はいつもどおり、PCでステータス画面を確認する。
りんは、おやつの確認をする。
次にいつもの自販機で……。
俺は消耗品の補給。
所持限界とそれぞれの個数の兼ね合いに頭を悩ませる。
りんは装備品の確認。
デザインと色、コーティネートに頭を悩ませる。
って、待てりん『やくそう』捨てて『布の服』を持って行こうとするな!
『布の服』なんて何枚もいらない!
「え~大事な私のコレクションだよ~」
だったら、戦いに持ってくるな!
このゲームでのアイテム所持というのはどうやら一定の容量があるらしい。
一定の容量までなら出したい時にイメージすれば瞬時に出るような空間に収納される感じだ。
それ以上のアイテムを持とうとすると……。
今のりん見たく、リュックサックや大きなかばん等に普通の荷物として持ち運ぶことになるらしい。
まあ、りんは荷物もちに徹した方が役に立つのか?
もう少しりんの荷物に『やくそう』を追加しておこう。
まあ、紆余曲折あったが、準備はちゃんとできたはず。
若干の不安がぬぐえないのはなぜだ?
そして、夕飯を家で取ったあと、俺達は出発した。
日は完全に落ちているが、街頭や家からもれる光などでそれなりに視界はきく。
まあ、モンスターの発見もそうそう遅れはしないだろう。
そこには少し安心した。
という訳で、出発してしばらくは、特に敵も出現しなかった。
出始めたのは学校まで大分近づいてからだった。
それも俺達が見たことの無いモンスターばかりだ。
それなりに強くて癖があるモンスターばかりで結構苦戦する。
キラーマウス、ネズミ型のモンスターだったり。
「うわ~ねずみさんだ~~えい! えい! 全然当たらないよ、あおちゃん~」
漆黒の影、自分達の影や電信柱の影などの中から突然襲いかかられたり。
「うわ~影が襲ってきた~なんで? なんで? 触れないのに叩かれると痛いよ~」
ゴブリン、まあRPGの定番だな……が棍棒を振り下ろしてきたり。
「変なやつがきた~~~あぶないよ、それ!」
レベル上げが功を奏してまあ、戦っていける。
ある一種類のモンスター以外は……。
「うわ~~~赤いのまた出てきた~」
「りん、逃げるぞ!」
そこにはエレメント系のモンスターで、何色か居るうちの赤色のやつだった。
名前はレッドエレメント。
こいつが一番の曲者だった。
エレメントとは……それぞれの属性の色の光を放つ球体で、物理攻撃が一切通用しないのだ。
つまりこちらが攻撃するとすると現状魔法しか手段がない。
MP回復手段が寝ることしかない現状、MPが雑魚でガンガン減っていくのもきつかったのだが……。
それぞれの属性には弱点と耐性が設定されているというのが一番問題だった。
まあ、率直にいうと、レッドエレメントに火の属性の魔法を使うと回復するのだ。
そして、俺達に使える攻撃魔法は俺の火の属性のものしかない。
結論として、俺達に倒す手段が無い敵なのだ。
必然ひたすら逃げまくることになる。
敵が複数で出現しても1体でも奴がいたらいたら逃げ出す。
これは、学校に出現するモンスターを退治する以前の問題かもしれないな。
それでも、学校の様子だけは見ておきたくて進むことにした。
学校に近づくにつれて同時に出る敵の数も多くなり、殆ど逃げ回るような状況になっていた。
「あおちゃん~にげてばっかりだよ~」
りんが文句を言うがどうしようもない。
彼女の口に『やくそう』を突っ込んで先に進む。
「これ、おいしくないよ~」
なんて顔をしかめるのも解からないでもないな、本当にまずいから……『やくそう』は……。
そして、やっとたどり着いた校門前には……
大量のモンスターに囲まれた一人の少女が居た。
りん「やくそう、まずいよ~」
あお「HP回復のためだ我慢して食べなさい!」
りん「魔法で回復してよ~シュワワーって」
あお「MP節約だ、やくそうで我慢しろ!」
りん「苦いよ~、まずいよ~、おいしくないよ~」
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