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勇者になってみませんか?  作者: 七瀬 優
プロローグ
3/75

スキル取得

 Lv3への道は険しそうだ。まあ、のんびりとレベリングをして行く事にしよう。

 あれ?何か大事な事を忘れてる気がする。何だろう?

 う~ん。何だった?喉に物が引っかかったような感じでスッキリしない。なんだった?そもそも、何でレベリングなんてはじめたんだった?

 ………………。

「ああああああああ」

 そうだ、スキルだ!スキル取得のためにSPを取得しようとしたんだ!


 SP:1 

 

 おお!ちゃんと増えてる。スキルが取れる!!

 早速スキルを取ろう。

 コマンド→スキル


・剣装備

・鎧装備

・火魔法1

・回復魔法1


 の四つだ。スキル名の表示がボタンに変化してる。

 たぶん、ボタンを押せば取得できるのだろう。さて、どれを取ろう?

 

・剣装備

 剣道部やフェンシング部とかじゃないから、そもそも剣なんて持ったことがない(竹刀が剣の範疇かは疑問だけど)。

 体育の授業でも選択で取ったことすらないからな。唯一それっぽいものを持ったことあるとしたら、観光地のお土産の木刀くらいか……。

 よし、剣装備は却下。


・鎧装備

 鎧なんてますます着たことがない。服が鎧に含まれるならともかく。そもそも、防御力があっても何から防御するんだ!?

 これも却下。


・火魔法1

 本命その1。

 魔法!使えるのなら一度使ってみたい。ただ、使えても実生活では使い道なさそうだよな……。ライターいらず?

 まあ、これは保留。


・回復魔法1

 本命その2。

 同じく、使ってみたい。こっちは実生活でも怪我とか治せて便利そう。

 

 魔法取得はいいとして、どちらにするか?火と回復どっちがいいだろう?

 う~ん悩む。

 やっぱり、回復魔法の方が役に立つか。火魔法を取っても火事を起こすだけだろうし。

 魔法を試しに使ってみればこの勇者の証の効果が本物かどうかも解るだろうし。

 よし!回復魔法にしよう。

 『回復魔法1』のボタンをクリック。

 

 『回復魔法1を取得します。SP1消費しますよろしいですか?(残りSP0)』


 ・はい

 ・いいえ


 『はい』をクリッ……。まてよ回復魔法はどうやって試すんだ?

 HPを減らしてHPが回復するかどうかで試すのはダメだな、この画面上の数値の変化でしかない。

 じゃあ、実際に怪我して治るかどうか試すか?

 机の引き出しからカッターナイフを取り出す。

 チキチキチキ

 カッターの刃を出す。

 左手の親指の先に刃をあてる。

 ふと、どのくらいの傷を負ったらHPが減るのか疑問に思った。MHP15だからHP1減るって事は、1/15殺し?半殺しよりはましだけど、結構大怪我しないとだめなのでは?

 魔法を試してみるために大怪我しました。魔法が効きませんでしたとか、バカだなまるっきり。

 決して痛いのが怖いとかじゃないよ。

 うん、違う。

 回復魔法が効かないかもしれないのに怪我をわざわざ負うのがバカってだけだ。

 痛いのが怖いんじゃないよ。


 よし、紆余曲折はあったが、火魔法を取得することに決まった。

 『火魔法1』のボタンをクリック。

 『火魔法1を取得します。SP消費しますよろしいですか?(残りSP0)』

 『はい』をクリック。


 『火魔法1のスキルを取得した。火・単体小の魔法を覚えた。』


 おお~~火属性の魔法を覚えたぞ!

 ただ、なんかスキルの時から少し気になっていたが、名前が微妙だよな機械的なネーミングというか……。

 戦闘中に火・単体小とか唱えてもなんかな~。ファイヤーとかフレイムとかもうちょっとマシな名前をつけれなかったんだろうか?

 ………………。

 …………。

 ……。 

 で?

 どうやって使うの?

 なんか、また同じパターンだな。はぁ。マニュアルがほしい。

 まずは、

「火・単た……」

 って、もし万が一部屋の中で発動したら火事じゃないか。

 ベランダに出て、ううう冷えるなこんな時こそ火がほしい。

「火・単体小」

 と小さな声で唱えながら手を空に向ける。


 シーン


 深夜2時を過ぎた街は本当に静かだな。

 はぁ、本当にどうやって使うんだろう?

 まあ、でも、今回はもうひとつ心当たりがある。

 コマンド→魔法


・火・単体小

・????

・????


 魔法が3つ増えていた。そのうち2つは『????』で使えそうに無いが……。

 まあ、『火・単体小』をクリック。

 ってやばい今発動したら火事じゃないか。と思ったけど、特に何も発動せず項目が2つ表示される。

 

・魔法発動設定

・呪文設定


 魔法を使うための設定っぽいのがあるな。

 『魔法発動設定』をクリック。

 

・魔法発動待機(NG)


 う~ん、設定項目はひとつか、そのうち増えるのかもしれないな。

 『魔法発動待機(NG)』をクリック。


 『魔法発動待機状態に変更しますよろしいですか?』

 『はい』っと。よしこれで使えるのかな?

 もう一度ベランダに出て、さっきと同じように空に手を向けて……。

 「火・単体小」と小さく唱える。

 体から何か抜けていくような感覚がある。

 おお、今度こそせい…………。

 …………。

 ……。

 めんどうくさい、寝よう。


 ベランダの窓しめ……。

 めんどうくさい。


 歯磨き……。

 めんどうくさい。


 部屋の電気……。

 めんどうくさい。


 PC……。

 めんどうくさい。


 PCの画面に

 『消費MP不足で魔法発動失敗しました。消費MP5(MP1*5)』

 とあったような気が……めんどうくさい。



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