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勇者になってみませんか?  作者: 七瀬 優
第一章 名称未定 りん「りんの大冒険がいいよ!」
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効率の良いレベリング?

 ふぁ~よく寝た。

 今何時だ? そう思って時計を見てみる。

 午後4時だ。

 うそ、休みだからってここまで寝過ごすなんて……。

 あわてて飛び起きようとしたところで、りんがベッドにもたれかかるように寝ているのを見つける。


 周りには漫画やらサインペンやら油性ペンやらが転がっていた。

 お絵かきでもしてたのか? 写生やスケッチと言ったイメージがわかないのはりんの、りんたる所以だろう。

 とそこで思い出す。

 ああ、そうかレベリングのためにMP0まで魔法を使ったんだったな。

 たしか、あの時は朝食後すぐだったから、午前8時前後と言ったところか。

 今午後四時だから丁度8時間か。

 

 ちょっとトイレによってからPCでステータスを確認する。

 


 名前:来栖川 葵

 職業:勇者Lv7

 性別:男


 HP :52/52

 MP :30/30

 SP :8

 EXP :241/330(経験値取得履歴)

 力 :7

 体力:9

 知力:9

 魔力:7

 速度:8

 幸運:7



 MPもちゃんと回復しているな。

 それにレベルも上がってる。

 やっぱり魔法の無駄打ちが今のところ効率がいいな。

 あと、『経験値取得履歴』も確認。


 『回復魔法・小』魔法発動(取得経験値 2/回)+96P


 +96Pだから48回分か……。

 あれ?最大MPは30で今でさえ最大30回のはずだよな?

 なんで48回も使えた?

 …………。

 もしかして、レベルUPと同時にMP最大値まで回復してるのか!?

 そうなるとつじつまが合うな。

 たぶん、そうなんだろう。

 ただ、念のため、HPとMPが全快するかどうかは次のレベルUPでちゃんと確認しておこう。

 もし、危険な状態の時にレベルUPの回復見越して回復しなかったとかだと悲惨だからな。


 レベリング効率は今のところレベルUPの件を別にすると8時間で60Pか……。

 8時間勉強して8Pよりは遥かにマシだけど、もう少し増やせないものか。

 なにかないだろうか……。

 …………。


「あおちゃん……起きろ~……むにゃむにゃ……起きないと……ケーキが食べられ……」

 りんの寝言が聞こえてきた。

 何の夢を見てるんだか……。

 あと、ベッドにもたれかかったまま寝るとか起きた時に体が痛くなりそうだから、床に布団を持ってきて寝かせてやる。

 こいつは、よくもまあこれだけ眠れるな。

 夜寝れなくなるといけないから起こした(・・・・)方がいいのだろうか?


 起こす(・・・)……ああ、その手があったか。

 8時間も寝続けなくても途中で目覚ましか何かで起きればもっと稼げるかもしれない。

 早速やってみよう。

 

 まず、目覚ましを1時間後にセットして魔法を使う。

 回、回、回……回……回。

 そのままベッドに倒れこむ。

 布団をかぶるのも面倒だ……。

 おやすみなさい。



 実験は1時間、2時間、4時間と試してみた。


 1度目起きた時は、りんの周りにポテチの袋がいくつも散乱していた。

 人が寝てるのをいい事に、食べまくってたな。


 2度目に起きた時は部屋にりんはいなかった、たぶんリビングでテレビでも見てたのだろう。

 部屋を散らかしたままにするなよなりん。


 3度目の時には、漫画が大量に散乱していた。

 ちゃんと片付けろよりん。

 


 結果、MPはそれぞれ3P、5P、11Pと回復した。

 8時間で30Pと考えると1時間分で3.7~3.8P。

 回復効率は大分落ちていた。

 やっぱり、そんなにうまい話はないんだな。


 そんな感じで考えていたが、グーっとお腹がなる。

 時計をみたら、午後11時を回っている。

 さすがに朝食から何も食べてないからお腹が減っていた。

 りんの奴はなにか食べたんだろうか?

 ポテチでお腹を膨らませたのか?

 そんな事してると太るぞ、りん。


 1階のリビングに下りていくと、

「あおちゃん~おなかすいたよ~」

 ソワーの上でぐったりとしていた。

 周りのお菓子の空き袋を見る限り相当食べてるように思えるんだが……。

 まあ、俺も昼飯? 夕飯になるのか? を食べに来たので。

「おう、今から飯作るぞ」

「やった~~~」

 りんはうれしそうに飛び跳ねる。

 さっきまでのへたった様子はなんだったんだ? まだまだ元気そうだな。

「料理ぐらい、自分で作ったらどうなんだ? 曲がりなりにも女子なんだろう?」

 という言葉が一瞬でかかったが、おぞましい料理が出来上がったりしたら酷い目にあうのは俺なので、あわてて飲み込む。

「早速作るか~」

「早く食べたいな~」

 

 3分クッキングにするといったら、りんに猛抗議を受けた。

 結局手早くカレーライスを作った。

 それなりにおいしく出来て、「このカレーおいしいよあおちゃん!」とりんにも好評だった。

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