第97話 立場の違い 考え方の違い
放課後。
クレイリアと遊びに行く約束をしたレーヴタイン組の皆は、揃って正門に向かった。
一応皆には「接待の心得」を伝えておいた。
とはいえミカも接待などしたことはないので、精々クレイリアをもてなす心の準備として、なるべく笑顔でいるようになどを再確認しただけだ。
あからさまに肩を落としたりして、得することなど何もない。
気持ちよく王都の散策を楽しんでもらおう、というだけである。
というか、子供にそれ以上を求めるなって話だ。
仕事ではない。あくまで友人として付き合っているだけなのだから。
正門に着くと、そこにはレーヴタイン家の騎士がずらりと並んでいた。
その数、二十人以上。
クレイリアが近づくと、一斉に敬礼で出迎えた。
事情を知らない周りの学院生が、「何があった?」「どうしたの?」と目を丸くしている。
「お疲れ様でした、クレイリア様。 準備は整ってございます。」
騎士たちの前に立っていた騎士隊長が敬礼を解き、クレイリアの前に進み出て報告する。
この人は確か、ヴィローネの騒ぎの時にいろいろと話をした騎士隊長だったか。
クレイリア脱走の不始末は、厳重注意で済んだんだっけ。
「ご苦労でした、ムスタージフ。 急な変更によく対応してくれました。 ありがとう。」
「はっ!」
クレイリアの労いの言葉に、ムスタージフが姿勢を正して応える。
そんな様子を何となく見ていたミカに、ムスタージフが小さくちょいちょいと手招きをする。
クレイリアはそれには気づかず、居並ぶ騎士たちに声をかけている。
(んん?)
何だろうとムスタージフの傍まで行くと、しゃがみ込んでミカにこそこそと耳打ちする。
「……ミカ君、こういうのは困るよ。 クレイリア様は喜ばれているようだが、我々にも都合があってだねえ……。」
ムスタージフが困り顔で訴えてくる。
何でも、急な市街地での警護のために、非番だった騎士にも緊急招集をかけ対応したのだとか。
いや、知らんがな。
ていうか、俺のせいじゃねーし。
「一応、護衛についていた騎士にも確認しましたが?」
「我々ではクレイリア様を止められんのだよ。 そういうのは、君が止めてくれないと……。」
それこそ知らんがな。
何で俺が止める係みたいになってんの?
「侯爵家に、クレイリアを止められる人はいないんですか?」
ミカが聞くと、ムスタージフが渋面になる。
どうやらいないらしい。
「サーベンジールから、お目付け役とか連れて来られないんですか?」
ムスタージフが力なく首を振る。
「これまでは、そういう役目をヴィローネが担っていたんだよ……。」
単なる主従関係ではなく、クレイリアの内面にまで踏み込める者は少ない。
スケジュールの管理や生活を整えることは使用人たちでもできるが、諫めたりするようなことはできない。
現在別邸の管理を任されている家政婦も、クレイリア個人との関係が強く結ばれているわけではないそうだ。
「という訳で、これからはミカ君が――――。」
「無理ですよ。 何言ってるんですか。」
「そこを何とか頼む。 君ならクレイリア様を諫められる。」
ムスタージフがミカに頼み込んでくる。
というか、ムスタージフの態度がおかしい。
何でこんなに俺のこと信用してるんだ?
(ヴィローネの騒ぎで顔を合わせただけなのに、あの時とは随分態度が違うんだけど……。)
訳が分からん。
ミカがじぃー……とムスタージフを見ると、ムスタージフも真剣な顔になる。
「君はどうやら、閣下からも信頼を得ているようだ。 それに、ヴィローネの助命嘆願のこともある。 ……だから、私も君を信頼することにした。」
そんなことを言ってくる。
ヴィローネのことでサーベンジールに戻った時に、侯爵と話でもしてきたか。
それとも、ミカの助命嘆願で侯爵が変意したことで、ムスタージフの考えも変わったのか。
(どっちにしても、面倒なことに変わりはないけどな。)
ミカはがっくりと肩を落とす。
貴族家との関りなど最低限にしたいのに、少しずつ接点が増えていく。
だが、ムスタージフとの”繋がり”は、今後の役に立つかもしれない。
少なくとも、今回のようなことが起きた場合に、侯爵家側の見解を確認することができるようになる。
ミカが実際に止める役になるかどうかはともかく、侯爵家側の見解を知れるのは大きな材料にはなる。
今後の学院生活を考えると、あった方がいい”繋がり”だろう。
「……はぁ……現場の護衛騎士にちゃんと言っておいてください。 パイプ役が機能しないんじゃ、結局は今日みたいなことになりますよ?」
「おお、やってくれるか! 分かっている、騎士たちにはよく言っておく。」
「……あと、過度に期待しないでください。 ほんと、無茶言ってるの分かってるんですか?」
「う、うむ。 分かっている。」
ほんとかよ。
ミカとムスタージフの密約がこっそりと結ばれた時、騎士たちに声をかけていたクレイリアが戻ってきた。
「何をしているのですか、ミカ?」
「別に何でもないよ。 軽く今日の打ち合わせを、ね。」
「その通りです、クレイリア様。 それでは、ミカ君。 これからよろしく、な。」
「はいはい……。」
ミカが肩を竦めると、ムスタージフが騎士たちに指示を出す。
あっという間に八人の騎士にミカたちレーヴタイン組は囲まれ、ムスタージフがクレイリアの傍に控える。
そして、他の騎士たちは遠巻きにこちらを囲むように散開する。
厳重すぎる警護に、少しだけ引いてしまう。
(これで遊びに行くって、どこの大スター様だよ。)
まるでワイドショーで見るような、ボディーガードに警護されながら買い物に出掛けるスターのようだ。
レーヴタイン組の皆も、驚いた顔をしている。
「とりあえず、こんな所にいつまでも居てもしょうがない。 邪魔になるし、何か食べに行こう。」
ミカがそう言うと、皆も現実に引き戻されたのか、空腹なのを思い出したようだ。
今日は土の日なので学院の食堂は開いていない。
なので、いつもなら寮で昼食を摂るのだが、クレイリアはそうもいかない。
まずはどこかで買い食いでも何でもして、お腹を満たしたい。
「それでしたら、ミカ。 私の方で良いお店を予約しておきましt――――。」
「却下。」
「なぜですか!?」
ミカの無情な即断に、クレイリアがショックを受ける。
皆には接待の心得などと言いはしたが、これは無理だ。
ミカは特大の溜息をつく。
「……聞くだけは聞いてあげる。 どんな店?」
ミカは半目になりながら、クレイリアにお店の詳細を尋ねる。
「それは勿論、王都でも五指に入る素晴らしいお店です! 本来なら予約だけで三カ月先まで埋まっているところを、無理を言って用意させましたわ。 皆と一緒に出掛ける、初めての記念に相応しい――――。」
「行ける訳ないだろ、そんな店。」
平民舐めんな。
そんな店でメシ食って、味なんか分かる訳ないだろ。
しかも、三カ月先まで予約で埋まってるのを、無理に用意させただぁ!?
それって、侯爵家の名前を使って、だよな。
ミカは苛立ちを隠そうともせずに考え込む。
(無理矢理割り込んでおいて、更にキャンセルなんかしたらもっと店に迷惑がかかる……。 でも、そんな風に用意したものを俺たちが喜ぶなんて、間違ってもクレイリアに憶えさせる訳にはいかない。)
ミカはムスタージフを見上げる。
ムスタージフもミカの考えてることが分かっているのか、重い表情をしていた。
「予約は、八人ですか?」
クレイリアとレーヴタイン組だよな?
「ああ、そうだ。」
「すぐに代わりの人を八人向かわせてください。 絶対にキャンセルはしないで。 これ以上、そのお店に迷惑をかけないように計らってください。 そして、迷惑をかけたことをよく謝って。」
「分かった。」
ミカの指示で、すぐにムスタージフが一人の騎士に指示を出す。
本来ならクレイリアの護衛騎士、それも隊長がミカの指示で動いていい訳ないだろう。
だが、ムスタージフも分かっていたのだ。店に多大な迷惑をかけることを。
分かっていて、それでも実行した。
クレイリアの命令だから。
店に謝るのも、本来なら本人が謝ることだろうが、止めなかった侯爵家の連中も同罪だ。
とにかく、誰かがこの不始末で頭を下げなくてはなるまい。
「あの……、ミカ……。」
クレイリアが不安そうな目でミカを見つめる。
ここで叱り飛ばすのは簡単だ。
何でこんな馬鹿なことをしたんだと、感情のままに言うのは簡単なことだろう。
だけど、それをクレイリアにぶつけるのは酷だと思う。
クレイリアは知らないのだから。
(何でも望んだことを周りが叶えることが当たり前で、そうやって育ってきたんだ。 教わってもいないことを『何でこんなことも知らないんだ』と責めるのは可哀想だろう。)
自分の持つ権力……、正確には侯爵の権力を借りているだけだが、その影響力をきっと考えたこともないのだろう。
それはクレイリアが生まれた時に、すでに持っていた力だから。
だけど、平民であるミカたちと友人でありたいなら、これからクレイリアが知らなければならないことは多い。
ミカはクレイリアに笑いかける。
「今日は僕の選んだ店でいい? ちょっと歩くことになるけど。」
「はい……。」
クレイリアはきっと、自分が何かしてしまったのだと気づいているだろう。
だけど、具体的に何が失敗だったのかまでは気づいていないようだ。
「クレイリア。」
「……はい。」
クレイリアは落ち込んだ表情をしている。
きっとクレイリアは、説明すればきちんと分かってくれる子だ。
だけど、折角これから遊びに行くのに、こんな所で延々と説明する訳にはいかない。
「帰ったら、ムスタージフさんに聞いてごらん。 彼はちゃんと分かってるだろうから。」
「……はい。」
クレイリアは今にも泣きそうだ。
ミカはクレイリアの手を取る。
「あの……、ミカ……。」
「ほら行くよ。 僕、お腹空いちゃった。」
クレイリアが驚いた顔をするが、ミカは構わず歩き出す。
(このまま気まずくなるのも可哀想だし。 怒ってるわけじゃないんだって、態度で見せてあげないと不安になっちゃうよな。)
そうして歩き出したミカに、レーヴタイン組と護衛騎士が、二十人近い集団となって動き出す。
(さすがに大所帯過ぎるだろ。 気軽に遊びに行く人数じゃないぞ。 この人数での移動は。)
もし今後も遊びに行くなら、護衛騎士の方も少し対応を考えてもらわないと困るな。
そんなことを考えながら、ミカは第二外壁に向かって歩いて行った。
ミカたちは王都の南東の大通りを歩いていた。
「うわぁー……。」
リムリーシェが頻りに、きょろきょろと通りに並んだ店を見ている。
レーヴタイン組の皆も似たような感じで、ミカにとっては見慣れた街並みだが、皆は初めて王都の中に入ったようだ。
クレイリアも学院への通学は南東の大通りを通っているが、普段は馬車の窓も閉めているので、あまり街並みを眺めたことはないそうだ。
人通りは結構あるが、サーベンジールのような混雑の仕方ではないので、大所帯の移動でも然程苦労はしない。
「次の道を左に入ってください。」
ミカは前を歩く護衛騎士に道の指示をする。
そうして進みながら、更に曲がり角の指示をすると、前を行く護衛騎士が立ち止まる。
「……本当に、ここを行くのかい?」
ここは歓楽街の近くで、大きな通りから少々外れている。
ミカの指示した道は、決して狭くはないが少々薄暗い道。
治安の悪い場所ではないが、まあ普通は貴族の令嬢が足を運ぶような場所ではない。
「ええ、その先に美味しい店があるんですよ。」
ミカは、以前サロムラッサに連れられて来た店を目指していた。
中々美味しい店で、値段も安く、あの後一人でも食べに来ていたのだ。
酒場なので昼間は少々寂れた感じだが、きっと夜は繁盛していることだろう。
「……ミカ君、すまないがさすがにこのような場所はちょっと……。」
ムスタージフも難色を示す。
そう言われても、ミカもあまり店を知っている訳ではない。
その中で美味しい店として人に勧められるのが、ここしかないので仕方ない。
「そうですか。 じゃあ、そこで待っててください。 行こ、クレイリア。 皆も。」
そう言ってミカは、クレイリアの手を引いて先に行こうとする。
「待て待て待て、ちょっと待ってくれ。」
ムスタージフが慌ててミカを引き留める。
「何ですか、もう。 僕もお腹空いてるんですけど。」
「いやいや、言わなくても分かってるだろう? 我々の立場も考えてくれ。」
ムスタージフは困り顔だ。
まあ、そういう反応になるだろうとは思っていた。
だが、こっちがそれに配慮してやるような義理はない。
「こんな所で誰が襲撃してくるって言うんですか。 計画的なものは無理だし、突発的なものなら僕一人でも片付けられますが?」
今日いきなり出掛けることになり、しかも普通なら来ることなど絶対にない場所だ。
計画的な襲撃などありえない。
あとはチンピラみたいなのが絡んでくる可能性はあるが、そんなのはミカ一人でも十分。
護衛騎士として危うい場所に警戒するのは分かるが、それは護衛の都合であってミカの都合ではない。
「そういう問題ではないんだ。 こんな場所にクレイリア様を行かせる訳には行かない。」
ムスタージフが、毅然とした態度でミカに反論する。
ミカには、毅然としている。
ミカはクレイリアを見る。
「じゃ、僕たちはこの先の店に行くから。 クレイリアはどうする?」
「勿論行きますわ。」
「クレイリア様!」
ムスタージフはミカと密約を結んで一安心というつもりだったのかもしれないが、そうはいかない。
元々は、クレイリアを諫めようともしない護衛騎士たちの態度に問題があるのだ。
ミカの常識や良識に照らし、そこから外れるようなら諫めもするが、ミカにとって普通のことまで止める気はない。
ミカは護衛騎士ではないので、護衛騎士の立場を考えろと言われても「知るかよ。」という話だ。
それが嫌なら、自分たちで何とかしなさい。仕事だろ、と。
今日の無理に予約をしたという店も、侯爵家の誰かが止めていれば、そんな迷惑をかけないで済んだのだ。
心から反省していただきたい。
「あそこの酒場の看板がかかっている店です。 昼間は料理メインでやっているんです。 安全の確認がしたいならどうぞ。 少しくらいなら待ってあげてもいいですよ。」
ミカが笑顔でそう言うと、ムスタージフは眉間に皺を寄せ考える。
そして、護衛騎士の数人を向かわせた。
「今日は僕が出すから皆は心配しないで、お腹いっぱい食べていいからね。」
ミカがそう言うと、レーヴタイン組の皆が安心したような顔になる。
皆は学院から月に銀貨五枚の給金を貰っているが、こんなのは無駄遣いできるような額ではない。
そして何より、いきなり遊びに行くことに決まったので、手持ちが少ないのは当たり前。
中には銅貨一枚だって持っていない子もいるだろう。
クレイリアの払いでは気が引けるが、ミカなら遠慮なく注文できる。
そのくらいには気心が知れている。
「いいのー? そんなこと言っちゃってぇ? ミカが破産するまで食べてあげるわ!」
「おう、やれるもんならやってみろ! 串肉百本食ったって破産なんかするか! つーか、泣いて謝るまで口に詰め込んでやるわ!」
護衛騎士たちに囲まれ、ちょっと大人しくなっていたツェシーリアの調子がいつものノリになってきた。
そんな二人のやり取りに、皆も少し調子を取り戻す。
「いいの、ミカ君?」
「リムリーシェも遠慮しなくていいからね。 リムリーシェにも口に詰め込んであげようか?」
ミカがそう言うと、笑顔で「詰め込むのを手伝う方がいいな。」と返事が返ってきた。
その時、おずおずとクレイリアがミカに声をかける。
「ミカ、ここは私が出すべきです。 どうか私に出させてください。」
「だめ。」
「そんな……。」
クレイリアは自分が出すと言ってくるが、ミカは却下する。
(親から小遣い貰ってる立場で人に奢るとか、舐めんじゃないっての。)
今のクレイリアは、ミカとは価値観や考え方が違い過ぎる。
これから少しずつミカに近づいてくるのか、それとも相容れず離れていくか。
こればっかりは仕方がない。
本当の友人になれるかどうかは、そう簡単に分かるものではない。
別に離れて行ったとしても、喧嘩別れするわけでなければ、それはただの旧友だ。
昔仲良くてよく遊んだ相手、なんてのは普通にいる。
これからどうなるかなんて分からないが、できればクレイリアにはミカの考えを理解してもらいたいな、と思う。
勿論、ミカもクレイリアの考えを理解したいと思っている。
貴族と平民という壁はあるが、良き友人になることはきっと可能だから。
「……確認が取れた。 いいだろう。」
ムスタージフが渋い顔をしながらもOKを出す。
ミカたちが店に入ると、すでに護衛騎士たちによって場所が確保されていて、店の一番奥のテーブルに案内された。
席に着くと、護衛騎士がそこを塞ぐように並ぶ。
ミカが十数人分の串肉の盛り合わせを頼むと、しばらくして大きな皿五つに盛られてやってくる。
護衛騎士が「毒見を……。」というのを遮り、すべての皿から一本ずつミカが串肉を取り、がつがつと食べ始める。
それを見ていたレーヴタイン組の皆も、手を伸ばして好きに食べていく。
「あの……。」
学院の食堂では毒見などしていないが、他の場所では毒見役がOKを出すまで食べてはいけないことになっているのだろうか?
クレイリアが戸惑う。
が、遠慮がちに手を伸ばして串肉を取った。
取ったはいいが、当然こんな串肉にかぶりつくような食べ方はしたことがないようだ。
途方に暮れていた。
ミカは頬張っていた肉を飲み込み、クレイリアに声をかける。
「店の人に言えばナイフをもらえると思うよ。」
ミカたちの普段の食事は、基本はスプーンだ。
あとは一本だけの箸を器用に使って食べている。
だが、どうやらカトラリーに、一応はナイフもあるようなのだ。
まだ一般には普及していないようだが、便利なので是非とも広がっていってほしい。
「……いえ、大丈夫です。」
クレイリアは串肉をじっと見ていたかと思うと、覚悟を決めたのかそのままかぶりついた。
それを見ていた護衛騎士たちの方が、ぎょっとしていた。
そして、いくつか剣呑な視線がミカに向けられた。
(クレイリア様に何てこと憶えさせてんじゃ、このガキってとこか?)
ミカとしては、これに懲りてミカに丸投げなんてことが無くなれば、してやったりである。
護衛騎士たちには、もっと覚悟を持ってクレイリアに仕えてもらいたい。
こうして楽しい昼食会も終わり、大通りに戻って皆で練り歩く。
騎士たちに護衛された子供たちの集団は、若干周りから注目されてしまったが、初めての王都の散策に皆は目をキラキラさせていた。
(たまには、こういう息抜きもいいかな。)
楽しい時間を過ごすうちに、少しばかり落ち込んでいたクレイリアの気分も治った。
そうして、王都の街並みが夕日に染まる頃まで、皆でわいわいと様々な店を見て回るのだった。




