妹、参戦 ①
チリンに小人化という呪いにかかったといい、教会ですぐ解けるからといって教会に行った。
可愛いシスターさんが呪いを解いてくれて、元の大きさに戻ったので、第三層エリアに向かおうと広場の前を横切ったその時だった。
「おねえちゃーん!」
噴水の前にはたくさんの人がいる。その中の人にお姉ちゃんと呼び止められたのだった。
「お姉ちゃん! お姉ちゃんだよね? お姉ちゃんっていって?」
「あ、う、うん。お姉ちゃん、だよ?」
なんと、呼び止めたのは妹の美鈴だった……。
美鈴は初期装備。つまり始めたばかりだ。
初ログインしたはいいものの周りの人が詰め寄ってきて教えてあげるだとか手取り足取り教えてあげるとか言われたらしい。ゲーム内でも髪を変えただけでそれほど変わっていない。人気なのは現実も。やっぱ人気者はどこ行っても人気なんだなって。
いや、美鈴はお姉ちゃんと違って可愛いから仕方ないけど……。
「美鈴も始めたのか……」
「うん! お姉ちゃん楽しそうにやってるし! 私もやりたいなって!」
どうやら私に感化されたらしい。
「美少女姉妹とかなにそれ俺お兄ちゃんになりたい」「お姉ちゃん胸貧相なのに妹ボインだな…」「おい貧乳がいいんだろPKすんぞコラ」「さいってー。ほんと男って胸しか見ないよね」「失礼な! 太ももやお尻だって見てるわ!」「も、もしかして私の体も……!」「お前の体は貧乏過ぎてだ「死ねっ!」ぐぼぁ!」
周り五月蠅いな……。それに私はお父さんの血が濃く受け継がれてるだけですぅー。お父さんだっておっぱいないしそれが受け継がれてるんですぅー。
「お姉ちゃん! 手取り足取り教えて!」
「いいけど……ちょっと待ってね」
チリンに一言断っておき、美鈴のレベル上げや戦闘の訓練などをしに平原に向かった。
久しぶりにカモシカさんと出会い、私も狩りつつ美鈴に狩らせる。鹿肉にしてやるぜえええ! といいながらナイフで切り刻んでいくのはお姉ちゃんとても怖かったです。
~ ~ ~
美鈴はプレイヤーネームを”うぉたぁ”にしたらしい。なぜこうしたかも説明してくれた。
みすず→みず→英語でウォーター→伸ばし棒をとってうぉたぁってことらしい。私のほうが反直だな。英語とかにしなかったし。
そして種族は機械人間。第二層エリアが追加されたときに新たに追加された種族らしい。
満腹度はオイルで回復するらしい。さすが機械だ。
「職業は暗殺者にしよーっと」
美鈴は暗殺が好きらしい。
たしかに身のこなしはとてもいい。私みたいに躱しつつ戦うというより不意打ちのほうが好んでいるから暗殺者というのはいいかもしれない。
基本的にステータスが低いもののクリティカルが出やすく確率で即死という技もあるそうな。
威力より手数で勝負するタイプですな。
「ねえ、暗殺者って殺しにむいてるんだよね?」
「まあ、暗殺者っていうことだから……」
「じゃあ、私がお姉ちゃんを悩殺してあ・げ・る♡ お姉ちゃんは私のもの♡」
「なぜそうなるんだ」
私の妹ながらシスコンで怖いです。
二日連続一話だけ。書いているときものすごく眠かったので勘弁してください。
明日は二話、かけるかな?
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拙い作品ではありますが今後もよろしくお願いします。




