トラップタワーにご注意を ④
最近二話投稿も多くなった
私が投げた電磁石。ガーゴイルはそれに気を取られていた。
どうやらこの石も、必要だったらしい。もちろんなくても倒せばいい話なんだろうけど時間かかるだろう。
「さて、終わらせるぞ」
ドアを開ける。
機械がせわしなく動いていた。その機械の中。赤いひし形みたいな形をした物体が浮いている。あれが、動力炉だと思う。
動力炉を、断ち切る。
ただ、そううまく事は運ばないのだった。
「防御魔法……!?」
「なるほどねえ。ただでは壊させてくれないって言うのか」
「性格悪っ! 悪あがきじゃねえかよ! これを破壊するのにいくら費やすと思っているんだ!」
といいつつ攻撃を始めていた。
チリンやエルルゥも積極的に攻撃をしているが壊れることはなく……。
そして、また、ドアが開かれた。
「……ちーーす」
「グァァァ!!」
リトルガーゴイルが、電磁石を加えて扉をけ破ってきたのだった――
まずい。この状況は、まずいだろう。
防御魔法を破壊、誰かはこれを相手どらなくてはいけないのだ。この七十の大台の敵を請け負うって相当技術がいる。もちろん運営も考えがあってのことだろう。
このボス戦は謎解きだ。
つまり、防御魔法を簡単に破る謎も、このガーゴイルをどうにかする謎もあるはずなんだ。
だけどさ……。
「ユキショウグン! 私とついてきて! ガーゴイルを相手どるよ!」
「はいっ!!」
「ボクも非力ながら参戦します!」
それらしき謎は発見できた。
『刻は刻まれ空は存在。時間という概念を消してみよ』という謎。
時間という概念を消せばなんとかなるのかな?
要するにこの時計台を壊せっていうことなのだろうか。だけど、この時計台にはHPというものが存在していない。つまり違うっていうことだ。
なら、時間という概念を消す?
どうやって?
「あっぶない!」
考える暇もないなあ!
リトルガーゴイルの攻撃をひたすらよけ続ける。ユキショウグンにバフをかけてもらい、とにかくさけまくる。
体も動かして頭も動かすの辛くないかなあ!? 暗号を解きつつ相手の攻撃を見切り避けるとか常人のすることじゃないよお!
だけどやるしかない!
集中! 右脳と左脳フル回転! オーバーヒートしても構わない! いっちょやるぞおおおおおおお!
「右から!」
ガーゴイルの右腕がふられる。それを避ける。
相手の行動を先読みするんだ……。挙動を観察し、一瞬で判断。そして避ける。相手のペースをかき乱すように……。
よし。回避には自信があるんだ。私。
「左ぃ! また右か! 右ぃ!」
回避に必要なのは瞬時の判断力、動体視力、そして瞬発力だ。
この三つがあれば大体よけれる。
「伊達に一度も攻撃を受けたことない私をなめるなよぉおおお! っぶない!」
今までの攻撃は大体回避してきた。というか、受けたら死ぬ。紙装甲だから。
さて、暗号も解かなくっちゃあなあ! テンションマックス! わっくわくドキドキのクレイジーマックスな謎解き回避ゲーの開始!
さぁ! 始めようかなああああ!
ミキはガーゴイルとの戦闘でおかしくなってます。テンションが限界突破しています。
次で終わるかなあ……。時計台……。




