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Another Arcadia Online  作者: 鳩胸 ぽっぽ
第一層エリア 【始まりの町】
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月下の元で王は喚いて⑤

 なぜ消し飛んだのだろう。

 私は、地面に倒れていた。チリンも、ルルークも、回避盾のプギーですら、地面に倒れていた。なぜなのだろうか、わからないまま、私は一人立っているエルルゥを眺めている。


「なっるほっどねえ! こりゃ初見にとってきついよね!? とりあえず蘇生!」


 と、エルルゥが真っ先に蘇生させたのはプギーだった。賢明な判断だと思う。

 プギーが起き上がり、今度は私を蘇生、そのあとにチリンだった。


 私は、少々考え込む。

 初見殺し、か。初見殺しで済むなら、いいんじゃないかな? だとしたら、二回目か三回目にはきっと対策できるであろうから。

 なら問題は、まだある。


「ギャオォォォ!!」


 まあ、多分その問題はゴブリンキング自身だろう。ためしに鑑定してみる。


 ―――――――――――――――――――――――――


 ムーンライトキング Lv15


 ―――――――――――――――――――――――――


 進化してますね…。さきほどまでゴブリンキングだった名前が変わっていますしね。

 なるほど。第二形態を……ラスボスかよ……。


「ギャオォォォ!!」


 ゴブリンキング――もとい、ムーンライトキングは咆哮を上げ、落ちている棍棒を拾い、それを地面に叩きつけた。

 すると、なんていうことでしょう。地面が盛り上がってきたではありませんか!


「おわっ!?」

「戦いづらいな!地面がこう盛り上がっていると!」」

「おまけにデコボコだしね!」


 これは、精霊魔法の土魔法に近い。


 地面を崩し、私たちの力を少しでも削ごうというわけですねえ!


 だったら私が直してやるよお!


「精霊魔法:土!」


 私も土魔法を唱えて、道を整備しました。


 なんにしろ、土魔法が一番応用効くんじゃないだろうか。まあ、地形を変えるのだから消費するMPも相当あるんだけどもさ! そんなにこれは乱用できないね!

 光の次に消費するのが土魔法なのだ。


「サンキューミキ!」

「ありがとう!」


 前衛職二人は剣を構え突撃していた。

 なるほど。プレイヤーが悩まされているのはこれだ。戦いづらい地形に相手のパワーアップ。そりゃやられますわ。慣れてない戦い方。自然とフォームが崩れる。しかも、走りづらいから逃げづらい。

 悩まされていたのは大体の原因で地形だろう。


 地形が元通りな今、非常にやりやすい。なら、討伐も目ではない!


 実際そうだった。パワーアップしたとはいえ、ゴブリンキングはゴブリンキング。

 あの妙な攻撃が来る前までと同じ戦い方で、私たちは呆気なく、勝利を迎えたのだった。




 《ミキ、チリン、エルルゥ、ルルーク、プギーの手により第一層エリアボスであるゴブリンキングが討伐されました》

 《Another Arcadia Onlineのアップデートを始めます。皆さまは一時間後には強制的にログアウトさせられます》


 そのアナウンスが聞こえて、私はログアウトすることにした。

 そして、だんだんと視界が暗くなっていった――





もちろんゴブリンキングはちゃんとした戦い方があります。

というか、ゴブリンキングで厄介なのは地形と半分を切ったときのあの攻撃です。あれは受けると大体は死んでしまいますが、回避する方法があります。実は、あの攻撃には攻撃が届かないところ(いわゆる安置)があるのです。それもたくさん。そこを見つけられたらまずは一つの関門は突破。

そして、もう一つの関門の地形。あれも対処できます。

あの棍棒を振りかざした時に攻撃を加えれば地形なんて変わりません。

しかもボスの近くが安地ということもあり、安地に入ればいいのです。その安地は全体攻撃だけしか避けられない安地ですけれど。

実際厄介なのは地形と全体攻撃ですね。全体攻撃でだいたいやられてます。


ちなみにあの全体攻撃はムーンライトキングが放った魔力です。魔力開放して、爆発を起こしているんです。この爆発は自分も当たってしまうので無意識のうちに自分にバリアを張っているんですね。なのでボスの近くが安地です。はい。


あ、次回掲示板回です。

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いずれ王となる君に~部下である剣士の私はその才能をゲームでも発揮します~
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
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