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8-2 援軍要請

126:名無しのうどん

 ここの写真ってさ、加工の後が全く無いんだけど。

 後こんなレベルの加工できるんだったら、マジうちで雇いたい。

 これ、俺はもとよりハリウッドでも無理じゃないか。

 本当の異世界でも、おかしくない。


127:名無しのうどん

 >126  スレ主が14で本物なわけないって言ってるぞ。


128:名無しのうどん

 いや、そうなんだけどね。

 プロとして納得いかないというか。

 うちは社長入れて五人だけだから技術のある奴はおっさんでも雇いたい。


129:名無しのうどん

 うらやま。

 すっきな事して、やっていけるのいいよね。


 俺は趣味だからな。

 でも確かに加工は無いんだよな

 このおっさんに、そんな技術があるとは思えん

 スレ立ても苦労したんじゃね

 CGを作っている黒幕がいると見た!


130:グランバースト名誉侯爵

 おっす。

 黒幕の名前は吐けないぜ!

 大金払ってプロ中のプロを雇っているんだからな


 ブログ作ったぜ

「ケモミミ達の挽歌」

 http*************


 同名の小説も投稿してる。

 動画サイトに上げた映像も集めたぞ。

 ダンジョンでの戦闘とかもある。

 冒険者のランクアップ試験とかの映像もな。


141:名無しのうどん

 これは! 

 なんだよ……プロなの?

 いやプロを雇っているのか。


142:名無しのうどん

 すげえ迫力。

 なんだよ、これ。

 こんなんCGで作れんの?


141:グランバースト名誉侯爵

 じゃあ、これがなんでここにあるんだ。

 あ、すまん、ちょっと立て込んでて。

 もう落ちるわ。


 子供が二十人に増えちまって……。

 もう無理。

 世話係をロゴスに頼んでこないと。


(子供達の写真いっぱい投下)


142:名無しのうどん

 ロゴスって誰?


143:名無しのうどん

 この迷宮都市アドロスの商業ギルド長だ。

 ついでに家も至急買い込まないと。

 後、代官のところへ行って、土地の使用許可を貰わないとな。


144:名無しのうどん

 迷宮都市~~。


145:名無しのうどん

 子供達可愛ええ~。

 もっと写真プリーズ。


146:名無しのうどん

 動画も忘れるな!


147:名無しのうどん

 >145 146 ブログがあるんだ。そっちに上がるんだろ。


 しかし、子供二十人か。

 合掌。


148:名無しのうどん

 子供がやりたい放題だな……。


 うち、お寺でさ。

 広いからうちの子の幼稚園の集まりとかやったりするんだけど、それはもう……。

 障子とか張り直しても、またすぐにボロボロだし


149:名無しのうどん

 OH……。



「ロゴス~。

 御願い、助けて~」


「おやおや、どうしました。

 珍しいですね、貴方が悲鳴を上げるなんて」


「実はかくかくしかじかで」


「はっはっはっはっ。

 さすがの貴族殺し殿も泣く子には敵いませんか。

 わかりました。

 世話の出来る者をすぐ手配します。


 それまでミリンダ、ベティ。

 聞いた通りだ。

 すぐ御手伝いに行ってくれ」


「わかりました。

 では参りましょうか、侯爵様」


「あ、ちょっと待って。

 今子供達は工房の近くの屋外でザコ寝しているんで家が欲しい。

 広くて子供が何十人もいられる広い部屋のついた奴を頼む。

 そういうのが何部屋かあるものが、今すぐ欲しいんだ。

 運ぶのは俺が収納でやるから、そういう感じで家ごと運べそうな奴を御願い」


「わかりました。

 すぐに見繕いましょう」


「ありがとう。

 頼んだよ!

 さあ二人とも行こうか」


 そう言うなり、せっかちな俺は二人の手を取り間髪入れずにその場で転移した。

 後に取り残されてポカンとするロゴス。

 だが、すぐに肩を竦めると仕事にかかった。


 いきなり転移したので、途切れた視界からポンと飛んで瞬間的に目から入る情報を脳が処理しきれなくてミリンダとベティが半恐慌状態だったが、後ろから真理にポンポンと肩を叩かれて落ち着いた。


 真理の目が諦めなさいと言っているようだ。

 そう、真理も応援に呼んだのだが、さすがにチビ公が二十人は手に負えなかったのだ。


 日頃は食い物探しだけで丸一日終わってしまい、大人に構ってもらう事などほとんど無いため、むしゃぶりついてきてしょうがないのだ。

 だが真理は何故かとても嬉しそうだった。


 そして新しく来た子供達の中に、なんと生後十八か月の生き物が混じっていた。

 赤ん坊って生後何か月までをいうんだろうな……。

 確か乳児院って、二歳未満くらいの子供がいるところじゃなかったっけ。

 多分この子は日本にいたならそこの住人だろうな。

 おっさんは思わず遠い目になってしまった。


 子供達の話によれば、その子は二か月前くらいから一緒にいるらしい。

 その前も一人で彷徨っていたらしくて、行き倒れ寸前でリーダーの子に拾われたらしいし。

 おっさんは異世界のあまりの厳しさに泣きたくなってきた。

 ストリートチルドレン・デビューが一歳四か月以前か。


 こんなに可愛いのにな。

 チビ猫さんだ。

 可愛すぎて、日本なら女の子達が放っておかないだろう。


 ちっさいから、お耳や尻尾がデフォルメ感たっぷりで可愛らしいし、おっきな御目目もくりくりしているし。


 だが、そっと頭を撫でてやろうと思って差し出した手が、パシっと猫パンチで強烈に跳ね除けられた。

 うわあ、睨んでる睨んでる。


 そりゃまあ、こんなやさぐれたような街でストリートチルドレンをやっていたら、世の中や大人に対して不信感はあるわね。


 ここアドロスの街の住人も食うのに一杯一杯だしな。

 ちょっと前まで悪党の巣窟だったんだし、きっと大人に苛められた事もあるんだろう。

 おっさん、もうマジ泣きしそう。


掲示板148の御寺の人は、この物語を書き出す二年くらい前にネットで知り合った実在の人でした。

合掌!

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