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27-2 船橋神社

 王宮前広場に、正月用にと思い臨時の神社を設えてみた。

 その名もズバリ船橋神社だ。

 もちろん日本にある実在の船橋大神宮とは何の関係もない神社だ。

 その名の由来については言うまでもない。


 特に意味はないのだが、とりあえず稲荷神社にしてみた。

 子供の頃は家の近所に稲荷神社があって、俺がよくそこで遊んでいた影響かな。


 新規の御稲荷様がいるので、二人の神使を置いて。

 ここで新人御稲荷様であるエディ君を神使に大抜擢だ。


 日本の真理さんから貰った稲荷神社で写した武の写真も大きく飾って。

 そして真理が保管していた武のスマホをコピーして御神体として祭ってみた。


 あと、ファルは絶対外せない。

 神殿じゃないから、ちょっとアレなんだけど。

 ファルのチビっ子巫女さん姿が可愛らしいので、そこはよしとする。

 本人もその格好は気に入ったようだ。


 レミが巫女さんをやりたがったので、あの子にも巫女さん衣装を着せてみた。

 なかなか可愛らしいのだが、あまりにもだぶだぶなんで裁縫グループが取り付いた。


 あと狛犬なんかも置いてみた。

 ついでに狼っ子の巫女さんも置いてみる。


「えー、ぼくたちもやりたい~」

「あたしもー」


 他の子もやりたがるので、解説付きで色々な神使を置いてみる。

 稲荷神社内にネコミミ神社も特設してみた。


 可愛い。

 ネコミミの巫女さんも置いて、後は後足で立つデフォルメされた可愛らしい猫の像も飾っておいた。

 やはりネコミミは正義だった。


 こういう真似をしても、稲荷神社に狛犬とか普通の神社に狛狐とか、そういう事もよくあるらしいのでまったく問題ない。


 日本人は神社仏閣関係も本当に節操がない。

 動物なんて、ありとあらゆる種類が神使として全国各地に祀られているのだ。

 だが、一つの神社にここまで色々な生きた神使様がいるのは、たぶんうちだけだと思う~。

 しかも本物のケモミミ付きだしねー。


 ついでにバルドスの爺も呼んできた。

 あれこそ一千年来の由緒正しい宮司さんだからな。

 どうせ、自分の神社には滅多に人は来ないだろう。

 はっきり言って、あれは次期国王となる王太子専用みたいなもんだ。


 あれは滅多な事で人間が入れるようなものではない。

 なんたってエンシェントドラゴンの番人がいるんだから、おかしな人間などが入れる訳がない。

 俺はいつでも行けちゃうがな。


 ジェニーちゃんも爺と一緒にやってきた。


「あたしも巫女さんをやりたい~」


 世界初の、超可愛らしいドラゴンハーフ巫女の誕生だ!


「御神籤、いかがですか~」


 ジェニーちゃんが可愛い声で呼び込みをしている。

 実は、この子供の手に収まるような小型御神籤販売機は、例の「いざ鎌倉」と似たような効果がある。

 引く人の気持ちが清らかで誠実なものであれば、一年間限定で精霊の加護がつくという。


 そこへブルーム伯爵という人がやってきた。

 ジェシカのところによく来る人らしい。

 精霊どもが、ふらふらと寄っていくので、きっと清廉な人なのであろう。

 何人かの精霊が顕現して、手を引っ張って御神籤を引かせようとしている。


 これはまた、この人も豪く精霊に好かれたもんだなと思い、興味深く見ていた。

 彼は精霊達に御菓子を与えながら、にこにこしてジェニーちゃんの所へやってきた。


「やあ、これは可愛い御嬢さん。

 その、御神籤とやらを一つくださいな」


 そう言って彼はお金と、そして御菓子を渡してくれた。

 ジェニーちゃんも嬉しそうに御礼を言って御神籤を差し出した。


「ありがとうございます。

 このレバーを下へ引いてくださいね」


 伯爵は、カチャンとレバーを押し下げた。

 次の瞬間、御神籤箱は御霊光の如くに光輝き、魔力が凝集していった。

 無論、その動力源は俺なのだが。


 精霊共が悪戯っ子のような目付きで俺を見る。

 あ、まさかこいつら。


 そして現れた御神籤はなんと「超吉」だった。

 日本でも聞いた事ねえよ、そんなもの。

 その御神籤箱を作った本人もプログラミングしてねえし。


 そしてブルーム伯爵を鑑定で見るとズラーっと精霊の加護が並んでいた。

 やりやがった、あいつら。

 してやったりのドヤ顔が、うぜえな。


 まあ精霊達が好きで好きでしょうがないような人なら、そう特に問題はないんだけど。

 滅多にないものを見てしまったなあ。


 ブルーム伯爵は、しばらくその超吉の御神籤を見つめていたのだが、ありがたそうに財布にしまって巫女さんに深く礼をした。

 日本語で書かれた御神籤の意味もよくわからないはずだが、何か感じ入るものがあったらしい。

 精霊達も、今日は子供の姿で嬉しそうに伯爵の両腕に齧りついていた。


 そしてバルドスの爺は何を勘違いしたものか、五千年もの歳月をかけて習得した数々の「武技」を神前で奉納していた。

 ゆっくりとした動きで、次々と繰り出される技の数々は圧巻であった。


 ドラゴンの思考の一端を垣間見た気分だったが、見物人には受けていたようだ。

 まあいいか。

 俺も、いくつかの技はキャプチャー魔法で覚えられたし。

 また今度じっくりと教えてもらおう。


 さっきの御神籤の御披露目が面白かったので、ファルにも御神籤箱を持たせてみた。

 丁度、王都に来ていたロゴスが見に来ていて不思議そうに訊いた。


「これは一体なんなのでしょう?」


 そう言いながら、彼がさらっと御神籤を引いた。

 すると、何か強烈な光が太陽表面爆発的に漏れ出て来て、そいつが凝集して御神籤になった。

 また何か変なものが出来たのだろうか。

 ミハエルにバレたらマズイようなもんじゃないんだろうな。


 そいつは『神聖エリオンの正月歌』と鑑定できた。

 なんじゃ、そりゃあ。

 何々?


『この歌を歌えば神聖エリオンの霊験灼たか。

 一年中幸せな気持ちでいられる。

 特に、甘い御菓子が美味しく食べられる』


 そ、そうか。

 まあ、素敵な御利益といえば御利益なわけだが。

 いかにもファルらしい恩恵だな。


 何の歌かと思えば、日本の「お正月」の歌だった。

 あー、そういやオルストン領へ行く前によく一緒に歌っていたっけ。

 でも、あれは正月が来る前に歌うものなんじゃないのだろうか。

 まあいいんだけれど。


 だがロゴスが聞いてきた。


「これは、歌……なのでしょうか。

 文字は読めるのですが、どうやって歌うのです?」


 どうやら親切にこちらの言語に翻訳済みらしい。

 まあ俺が作った物なんだしな。


「あのねー、こうやって歌うんだよー」


 ファルが歌いだす。

 そしてロゴスも一緒に歌いだした。

 レミも舌っ足らずに混ざる。

 どうせなので俺も混ざる事にした。


「それ、なんですか?」


「みんな楽しそう。

 僕も歌いたい~」


 王女・王子様方も参戦してきたので、即席で歌詞カードを作って渡す。


 近くにいたミミ軍団も集まってきて、みんなで歌ってしまった。

 まあこれも幸せな気分といえば幸せな気分か。


 前からやろうやろうと思っていた改稿にチャレンジします。

 1/5~6でやる予定です。特に評判の悪かった冒頭部分は思い切って変えてしまおうと思います。

 それでも、まだくどいんですけどね。


 読みかけの人がいたら、ごめんなさい。

 一応正月が終るまではと思って待っていたんで御了承ください。

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