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14-3 お昼タイム

 御昼休みの時間は二時間取ってある。

 なんでかというと、チビ達の御昼寝タイムがあるからだ。

 それに御飯タイムが楽しみなのはチビ達ばっかりではない。

 観客達も楽しみにしているのだ。


 午前中はおやつ系・軽食系がメインだったが、昼タイムはがっつり系の登場である。

 チビ達は御飯をただでもらえるので、グループで色々買ってきて分けっこして、いろんなものを食べている。

 さっきパン喰い競走のパンも食ったのだが、それとはまた別腹のようだ。


 焼きそば・オムそばに、ラーメン・カレーライス・うどん。

 串焼き・ホットドッグ・お好み焼き・焼きおにぎり。

 それからカップケーキにホットケーキ。


 うちの場合は家でよく出るメニューも多いと思うのだが、イベントの屋台で買ってきてみんなでわいわい食べるのはまた格別なんだろう。


 屋台はたくさん来てもらってあるので余裕だ。

 俺からも充分割に合うだけの出店支援金が出ているので、屋台が赤字になる事はありえない。


 ジェニーちゃん一家も来ている。

 バルドスの爺も無論一緒だ。

 息子である竜男の名前はバリーというらしい。

 奥さんのフェリスさんと仲睦まじく屋台巡りだ。


 爺は孫べったりで、手を握って爺が孫に引きずり回されている。

 バルドスも嬉しそうだな。

 やっぱり孫はいいものなんだ。


 エミリオ殿下達も今日は庶民的な御飯を楽しんでいる。

 王族全員にネックレス型のゴッドポイズンヒールの魔道具を渡しておいたので、毒見は無しの許可をもらってある。


 何かあれば回復魔法が自動発動するようになっているものだ。

 ついでにゴッドヒールなんかも入れてある。

 これも最初はグレーターヒールからのバージョンアップ魔法だったのだが、もうゴッドヒールという独立魔法として定義しておいた。


 かなりの魔力を込めてあるが、収納機能で内蔵されているオリハルコンバッテリーで魔力不足の場合は俺の魔力を供給出来るように、俺のインベントリの中にあるベスマギルバッテリーに魔力供給回路を繋いである。


 さすがにベスマギルを王族の腕輪に仕込むのは躊躇われた。

 また面倒な事になってもいけない。

 例の御神籤の件でベスマギルの事は発覚してしまっているのだが、あれは例外で船橋武のアーティファクトのせいという事になっているので、俺が自在に作れる事はまだ内緒にしてある。


 スマホの応用で、信号ではなく動力を伝達するシステムなのだが、この方式の無線供給式だと魔力の伝達効率があまりよくないのが難点だ。

 こいつもまた要改良の品だ。


 フランクフルト・アメリカンドッグ・クレープ・チョコバナナもどき・リンゴ飴・チビカステラなども盛況だ。

 その他タコ焼き・鯛焼き・今川焼き・五平餅・みたらし団子も出してある。

 餡子物には初代国王陛下御用達の幟を立てておいた。


 運動もしたし、お腹もくちくなったので、子供達は皆ケモミミ園の御部屋で轟沈している。

 このまま皆が起きなかったら、そのまま御開きにしてもいいけどな。

 エミリオ殿下も一緒に御昼寝中だ。


 この意気に王太子殿下のところへ、色々と差し入れに行っておく。

 もちろん入るのはドアからだ。

 アーモンのところじゃないからなあ。 

 王太子殿下にもネックレス型の治療器を渡しておいた。


「やあ、王太子殿下。

 御疲れ様です。

 王女様達やエミリオ殿下も運動会を楽しんでいますよ」


「そうですか、それは何より。

 差し入れ、どうもありがとう。

 王国初の行事なので、本当は私も覗いてみたいのですが、何分にも仕事が溜まっていましてね。

 王太子の儀を終えたので、さらに仕事が上乗せになりまして」


 相変わらずスパルタだなあ。

 彼に労いの言葉をかけて部屋から退出した。

 帰りは得意の転移魔法で。


 御昼の間は色々なエキシビションを行なった。

 一般参加のアームレスリング大会や大道芸のパフォーマンスなどだ。


 ファルにはベスマギルバッテリーを抱かせてある。

 俺がずっと抱っこしてるとイベの方を構えなくなるし。


 あの結婚式以来、精霊も常駐するようになったのでセキュリティ面では助かる。

 連中もベスマギルバッテリーの傍は離れないだろうし。

 

 おっさんも腹ごしらえを、あれこれとしておく。

 たまには青空屋台飯もいいものさ。


 元々は、俺がこうやって販売されるような日本の御飯が欲しくて食い物関係を始めたのだし。

 飯を調達しがてら一通り見回りして、子供達の様子を見にいってきてからね。


 運動場ではフードコートでよく演奏している音楽隊が演奏を披露している。

 この世界にギターやピアノ・オルガンみたいな楽器は無い。

 バイオリン系や管楽器系が主力だ。


 今度ピアニカでも作るか。

 おっさん的にはグラスハーモニカ(グラスアルモニカ)とかにチャレンジしたい。

 あれはガラス製だから、造る作業の方が魅力的なのだ。


 今まで子供用に作ったのが、タンバリン・カスタネット・トライアングル・シンバル・木琴などの子供が楽しく演奏出来そうな楽器だ。


 それらは主に音楽の授業用のためのものだ。

 俺が小学校の音楽の授業で使っていた奴だな。

 手で持って吹くハーモニカは少し構造が難しくて断念した。


 あれは子供向けに是非欲しいし、小さい物で携帯性が良い事から冒険者にも人気が出そうだ。

 またそのうちにチャレンジしよう。


 オルゴールもいいよなあ。

 卓上の小さな物ではなくて、あの金属製の楽譜を凹凸で刻み込んだ円盤を取り替える、でかいタイプの奴だ。


 俺は、趣がある、ああいう楽器が大好きなのだ。

 大昔の大型オルゴールの演奏会などは目が無い。

 とても素晴らしい音色なので、聴いていてうっとりする。


 現代でも机の上に置けるくらいのサイズの製品が製造されている。

 あれも鉄板に凸凹な突起の加工が施してある『ソフト』の方が複雑極まりないので、魔法の蓄音機を作るほうが遥かに楽なくらいだけど。


 オルゴールも小型の物はシリンダータイプだが、大きな物は直径四十センチはあろうかというディスクを使っている。

 ピンを弾いて音を奏でるわけだが、あれがまた本格的なディスクタイプだと実に構造が細かい。

 あれも大昔の物だからディスクの破損したところを溶接修理するのも大変な作業だ。

 もう新品では販売などしていない代物だから、あちこちの修理痕が物凄い事になっている。

 

 ピンを弾く櫛のところも作るのが結構難しいんだ。

 特にオルゴールの場合は本体に取り付けられている、レコードで言えば針に相当する部品である櫛の先部分の、材質の硬さ柔らかさの加減が難しそうなのだ。

 あれこれと試作してみたのだが、まだなんとなくイマイチなので精進する事としよう。



 おっと、おチビ達が起きてきたようだ。

 顔を洗って着替えさせてから、お外で体操だ。

 いきなり運動は宜しくない。

 午後一番は起き抜けなのでハードな種目は無しにしておいた。


 第六種目は借り物競争だ。

 一体何を借り物にしたのか全く聞いていないので少し心配だ。


「さあ、いよいよお楽しみの借り物競争です。

 誰が何を引き当てるのか!」


「まあ、定番中の定番ですけどね」


 ファーストバッターは熊獣人のミヤ。


 おおっと、いきなり『王子様』だ。

 いや、今日は本物の王子様がいるからいいんだけど。

 来賓席からエミリオ殿下が貸与された。


 それから続々と御姫様がレンタルされていき、もう品切れ状態だ。

 それにも拘らず強引に御姫様が要求されるので、来賓席にいる公爵令嬢やら侍女である貴族の御嬢様まで引っ張り出される事になってしまった。


 もう、葵ちゃんったら。

 えーと、そこの連れ出されてアワアワ言っている御嬢さんは、貴賓席にいるけど特に御姫様なんかじゃないからな。


 園長先生もしっかりと連れていかれた。

 連れて行くのは熊っ子妹のサーニャちゃんだ。

 この子なんかは結構な恥ずかしがり屋さんなのだが、最近は園長先生とも手を繋いでくれるようになった。


 後は普通に赤い服を来た人とか冒険者の人とか。

 中には神聖エリオンというのもあって、引いたトーヤがファルを担いでいった。


 これが地球だと、幼稚園の運動会の借り物競争で紙に『イエス・キリスト』と書いてあって、しかも実物が用意されているみたいに凄い事なのだが、我がケモミミ幼稚園においては只の日常風景なのだった。


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