表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
問題児だらけの迷宮配信ライフ ~闇バイトの実態を暴いたらバズったので炎上系ダンジョンライバーになりました~  作者: 結城 からく


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

112/134

第112話 殺戮決戦を始めてみた①

 鈴木とアビスが見つめ合う。

 両者の威圧感が音を立てて空気を引き絞っていく。

 肌にピリピリとした殺意を感じた。


(不味いな。面倒なことになりそうだ)


 僕はアビスのもとへ踏み出そうとして、そのまま転倒した。

 立ち上がろうとするも、なぜか動けない。

 別に重力が増したり、何らかの拘束を受けているわけではなかった。

 どれだけ力を込めても微々たるスピードしか出せないのだ。


(殺される前にも食らった技だな……)


 僕が困っていると、ハルカがこれ見よがしに歩み寄ってきた。

 彼女はビキニに包まれた胸と尻を揺らしながら嘲笑する。


「あなたの周囲の空間を引き延ばしたー! 残念ながら動けませーん! あなたに対する攻撃ではないので耐性や再生能力も無意味でーす!」


「そうですか。じゃあ休んでますね」


 僕は抵抗をやめて脱力する。

 ダラッっとしているのに身体が一向に倒れないのが面白い。

 横になるまでに何時間かかるのだろうか。


 それにしても、さすがはメイソウの一員だ。

 アップデートした僕にさっそく対応して能力を使ってくるとは。

 おかしな格好でムカつく言動をしていても、才能や能力は超一流というわけである。


 別にここから逃れる手がないことはないのだが、せっかくなので見守ることにしよう。

 鈴木とアビスの直接対決を傍観するのも一興だ。

 こうなったらとことん滅茶苦茶にしてもらおうじゃないか。


「この世界にダンジョンマスターは不要です。あなたには死んでもらいます」


 そう宣言したアビスが巨大スクリーンに向けた手をゆっくりと握り込む。

 次の瞬間、鈴木の頭が破裂した。

 タヌキの仮面が血みどろになり、鈴木はぐったりと仰け反ってしまう。

 身体は小刻みに痙攣していた。


『死んだ?』


『やったか!?』


『それ生き返るフラグ』


『復活するに三万円』


『じゃあ俺は一億ルピー』


 鈴木が無造作に起き上がった。

 彼はどこからともなく取り出したタオルで顔を拭うと、愉快そうに笑った。

 その際、画面に血飛沫が飛んだ。


『いやー、さすがはメイソウ会長。組織の創設メンバーであり、世界でも五指に入る魔術師というのも伊達じゃないですねえ。まさかこの状況で反撃されるとは思いませんでした。しかも僕のハッキングが届きません。複数の系統でガチガチに対策してますね? いやはや、噂通りの用心深さです』


「…………」


 無言のアビスは何度も指を開閉させたり、特定の仕草を繰り返す。

 そのたびに鈴木が血反吐を噴き、首がねじ曲がり、内側から融解しているが、まったく苦しそうな様子がない。

 凄惨な姿になりながらも、鈴木は嬉しそうにアビスを称賛し続けた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 今話もありがとうございます! [気になる点] それにしても、結城先生の作品で、「それまでいかにも主人公としてふるまっていたキャラがただの傍観者になる事を強いられる」というパターンは珍しいの…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ