76:会いたい……。
ミカエル様と会話して気づかされた。
自分のウリエルへの気持ちに。
ウリエルは、私が読んでいた小説とは全然違う設定だった。
いや、ソフィアが誰を攻略対象として選ぶかで、設定が変わるかもしれないし、一概に違う設定と言い切れないかもしれない。でも少なくとも今回登場したウリエルは、全然違っていた。
プレイボーイなどではなかった。それどころか私と一緒。恋愛経験ゼロ。それなのに私の願いを叶えるため、遊び人のフリをしていた。私が罪悪感を覚えないようにするため、沢山の女性と快楽を楽しむと嘘をついた。しかも小説では何度も堕天していたけど、この世界で、ウリエルは過去に堕天したことなんてなかった。
私のために……。
好意をもたれている――とは思わなかった。
アリエルの体に魅力を感じている――そう思っていた。
魂の輝きとか心の美しさで私をウリエルが見ているなんて……想像もしていなかった。
「結局君の願いを叶えることでしか、自分の気持ちを表現できなかった」
ミカエル様の言葉に、胸が苦しくなる。
「君はまだ、ウリエルの気持ちに気づいていなかったようだが」
そう、ミカエル様に指摘されるまで気づいていなかった。
「ウリエルが堕天したその時、何も感じなかったか?」
感じていた。
感じていたけど、それは一時的な感傷と思い、見てみぬふりをしてしまった。
何より、ウリエルの言葉を鵜呑みにしていた。
だから堕天を厭わない、快楽のために堕天を歓迎していると、思い込んでしまった。
今、ウリエルは地上でどうしているのだろうか?
会いたい……。
地上に行き、ウリエルに会いたい……!
ガブリエルの宮殿から騎士に送られ、家についてからずっと。
私は部屋の中で膝を抱え、うなだれていた。
自分がとんでもないことをしてしまったと、後悔に苛まれた。
でも、今、自分ができることを見出した。
ウリエルに会いに地上へ行く。
でもどうやって行く? 地上に行くには……。
悪魔狩り。
そこで再びミカエル様の言葉を思い出す。
「悪魔狩りは三人一組で地上へ向かう。君のそばには弓に秀でた女性の天使と、あらゆる武器を扱える逞しい男性の天使がいる」
弓に秀でた女性……そうか、そうだ。ソフィアだ!
あらゆる武器を使える逞しい男性の天使……間違いなくマティアスのことだ。
明日の朝一番、二人が『役割』に出てしまう前に。
二人に会いに行こう。
泣いている暇なんて、ない。
お風呂に入って明日に備えて寝よう。
私はバスルームに向かった。
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次回更新タイトルは「地上へ行こう」です。
明日もまた読みに来ていただけると大変嬉しく思います。
それでは明日もよろしくお願いいたします!










































